うちの子はゲーム行動症?時間制限しても「あと少し」が止まらない…判断の分かれ目ととは【精神科医が解説】

うちの子はゲーム行動症?時間制限しても「あと少し」が止まらない…判断の分かれ目ととは【精神科医が解説】

中学に入ったばかりの息子はオンラインゲームが好きで、放っておくと夜中まで遊び続けてしまう。そのため、父親であるAさんと「22時にはゲームをやめる」と約束していた。

しかし最近は22時になっても「あと少し」「対戦の途中だから今はやめられない」とゲームを続けることが増えている。以前は守れていた約束だったが、ゲームを終えるのが深夜になる日もあり、夜更かしをした日の翌日はなかなか朝に起きられないでいた。

これに対してAさんが注意すると、息子は「気づいたら時間が過ぎていた」と話し、あまり反省をしていないようにみえる。約束を守る気がないだけなのか、それとも本人もゲームをやめられなくなっているのか、Aさんはどう接すればよいのか分からなくなっていた。

そんななか、2025年1〜2月に実施された全国調査で、10〜29歳の10.3%がスクリーニングテストで「ゲーム行動症(ゲームへの依存)の疑いあり」と判定されたことを知り、不安はさらに大きくなる。

ゲームの時間を守れないことは、ゲーム行動症の兆候なのだろうか。臨床心理士の長谷川明弘さんに聞いた。

―ゲーム時間が長ければ、ゲーム行動症を疑うべきでしょうか?

時間の長さだけでは判断できません。長く遊んでいても、学校生活や睡眠が保たれている人はいます。

見ていただきたいのは、ゲームを優先した結果、以前はできていたことができなくなっていないかです。起きられない、学校を休む、成績が落ちる、ゲーム以外に関心がなくなる。こうした変化が続いているか確認してください。

―家庭では、どのように対応すればよいでしょうか?

まずは「約束を破った」と叱るだけではなく、なぜ時間になってもやめられなかったのかを本人と話してみることが大切です。

また、親子で決めた終了時刻にアラームを設定しておき、鳴った時点で終了に向けた行動を始めることもゲームに向いていた意識を切り替えるきっかけになります。例えば、一旦ゲームコントローラを床に置いて、トイレに行く、水分補給をする、歯を磨くなど、生理的な刺激を入れることで気持ちの切り替えを促すことができます。

それでも昼夜逆転や欠席など生活への支障が続く場合は、家庭だけで抱え込まず、精神保健福祉センターや専門医療機関への相談を検討してください。本人が受診を嫌がる場合は、まず家族だけで相談する方法もあります。

―「気づいたら時間が過ぎていた」と繰り返すのも、注意した方がよいでしょうか?

何かに集中して時間を忘れること自体は珍しくありません。ゲームに集中している状態から覚醒して目の前にある他のことに行動を切り替えることが大切です。

2025年1〜2月に実施された同調査では、親子でゲームのルールを作ったものの守れないことがあったと答えた人に、その理由を尋ねています。最も多かった回答は「夢中になってルールを忘れてしまう」で、77.3%を占めました。「ゲームを中断するタイミングが分からない」も32.2%ありました。ルールを守れないからといって、反発しているとは限らないのです。

ただ、やめようと思ってもやめられない状態が続き、睡眠にも影響が出ているのであれば、自分でゲームをコントロールしにくくなっているのかもしれません。

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