Apple最初のコンピュータ「Apple I」、約9700万円で落札 ヘンリー・フォード博物館へ
10月22日、米Appleが組み立て済みのコンピュータとして初めて販売した「Apple I」の現存する数少ないマシンの1つが、ニューヨークで開かれたオークションにおいて、予想をはるかに上回る90万5000ドルという高値で落札された。
Apple Iは家庭用コンピュータ分野に革命を引き起こした製品だ。今回落札されたのは、Appleの共同創業者スティーブ・ウォズニアック氏が1976年夏にカリフォルニア州ロスアルトスにある故スティーブ・ジョブズ氏の自宅ガレージで組み立てた最初の50台のうちの1つとみられている。
オークション会社の英Bonhamsは落札価格を30~50万ドルと予想していた。このマシンは2014年9月時点で実際に動作することが確認されている。
落札したのは、博物館複合施設を運営するThe Henry Fordだ。ミシガン州ディアボーンにあるヘンリー・フォード博物館に展示する予定という。
「Apple Iは革新的だっただけでなく、デジタル革命の基礎をなす重要な文化遺産でもある」と、The Henry Fordのパトリシア・ムーラディアン社長は語る。
Apple Iは、コンピュータショップByte Shopを経営するポール・テレル氏が50台を注文し、1台666ドル66セントで販売するまでは、買い手がほとんどいなかった。
最初の50台を納品できた後、ジョブズ氏とウォズニアック氏はさらに150台を追加で生産し、友人や他の店にも販売した。
2012年には、実際に動作するApple IがSotheby'sのオークションで37万4500ドルで落札されている。
現存するApple Iは50台に満たないとみられている。