【エンジン車天国で異変発生】HV検討率22%でEVの2倍超に。いま米国でハイブリッドが見直される理由とは

【エンジン車天国で異変発生】HV検討率22%でEVの2倍超に。いま米国でハイブリッドが見直される理由とは

電動車TOP10の半数をトヨタのハイブリッドが占める

米国の自動車情報サービス「Kelley Blue Book(KBB)」がまとめた2026年上半期の「ブランドウォッチ」調査では、ハイブリッド車の購入検討率が22%に達したのに対し、BEVは10%。ハイブリッドはBEVの2倍を超える購入検討率となりました。

さらに、一般者部門(ノンラグジュアリー)のSUVの購入検討率は過去最高となる71%を記録する一方、セダンは25%まで低下。米国市場ではSUV人気が依然として強く、ハイブリッドへの関心も高まっていることがわかります。

具体的な車種を見ると、トヨタ「RAV4」やホンダ「CR-V」がSUVの上位に入り、電動車の購入検討ランキング上位10車種のうち5車種をトヨタのハイブリッド車が占めました。

またホンダは、価格の手頃さや信頼性などを含む12項目の購入決定要因のうち9項目で最高評価を得ています。

補助金終了でハイブリッドのコスパが再評価される

では、なぜBEVよりハイブリッドへの関心が高まっているのでしょうか。まず考えられるのが価格です。KBBの調査では、購入時に重視される項目として「手頃な価格」や「燃費」の重要性が高まっています。

ハイブリッド車には、EVより購入価格を抑えられるモデルも多く、優れた燃費性能も魅力です。最大7500ドルの税額控除EV購入補助金をトランプ政権が終了させたのに伴い、BEVの割高感が強まったことで、購入時の価格差は従来以上に意識されやすくなっています。

もうひとつ注目したいのが、充電環境です。集合住宅に住んでいる人や路上駐車が中心の人、長距離移動が多いユーザーにとって、外部充電を必要とせず、ガソリン車とほぼ同じ感覚で利用できるハイブリッドは導入のハードルが低くなります。

家で充電できるならBEV、長距離を走るならHVが正解

こうした動きは、日本の新車市場を考えるうえでも興味深いものがあります。

日本でもトヨタ「RAV4」や「ハリアー」、ホンダ「ヴェゼル」、日産「キックス」や「エクストレイル」など、多くの主力SUVにハイブリッドが設定されています。

さらに日本では、モデルによってはガソリン車の設定を終了し、ハイブリッドなどの電動車を中心としたラインアップへ移行する動きもあります。

もちろん米国とは市場環境が異なるため、KBBの調査結果をそのまま日本に当てはめることはできません。一方で、外部充電を必要としない電動車が身近な選択肢となっている点には共通する部分があります。

今回の結果がBEVそのものの価値低下を意味するわけではありません。自宅で充電できる環境が整っているユーザーや、走行時のゼロエミッションを重視する人にとって、BEVは引き続き有力な選択肢です。充電インフラの整備やバッテリー技術の進化、車両価格の変化によって、今後は勢力図が変わる可能性もあります。

今回のKBB調査を踏まえると、購入者は価格や燃費、日常での使いやすさまで含めてクルマを選んでいることがうかがえます。

BEVへの移行が進む時代だからこそ、従来の使い勝手を維持しながら燃費を改善できるハイブリッド。その“ちょうどよさ”が、いま改めて評価されているようです。

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