新MacBook Proキーボード、iFixitがさっそく分解。信頼性を向上させる「新素材」が判明

新MacBook Proキーボード、iFixitがさっそく分解。信頼性を向上させる「新素材」が判明

アップルが5月22日に発表したMacBook Pro(2019)にて、「新素材」を採用することで信頼性を向上したとうたう新型バタフライキーボード。その詳細は公式に明かされていませんが、本業は修理業者のはずが分解記事で有名なiFixtiがさっそく内部構造に踏み込み、「新素材」が具体的にどんなものかをレポートしています。

2015年のMacBookから採用されたバタフライ構造キーボードは、MacBook Proでの採用後も特定のキーが反応しなくなる、文字が勝手に反復入力されるなどのトラブル報告が相次ぐことに。それを受けて、2018年6月にはキーボード無償修理プログラムが発表されています。

2018年モデルではスイッチ機構が薄膜で覆われた第3世代が採用され、アップル公式には静音化が目的とされています。が、本来の目的はゴミ侵入の防止と推測され、実際に内部文書でも記述が発見されたと報じられました。

そんなわけで、新モデルのMacBook Pro(2019)に採用された第4世代バタフライキーボードに、どのような改良が施されているのかiFixitが調べてみたしだいです。

iFixitは新MacBook Proをバラバラにしてキーボード部品を取り出し、前年の第3世代からどう修正されたのかを顕微鏡の下で事細かに観察。まず、薄膜は見た目も変わっており、2018年版は半透明だったのに対して最新型は透明で手触りが滑らかになっているとのこと。

さらにフーリエ変換赤外線(FTIR)分光法により分析した結果、前年にはシリコンだった素材が新モデルではナイロンポリマー製になったことを確認しています。

第2に、それぞれのキーの下にある金属製のドームスイッチも前年から修正。本スイッチはキーが押されたときに凹んでから元に戻る部位ですが、この表面仕上げが変更されており、「熱処理または合金の改良、あるいはその両方を使用している」可能性が指摘されています。ドームスイッチがひび割れたり変形した場合はキーの動作がおかしくなり、時に機能しなくなる場合もあるため、重要なパーツということです。

その他は外見から推測されたとおり、MacBook Pro(2019)は内部構造も前年のMacBook Pro(2018)とほぼ同じのリフレッシュモデルであることが確認。15インチMacBook Pro初の8コアCore i9プロセッサを採用するなどスペックアップした以外は、キーボードのみの変更に留まるようです。

バタフライキーボードの改良が成功しているかどうかは、時間が経過してユーザーが使用していくうちに分かるはず。アップルはキーボード無償修理プログラムの対象を拡大し、そこに同日発表の新MacBook Proも含めていますが、未知の事態も織り込んで迅速に対応できるよう備えているのかもしれません。

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