8月末で終了の「マツダ2」はまだ買える? “6速MT”は完売の店も。“前年超え”と好調なのに歴史に幕を下ろすワケ
販売は前年超えでも生産終了…「マツダ2」はまだ買える?
「マツダ2」現行モデルは2014年に4代目「デミオ」として登場し、2019年の大幅改良を機に車名を海外向けのマツダ2に変更しました。
ボディサイズは全長4080mm×全幅1695mm×全高1500mmで、マツダのデザインテーマである「魂動」を取り入れたデザインが特徴です。
グレード構成は、「15C II」「15 BD i セレクションII」「15 スポルトII」「15 スポルト+」「15MB」の5種類で、価格は172万400円〜250万1400円です。
パワートレインには1.5Lの直列4気筒ガソリンエンジンに6速ATまたは6速MTが組み合わされており、駆動方式は2WDと4WDが用意されています(※6速MTは「15 スポルトII」「15 スポルト+」「15MB」の2WDのみ)。
2025年の国内販売台数は2万3640台で前年比109.2%、2026年1〜6月も1万3113台で前年同期比106.0%を記録しました。
前年を上回る販売が続くなか、マツダ2が2026年8月末で国内向けの生産を終了することが明らかとなりました。
では、まもなく生産終了を迎える現在、どのような販売状況なのでしょうか。
※取材時(8月中旬時点)の情報となります。
既存オーナーの乗り換えが約7割、希少な“6速MT”に需要が集中
あるマツダの販売店担当者は、生産終了間近となったマツダ2の現在の販売状況について次のように話します。
「生産終了のうわさが出始めた頃から、問い合わせが増加しました。
決算会見で国内向けの生産終了が明言されてからは、とくに6速MT車を新車で購入したいというお客様が目立ちます。
当店では、以前から『15 スポルト+(※228万1400円〜250万1400円)』が人気で、専用デザインを取り入れたスポーティな外観に惹かれる方が多くいらっしゃいました。
あくまで個人的な印象ですが、お客様の内訳は、既存のオーナー様による乗り換えが7割程度、新たに購入される方が3割程度です。
お客様からは、価格を抑えながらスポーティなデザインと走りを楽しめる点が評価されています。
ただし、現在当店で受け付けられるのは4WD車が残り数台で、6速MT車についてはすでに受け付けを終了しています」
後継モデルは次期「CX-3」に統合の可能性
一方、別のマツダ販売店では状況が異なるようです。販売店担当者は次のように話します。
「当店では6速MT車をご希望の場合、『15 スポルトII(※219万2300円〜241万2300円)』または『15 スポルト+』であれば、いずれも残り数台ですが新規注文を受け付けています。
4WD車についても、『15 BD i セレクションII(※4WDは221万5400円)』であれば数台分の注文枠が残っており、2WDのAT車も他モデルと比べて注文枠に余裕があります。
なお、現在ご注文いただいた場合、納車は約2か月後の見通しです。
ただし、生産終了の発表以降も問い合わせが続いているため、受注状況が短期間で変わる可能性があります。
そのため、ご希望のグレードやボディカラーをあらかじめ決めたうえで、ご相談いただくことをオススメしています」
6速MTから先に消える? 生産終了後に残る“走りの空白”
マツダ2の2026年1〜6月の国内販売台数は前年同期を6.0%上回っており、今回の生産終了の理由は販売不振だけではないと見られます。
ある業界関係者は、マツダ2の生産終了の理由について次のように話します。
「ライバルであるトヨタ『ヤリス』やホンダ『フィット』、スズキ『スイフト』はハイブリッドやマイルドハイブリッドを設定し、近年はコンパクトカーでも電動化が進んでいます。
こうした市場の変化に対し、旧名デミオから数えると12年が経過したマツダ2を存続させるためには、電動化や安全装備を含む大規模な刷新が必要です。
しかし、それには莫大な投資が必要ですが、現在のコンパクトカー市場はSUV人気の高まりにより世界的に縮小傾向にあります。
現在のマツダは、自社開発のハイブリッドシステムや次期型『CX-3』に投資を集中させており、今回の生産終了は同社にとって苦渋の決断だったと思われます。
おそらく日本市場では、2027年に登場する次期型CX-3にマツダ2は統合されるのだと思います」
6速MTを設定するマツダ2は同社の走りを象徴するモデルの1つだっただけに、次期CX-3で運転する楽しさをどのように受け継ぐのかも重要な争点になりそうです。
