トランプが語った健康政策「米国の平均寿命の低さは食生活と化学物質のせいだ」

トランプが語った健康政策「米国の平均寿命の低さは食生活と化学物質のせいだ」

ジョー・ローガンとの対談の中盤、トランプがもっとも雄弁に語ったのが経済政策だった。「関税」という言葉への異常なまでの愛着、大企業を電話一本で動かしたとする武勇伝、そしてロバート・F・ケネディ・ジュニアとの連携による医療改革構想。トランプがどんな言葉で、自らの経済観と健康政策を語ったのかをたどる。

同様の文脈で語られたのが、中国企業がメキシコに計画していたという大規模な自動車工場建設の話だ。「もし自分が大統領になったときにその工場が稼働していたら、そこで作られる車に100〜200%の関税をかける」と表明したところ、当該企業が計画中止を発表したという。ミシガン州全体の生産量を超える規模の、世界最大級の工場になるはずだったと、規模の大きさを強調し、デトロイトの自動車産業を守るための実績として語った。

半導体産業への言及も目立った。米国が台湾に半導体製造の95%を奪われたと述べ、「これは愚かな政治家のせいだ」と批判した。

米国内での半導体製造や研究開発を強化するために成立したCHIPS法などによる、巨額の補助金支出については「1セントも払う必要はなかった。輸入品の半導体に高い関税をかければ、企業は補助金なしで自ら米国に工場を建てる」という持論を展開した。台湾については「NATO加盟国と同じで、守ってもらっている分の保護料を払っていない」とも述べている。

減税より規制緩和のほうが価値がある

トランプは自身の経済政策の柱として、減税と並んで規制緩和を強調した。「多くの経営者に減税と規制緩和のどちらが重要かと尋ねると、全員が規制緩和だと答える」と述べた。

その理由を、「規制緩和のほうが実質的な金額換算では大きな効果を生むからだ」と説明している。あわせて、自身の1期目の法人税率引き下げにより、初年度の税収がかえって増加したと主張した。

また、海外に留保されていた米国企業の利益還流についても言及があった。トランプは、税制改正前は多国籍企業が海外利益を米国に戻す際の税率が高すぎたため、資金が国外にとどまっていたと説明。

「税制改正後、アップルだけで数千億ドル規模の資金を国内に持ち帰った」と述べた。ただし、新型コロナウイルスの流行により経済政策の軌道修正を迫られ、当初想定していた財政赤字の圧縮計画は実現しなかったとしている。

エネルギー政策では、風力発電への否定的な見解が目立った。「風力発電は発電コストがもっとも高い電力源だ」とし、老朽化した風車が放置されている例をカリフォルニア州などで見たと述べた。ニュージャージー州沖の洋上風力発電計画についても触れ、「振動が原因で鯨が混乱し、座礁が増えている」との見方を示している。

一方で、原子力発電については「フランスは小型でコンパクトな原発を効率的に運用している」と支持しており、アラスカ北極圏の石油採掘計画を、自身の在任中に承認したことを「サウジアラビア級の埋蔵量」と表現して、成果として挙げた。

米国の平均寿命の低さは食生活と化学物質のせいだ

経済と並んで大きく扱われたのが、ロバート・F・ケネディ・ジュニアとの連携によるヘルスケア政策だ。トランプはケネディとの協力関係を「素晴らしい」と評価しつつ、「彼は石油が好きではない。自分は石油・ガス産業を守りたいので、環境分野からは少し距離を置いてもらい、健康分野に集中してもらうつもりだ」と、役割分担を明言した。

ケネディとの連携について、製薬業界からの圧力の有無を問われたトランプは「間違いなくある」と認めた。「彼は多くの医薬品について、その効果や必要性に疑問を呈してきた人物だ。製薬会社が喜んでいないのは当然だろう」と述べつつ、「もし彼の主張が正しければ、医療費はずっと安く済むはずだ」と、その意義にも理解を示した。

対談内でローガンが示した「医療費支出と平均寿命の国際比較データ」を見たトランプは、「米国はこれほど医療費をかけているのに、平均寿命は他国より短い」と驚いてみせ、「食生活、座りがちな生活習慣、そして食品に含まれる化学物質のせいだ」と分析した。

ケネディから「若年男性の7割以上が健康上の理由で軍務に就けない」と聞いたというエピソードも紹介し、他国では禁止されている農薬や添加物が米国では使用され続けている点を問題視した。テレビでの処方薬広告についても、「副作用のリストを延々と読み上げるのを聞くと、誰でも薬を飲むのが怖くなる」と自身の感想を語っている。

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