1億年前のホタルの光は「深緑色」だった 鹿児島大・加藤助教ら再現

1億年前のホタルの光は「深緑色」だった 鹿児島大・加藤助教ら再現

 鹿児島大学大学院理工学研究科の加藤太一郎助教(43)=酵素有機化学=らの研究グループは、1億年前(白亜紀)に誕生したホタルが深緑色に発光していたことを遺伝子工学などを駆使して突き止め、試験管内で再現したと明らかにした。米科学誌「サイエンス・アドバンシズ」の2日付電子版で公開された。

 ホタルの仲間は約2000種知られており、酵素「ルシフェラーゼ」を発光物質と反応させて光る。加藤助教によると、現存する約40種のホタルの発光酵素を形づくるアミノ酸の配列情報を基に時代をさかのぼった。配列は突然変異で少しずつ変化することから、1億年前のルシフェラーゼの配列を突き止めてホタルが誕生したことを確認。遺伝子組み換え技術を使って再現した。

 発光色は、現在のゲンジボタルの黄緑に比べて、深い緑だった。緑は夜行性動物が最もよく見える色とされ、ホタルには毒があることなどから、外敵に対する防御効果があったと推測される。

 研究はこの他、中部大(愛知県)と長浜バイオ大(滋賀県)が参加した。加藤助教は「化石だけでは分からない色彩が明らかにできて意義深い」と語った。

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