古いiPhoneの寿命を決めるのは、Appleではなくアプリだった
以前、iPhoneの容量不足について書いた記事に、こんなコメントをいただきました。
「iPhone 7を使っていて、銀行やメルカリのアプリが使えなくなった」という内容です。
iPhone 7の発売は2016年、発売からちょうど10年です。
最新のiOSからは、随分前に外れている機種です。
でも調べてみると、このiPhone 7には、今年の5月にもAppleからiOSアップデートが届いていました。
Appleは、まだ面倒を見ているって事ですよね。
なのに、アプリのほうが先に使えなくなる。
AppleがiOSで対応をしてくれているならアプリも頑張って欲しいところですよね。
どういうことなのか、Appleとアプリの両方の対応を並べてみました。
この記事では、古いiPhoneのiOS対応とアプリ側の対応についてまとめています。
興味のある方は最後まで読んでみてください。
Appleは、対象外のiPhoneにも修正を届けている
iPhone 7が最新iOSの対象から外れたのは、2022年のiOS 16から。
同じときに、iPhone 6sと初代iPhone SEも外れました。
この3機種に、2026年5月11日、「iOS 15.8.8」が配信されています。
中身はセキュリティの修正。
最新から外れて、3年8か月たってもまだ届いていることになります。
同じ日には、iPhone 8とiPhone Xにも「iOS 16.7.16」が届きました。
もちろん、いつまで続くかの約束はなく、Appleは、どの機種に、いつまで修正を出すのかを公表していません。
届くのは重大な修正が中心ですが、「最新iOSの対象外になったら、その日から無防備」ということはなく、一定の安心感はありそうですね。
アプリは、Appleより先に線を引く
では、アプリの側はどうなっているのか?
ここでは、LINEと、銀行・支払いのアプリに絞って調べてみました。
一般的に、使えなくなったときの困り方が比較的大きそうなアプリに絞っています。
ゲームやSNSなどのエンタメ系アプリであれば、実害は比較的少ない。(ガチ勢は困ると思いますが)
でも、周囲とLINEがつながらず連絡が取れない、銀行の残高が見られない、レジでPayPayが開かない……となると、そうはいきませんよね。
そしてこれらのアプリは、「どのiOSまで対応するか」をはっきり公表しています。
LINEは公式ヘルプに一覧があり、銀行や決済のアプリは告知を出してから線を引きます。
というわけで、代表的なアプリをまとめてみました。
結果がこちら。
いちばん身近なLINEは、最新版を使うのにiOS 18以上が必要です。
古い版のLINEなら動くものの、使える版には上限があって、一部の機能は使えないとLINEは案内しています。
家族の古いiPhoneも、気づかないうちに「古い版のまま」動いているのかもしれませんね。
同じ銀行でも、線の位置は違う
表で目を引いたのは、銀行どうしの差でした。
ゆうちょ銀行の「ゆうちょ通帳アプリ」は、2026年5月18日からiOS 16以上が必要に。
iOS 15までのiPhone 7は、もう対象外。
一方の三井住友銀行のアプリは、今年3月に必要なiOSを「13以上」から「15以上」に上げたところ。
こちらはiPhone 7でも、まだ使えます。
同じ銀行のアプリなのに、iPhone 7の扱いが分かれているんですよね。
いちばん厳しかったのは、意外にもメルカリでした。
2026年4月8日から最新版のアプリが必須になり、そのためにはiOS 17以上が必要。
iPhone 7だけでなく、iPhone 8やXでも使えなくなっています。
冒頭のコメントにあった「銀行とメルカリ」は、もしかすると、ゆうちょとメルカリだったのかもしれません。
意外や意外な結果、各企業の対応がこんなにも分かれているものなんですね。
では、なぜアプリ側は古いiOSを切るのか?
メルカリは理由として、セキュリティの維持、不正利用の防止、サポートの質の維持、法令への対応を挙げています。
お金が動くアプリは「たぶん動く」では出せない、ということかな?
作る側の道具の事情もありそうです。
Appleの開発ツールが公式に動作を確かめられるのは、いまはiOS 15から。
三井住友銀行が引き上げた先も、ちょうどiOS 15でした。
偶然かもしれません。
確かめられないものは保証できない、という考え方なら、筋は通る様に感じます。
自分のiPhoneは、どこで確かめるか
見る場所は2つだけ。
ひとつは、iPhoneの「設定」→「一般」→「情報」。
ここに、いま入っているiOSのバージョンが表示される。
もうひとつは、App Storeの各アプリのページ。
下のほうにある「互換性」に、そのアプリに必要なiOSが書いてある。
この2つを見比べれば、自分のiPhoneで最新版が使えるかどうかが分かります。
家族の古いiPhoneも、同じところを見れば大丈夫。
僕が線を引くなら
古いiPhoneの寿命を決めていたのは、Appleの更新よりも、よく使うアプリの対応でした。
Appleが修正を届けていても、LINEや銀行のアプリが使えなければ、生活の中では「使えないiPhone」になってしまう。
なので僕は、よく使うアプリが対応をやめたときは潮時だな・・・と思いました。
あとひとつ付け加えると、最新のiOSに上げられる人は、上げておいたほうがいい。
上げられるのに古いiOSのままでいると、修正のほうが先に止まることがあるんです。
iOS 17がそう。
iOS 17が入るiPhoneは、どれもiOS 18に上げられたため、iPhone向けのiOS 17の更新は2024年11月の「iOS 17.7.2」で終わっています。
最近のiPhoneは性能が良いので古くなっても使えるからできる限り使い続けたい・・・買い替えは高いし・・・という方は多いと思います。
しかもiOSが最低限のアップデートをしてくれるならなおのこと。
でもよく使っているアプリが付いて来てくれないとなると話は変わってきます。
せっかくのスマホの利便性が損なわれる場合は、本末転倒なので替え時なのかもしれませんね。
人それぞれ事情も違うので、悩ましい問題ですがこの記事が少しでも参考になれば幸いです。
良いApple Lifeを。
