Appleからの警告はスルー厳禁。「傭兵型スパイウェア」が活動中

Appleからの警告はスルー厳禁。「傭兵型スパイウェア」が活動中

告受け取った方、いますか?

Appleが、「傭兵型スパイウェア(mercenary spyware)」の標的になった可能性があるユーザーに対し、大規模な警告通知を送っているようです。傭兵型スパイウェアとは、民間企業が開発し、政府機関などに販売する監視用スパイウェアのことです。

大規模警告通知の送信

TechCrunchによると、Appleは先週から110カ国のユーザーを対象に警告通知の送信を開始していて、ここ数日は、かなり多くの人が警告を受け取っているようです。

Appleは先週サポートページで、傭兵型スパイウェアによる攻撃について、「非常に豊富な資金や技術を持つ組織」が、特定の少数の人物とそのデバイスを狙っておこなう高度な攻撃だと説明しています。

傭兵型スパイウェアとは?

Appleは「傭兵型スパイウェアを使った攻撃は、攻撃手法の開発や運用に数百万ドル規模の費用がかかり、しかも同じ手法が使える期間も短いため、検出や防御が非常に難しくなっています」と説明しています。

傭兵型スパイウェア攻撃は過去に政府機関との関係が確認されていて、イスラエル企業NSO Groupが開発した「Pegasus」などが民間企業製のスパイウェアが使われてきました。標的は、ジャーナリスト、活動家、政治家、外交官などが中心となっています。

Appleによると、2021年以降こうした脅威通知を年に数回送っていて、これまで150カ国以上のユーザーに警告してきたということです。

かなりの人が通知を受け取っている?

ただ、今回の規模はどうやらこれまでとは違うようです。

Appleが標的となったユーザーの相談先として案内しているデジタル権利団体Access Nowは、TechCrunchに対して今回の通知後、過去最多の相談が寄せられたと明かしています。同団体のディレクター、Mohammed Al-Maskati氏によると、相談件数はAppleが通常、新たな警告通知を送ったあとの水準と比べて約30〜40%多かったそうです。

相談が増えた理由として考えられるのが、Appleによる警告の表示方法が変わったこと。以前よりも、警告が見逃しにくい仕様になっています。

Appleは今年から、メールやApple Accountのページだけでなく、iPhoneのロック画面や設定アプリにもこういった警告通知を表示するようになりました(通知の方法はiPhoneのモデルやソフトウェアのバージョンによって異なる場合があります)。

Appleのサポートページに掲載されているスクリーンショットでは、ロック画面に次のような警告が表示されています。

Appleは、あなたのiPhoneを狙った傭兵型スパイウェア攻撃を検出しました。データとデバイスを保護するため、今すぐ実行できる対策があります。

通知=侵入された、ではない

ただし、この警告を受け取ったからといって、iPhoneに侵入されてしまったとは限らないです。Appleによると、これは「そのユーザー個人が攻撃対象になった可能性が非常に高い」と判断した場合に出される警告で、届いた場合は深刻に受け止める必要がある、とのこと。

スパイウェアが侵入に成功すると、攻撃者がスマートフォン内の情報にほぼ全面的にアクセスできてしまう可能性があります。Pegasusのようなスパイウェアはこれまでにも、標的となったスマートフォンを本人に気づかれないまま監視するために使われていて、写真や文書だけでなく、暗号化されたメッセージまで盗み見られることもあるそうです。

警告を受け取ったら「ロックダウンモード」に

Appleは警告を受け取ったユーザーに対し、「ロックダウンモード」を有効にするよう勧めています。ロックダウンモードは、高度なサイバー攻撃から端末を守るため、一部の機能を意図的に制限するセキュリティー機能のこと。例えば、メッセージに添付できるファイルをブロックしたり、知らない相手からのFaceTime着信を制限したり、一部のウェブ閲覧機能を制限したりするモードです。

また、攻撃の標的になったユーザーには、Access Nowが運営する「Digital Security Helpline(デジタル・セキュリティー・ヘルプライン)」など、サイバーセキュリティーの専門家に相談するように推奨されています。このサービスでは、攻撃を受けた可能性がある人に緊急のセキュリティー支援を提供しているとのことです。

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