9000万年前の寄生バチ、久慈で見つかった琥珀内に…恐竜時代の地層からは日本初
岩手県久慈市の久慈琥珀(こはく)博物館や早稲田大、福井県立大などのチームは、約9000万年前(白亜紀後期)の地層でハチの一種「シリボソクロバチ類」の化石6個を含んだ琥珀を発見したと発表した。恐竜がいた時代の地層から同類の化石が見つかるのは日本初という。
シリボソクロバチ類は体長数ミリで、現在も国内で広く生息する。甲虫類の幼虫などに卵を産み付けて個体を増やす寄生バチの仲間だ。
化石が見つかった琥珀は直径約3センチで、2017年に久慈市内の採掘場で採取された。チームが23年8月、顕微鏡を使って詳細に観察したところ、6匹のシリボソクロバチ類の化石が閉じ込められているのを確認した。羽の構造などから新種の可能性もあるという。
琥珀は樹脂が化石化したもので、約9000万年前に生息していたハチが何らかの理由で樹脂内に閉じ込められ、共に化石になったとみられる。同類のハチは単独で飛ぶ性質があり、樹脂内に複数の個体が閉じ込められた理由は謎だという。チームの大山望・福井県立大助教(古昆虫学)は「一つの寄生対象に卵を複数産み付けていたため、一緒に化石になった可能性もある」と話している。
恐竜時代のハチ、久慈市の琥珀から発見…9000万年前に生息
岩手県久慈市の久慈 琥珀こはく 博物館や早稲田大、福井県立大などのチームは、約9000万年前(白亜紀後期)の地層でハチの一種「シリボソクロバチ類」の化石6個を含んだ琥珀を発見したと発表した。恐竜がいた時代の地層から同類の化石が見つかるのは日本初という。
シリボソクロバチ類は体長数ミリで、現在も国内で広く生息する。甲虫類の幼虫などに卵を産み付けて個体を増やす寄生バチの仲間だ。
化石が見つかった琥珀は直径約3センチで、2017年に久慈市内の採掘場で採取された。チームが23年8月、顕微鏡を使って詳細に観察したところ、6匹のシリボソクロバチ類の化石が閉じ込められているのを確認した。羽の構造などから新種の可能性もあるという。
琥珀内にあるハチの化石の拡大写真=大山望・福井県立大助教提供
琥珀は樹脂が化石化したもので、約9000万年前に生息していたハチが何らかの理由で樹脂内に閉じ込められ、共に化石になったとみられる。同類のハチは単独で飛ぶ性質があり、樹脂内に複数の個体が閉じ込められた理由は謎だという。チームの大山望・福井県立大助教(古昆虫学)は「一つの寄生対象に卵を複数産み付けていたため、一緒に化石になった可能性もある」と話している。