草食恐竜イグアノドン、国内最古の化石発見
徳島県立博物館は2日、同県勝浦町にある白亜紀前期(約1億3000万年前)の地層からイグアノドン類の尾椎(びつい)の化石が見つかったと発表した。イグアノドン類の歯以外の化石としては国内最古という。
同博物館が2021年10~12月に福井県立恐竜博物館などと共同で実施した調査で発掘した。見つかった化石は長さ83ミリ、高さ78ミリ、幅55ミリ。尻尾の中央から先の骨とみられる。骨の大きさから、個体の全長は6~7メートルと推定される。
イグアノドン類は草食の恐竜。約1億3000万年前の歯の化石は国内の複数箇所で発掘されていたが、歯以外ではこれまで、福井県勝山市で見つかった「フクイサウルス」や「コシサウルス」の顎など約1億2000万年前の化石が最も古いとされていた。
恐竜博物館の柴田正輝主任研究員は「アジア全体で見ても、この年代の歯以外の化石はほとんど見つかっていない。イグアノドン類の広がりや生態を調べる貴重な資料になる」と話す。