「UFOとの遭遇は…」スペースシャトルの乗組員20年の沈黙を破って証言

「UFOとの遭遇は…」スペースシャトルの乗組員20年の沈黙を破って証言

アメリカの元宇宙飛行士による、20年前のUFOとの接触にまつわる新証言――。重ねられた議論を決着に導くその内容について、5月に海外メディアが報じている。

■ベテラン飛行士が語る事件の真相

 このたび、UFOの謎に迫る貴重な証言をもたらしたのは、過去に4回ものスペースシャトルの搭乗経験を持つというトム・ジョーンズ氏だ。彼はアメリカ航空宇宙局NASAに所属していた、ベテランの宇宙飛行士である。

ジョーンズ氏が語ったのは、かつて大きな反響を呼んだ「テザー事件」(Tether Incident)についてである。

●UFOが干渉した? テザー事件とは?

 1996年、アメリカ・フロリダ州に位置するケネディ宇宙センターから、スペースシャトル“コロンビア号”が打ち上げられた。このシャトルのミッションは、強力なひも状の物体を使って宇宙船の軌道を操作する“テザー推進”を利用する衛星システムを、大気圏の上層へ投入することであった。

 無事打ち上げを終えていたコロンビア号は、予定通り衛星システムを切り離した。スペースシャトルの船内にいた飛行士は、その一部始終を撮影していたのだが、ビデオフィルムには実に奇妙な光景が収められていたのである。

■まるで微生物? 映像に残る飛行物体

 撮影されたのは、テザー推進装置の周囲に群がる、おびただしい数の飛行物体であった。それらの飛行物体は、まるで海中を漂う微生物のように、ふわふわと宇宙を舞っている。

 現れた飛行物体は、一部の人々によって長らくUFOそのものであると信じられてきた。また、誤解を助長するNASAの職員たちも少なくない。かつてアポロ14号に乗り込み、人類で6番目に月面に降り立ったエドガー・ミッチェル氏もその一人である。ミッチェル氏はいまや、アメリカ政府とエイリアンが接触していた証拠が手元にあるとまで発言するようになった人物だ。

 こうした状況に対して、ジョーンズ氏は強く疑問を感じている。彼に言わせれば、多くのUFOに関する目撃報告の真相は、とても単純なことなのだそうだ。

 権威ある雑誌の掲載欄に、「宇宙飛行士たちが軌道上にいる間、実際にUFOを見たことがあるのか?」という質問が寄せられたとき、ジョーンズ氏はきっぱりと答えている。

「宇宙飛行士は、エイリアンの生命の証拠を目にしてはいません。宇宙ステーションで撮影された未確認飛行物体の画像を調査すると、結果はこうなります。氷の結晶、漂流する宇宙ゴミ、雷の点滅、または大気を通過する隕石の軌跡――。これまでのところ、われわれの地球外生命体の探索では、エイリアンの文明が存在する証拠をつかんではいません」(トム・ジョーンズ氏)

■NASAの取材により判明「正体は氷」

 ジョーンズ氏によると、テザー事件の真相も、氷の結晶に過ぎないという。宇宙飛行の経験者として、NASAの広報チームが彼に取材をしたことで、その詳しい様子も明らかになった。

「私はビデオを見て言いました。ああ、これですか、これが何なのかわかりますよ。これは宇宙飛行の最初の数日間に船の横に浮いている氷の結晶です、と」

 ジョーンズ氏は続けた。

「これはシャトルが宇宙空間を移動するとき、窓の外に見ることができるありふれた現象なんです。とはいえ、眺めている人間にとってみれば、なんとも貴重な経験でした」

 ジョーンズ氏が宇宙飛行士としてのキャリアを終えたのは、2001年2月のことだ。彼が最後に率いたチームは、国際宇宙ステーションのための機器を設置する3つの船外活動を行った。それからいままで、エイリアンの宇宙船を見たと彼に打ち明けてきた同僚の飛行士は、誰一人としていないという。

 取材の終わりに、ジョーンズ氏はつけ加えた。

「もちろん、一部の元宇宙飛行士が、政府がひた隠しにしているUFOや宇宙船の証拠をつかんだと語っていることを承知しています。ですが彼らの証拠というのは又聞きだったり、たまたま軌道上で、説明できないものを見たというだけのことで、最後には物語が尻すぼみになっていってしまうんです」

 肉体の健康はもとより、明晰な頭脳と判断力が求められる宇宙飛行士と言う職業。その職務に長年にわたり従事したジョーンズ氏は、引退してもなお、想像が先行しがちな宇宙の実像を冷静に観察している様子だ。トカナ的にはややシビアな結論となってしまったが、読者の皆様はどうお感じになっただろうか? とはいえ彼の発言がまたすべてでもない。エドガー・ミッチェル氏は宇宙人とも接触し、その姿についてまでも語っているが、それは嘘だったというのだろうか――?

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