ミイラ化した「非人類の遺体」公開 メキシコ議会

ミイラ化した「非人類の遺体」公開 メキシコ議会

メキシコ議会の12日の公聴会で、「人類ではない」生物の遺体とされるもの2体が公開された。同議会が地球外生命の可能性について公式に取り上げたのは今回が初めて。

 ミイラ化した「非人類の遺体」は、それぞれ小さな展示用ケースに入れられて公開された。メキシコのジャーナリスト、ハイメ・マウサン(Jaime Maussan)氏が2017年にペルーで発見したとして持ち込んだもので、灰色がかり、人類に似た体形をしている。

 マウサン氏は「彼らは非人類だ。正体が分からないので、地球外生命体とは呼びたくない」と語った。さらに、メキシコ国立自治大学(UNAM)で行われた炭素年代測定から「約1000年前のもの」であることが示されたと述べた。

 公聴会は与党のセルヒオ・グティレス(Sergio Gutierrez)議員が「公共の利益にかなう」として開催を求めた。

 同氏によると、マウサン氏は、7月に元米情報局員のデービッド・グラッシュ(David Grusch)氏が米下院委員会で米当局が未確認航空現象(UAP)の証拠を隠ぺいしていると証言したことを受け、メキシコ議会での公聴会を要請した。

 だが、ソーシャルメディア上では映画『E.T.』の宇宙人の写真を使ったジョークが飛び交うなど、驚きと不信と嘲笑が入り交じった声が上がっている。

 X(旧ツイッター〈Twitter〉)のあるユーザーは「この国が科学をないがしろにしていることを示す」出来事だと書き込んだ。

 また「火星人がやってきた」というフレーズを添えて、公聴会の動画を投稿するユーザーもいた。さらに、マウサン氏を「銀河系間外交長官」に任命してほしいという皮肉交じりの投稿もあった。

 映像はメキシコ議会が12日公開。

メキシコに宇宙人? かつて嘘がバレた研究家が死体を議会に提出

自称UFO研究家・ジャーナリストで、かつてエイリアンに関する記事の嘘を暴かれたことがあるハイメ・モーサンは、9月12日に「人間ではない」と称する化石化した死体をメキシコ議会に提出し、DNA検査を行えば死体が地球のものではないことを証明できると主張して、SNSを湧かせた。

長く伸びた頭と3本指の手に、ハリウッドで描かれるエイリアンのような外観のミイラ化した小さな死体は、2017年にペルーで発見したとされ、モーサンは約1000年前のものだと述べている。

モーサンは、死体は珪藻の採集所で見つかったもので、メキシコ国立自治大学の研究チームが両方を観察した結果、一方の内部で「卵」が見つかったと主張している。

メキシコの海軍医療科学研究所所長であるホセ・デ・ヘスース・ザルス・ベニートスは、死体のスキャン画像を議会メンバーに見せ、死体に歯はなく、格納可能な首に大きい脳と大きい目があり「広い立体視覚」を持っていると主張した。

かつてモーサンは、2015年にペルーで発見されたとされたエイリアンについて報告したが、後にその正体を暴かれ、人間の子どものミイラ化した死体であることがわかっている。

ベニートスは、正体が暴かれた死体の発見を発表した研究チームのリーダーでもあった。このGaia.comは2017年にYouTubeで、3本指のミイラ化した3体の死体を公開している。Gaia.comは陰謀論の拠点として精査されている。

元米国海軍パイロットで、UFOとの遭遇について7月に議会で証言したライアン・グレーブスも、議会で証言し、自身の組織であるAmericans for Safe Aerospaceの目標は「UAP(未確認航空現象) に関する公教育の改善、汚名の返上および透明性と開示の改善に向けて取り組むこと」であると話した。

モーサンは、ジャーナリストとして50年以上活動してきた。Gaia.comは年間99ドル(約1万5000円)が必要なウェブサイトで、エイリアンによる誘拐など、超常現象や超自然現象の動画を公開している。同サイトの親会社はビデオプラットフォームのGaia Inc.で、同社は時価総額5200万ドル(約77億円)の上場企業だ。

Gaiaのビデオレポートに出てくる死体は、先日メキシコ議会で提示されたものよりずっと大きいが、3本指の手や長く伸びた頭など、いくつか共通点がある。2010年、モーサンは自身のテレビ番組でホストを務め、2019年には、メキシコ史上「最も物議を醸したUFO事件」を追った1時間のドキュメンタリー「Maussan's UFO Files」で取り上げられた。モーサンは、Maussan TVというYouTubeチャンネルも持っており、100万人近い登録者がいる。

今年7月、元諜報員のデビッド・グルーシュとグレーブスはUFOに関する議会公聴会で証言した。グルーシュは宣誓した上で、連邦政府が未確認飛行現象を保持していることは絶対に「間違いない」と語った。グルーシュはさらに、UAPの墜落現場を調査して「人間以外の生物体」を回収した人物をインタビューしたことも主張している。

Aliens In Mexico | Are Jaime Maussan's Extraterrestrial Claims True?

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