インプレゾンビよ、さようなら Xの新収益プログラムで何が変わったか
X(旧Twitter)の、クリエイター収益プログラムが大幅に変わりました。
これまでの「Revenue Sharing(クリエイター収益シェアリング)」は2026年9月7日で終了し、新たに「Original Content Rewards(オリジナルコンテンツリワード)」が始まります。
最大のポイントは、自分で制作した「オリジナルコンテンツ」以外はほとんど稼げなくなることです。これまで人気投稿にリプライを連投してインプレッションを稼ぐ「インプレゾンビ」や、他人が作ったコンテンツを転載する「アグリゲーター」「まとめ系アカウント」にとっては、かなり厳しい状況になったと言えます。
新プログラムへの申請、いつから?条件は?
新しい「Original Content Rewards」への申請受付は、2026年9月8日から順次スタートします。これまでRevenue Sharingに参加していた人も、自動移行ではなく、あらためて審査を受ける必要があります。
参加には、次の条件をすべて満たす必要があります。
18歳以上であること
フォロワーが500人以上いること
直近90日間で、認証ユーザーからのホームタイムライン表示が50万回以上あること
X Premium・Premium+・Premium Businessのいずれかに加入していること(無料アカウントは対象外)
※「認証ユーザー」とは、X Premium・Premium+・Premium Businessに加入している、いわゆる「青バッジ」付きのアカウントを指します
条件を満たすと申請が可能になり、結果は3営業日以内に通知されます。万が一不承認となっても、異議申立ては1回だけ可能。それも通らなかった場合は、90日後に条件を満たしていれば再申請ができます。
支払いは2週間ごとに行われ、最低支払額は30ドルです。
「オリジナルコンテンツ」とは何か
あらためて「オリジナルコンテンツ」を考えていきましょう。
X公式が提示した定義はシンプルです。「あなた自身が書いた・撮った・デザインした・制作した内容で、自分の声・視点・専門性・創造性が反映されているもの」が対象です。ニュースに対する分析も、しっかりと自分の視点が入っていれば認められます。
評価されやすい例としては、次のようなものが挙げられます。
旅行先で食べたおもしろグルメの写真に、自分の感想や地元の人から聞いた情報を加えた投稿
街中で見かけたほっこりするシーンの動画に、自分の視点でコメントを付けたもの
自分が料理した写真にレシピのポイントや失敗談を添えたもの
ニュース記事のURLや引用を掲載し、自分の感想・具体的な注意点・なぜそう思うのかをしっかり書いた投稿
自分が作者であれば、他のプラットフォームで先に公開したコンテンツをXに投稿しても基本的に問題ありません。
一方で、評価されにくい例もはっきりしています。
ニュース記事のURLを貼っただけで「これ見て」とだけ書く投稿
記事を引用して「確かに」「怖い」など一言だけの反応
他人の動画や写真をそのまま転載したもの
複数のコンテンツをまとめただけの投稿
TikTokやYouTubeなど、他のプラットフォームから、自分が作者でないコンテンツを再投稿したもの
例えばWEBメディアに掲載されたニュース記事を紹介する場合は、記事元のURLを記したうえで自分の感想や、独自視点の注意点、理由を書くと評価されやすくなります。
生成AIで作ったコンテンツはどうなるのか
生成AIを使って作った画像や動画も、条件次第でオリジナルとして認められます。自分がプロンプトを考え、方向性を決め、編集や加工を加えたものであれば、「自分が制作したもの」とみなされやすいです。投稿時に自分の感想や解説をしっかり付けている場合も同様です。
一方で、ほぼ自動化されただけの投稿や、他人が作ったAIコンテンツをそのまま転載したものは評価されにくくなります。特に注意が必要なのが、武力紛争・戦争を題材にしたAI生成動画です。AIで作ったことを明確に記しておかないと、収益プログラムからの一時停止(再犯で永久停止)となる可能性があります。
インプレゾンビが特に打撃を受ける理由
これまでのインプレゾンビ的な手法は、ほぼ通用しなくなるようです。また無断転載や軽い加工を加えた転載、まとめ投稿が明確に除外されました。
Xはこれまでも、アグリゲーターへの報酬削減やリプライ除外などの対策を進めてきました。今回は収益プログラム自体をオリジナル重視で作り直した形です。つまり、
ダメ アルゴリズムをハックして収益を伸ばそうとする人
OK 独自の感性で、オリジナルなコンテンツを作る人
に報いる方向性にシフトした、といえます。
真面目にオリジナルなコンテンツを作ってきた人にとっては追い風になる可能性があります。一方で、他人の投稿に無関係なリプライを量産したり、バズった動画をそのまま転載したりして稼いでいた人にとっては、かなり厳しい状況になったのが現実です。
これからの投稿で意識したいこと
要するにXは、「この投稿の主な価値を生んだのは誰か?」という基準でオリジナル性を判断しています。投稿者自身が「胸を張って『自分だ』と言えるか」を投稿前にセルフチェックしておくと、審査で弾かれにくくなるはずです。
