スーパーハイエンドから台湾ブランドまで。オーディオの楽しみが揃う「台湾ハイエンドショウ」レポート

スーパーハイエンドから台湾ブランドまで。オーディオの楽しみが揃う「台湾ハイエンドショウ」レポート

8月6日から9日まで、4日間開催されている台湾のハイエンド・オーディオショウ「TAA インターナショナル オーディオショウ」(以下TAA)。今回、非常に駆け足ながら現地に初取材に行ってきたので、その模様を紹介したい。

例年8月に、香港と台湾で大型のオーディオショウが開催されるが、多くの場合近い日程で開催されている。

今年は台湾ショウが8月6日から4日間、香港ショウが8月7日から3日間という日程となったため、慌ただしいことを承知の上で、8月6日に台湾ショウへ、そして7日からは香港ショウへ行くプランを立てた。ちなみに、ヨーロッパブランドのグローバルセールス担当者も、台湾と香港を“ハシゴ”して訪問することも多いそうだ。

会場は台北市の高級ホテル・グランドハイアット。台湾のランドマークでもある超高層ビル「台北101」もそびえ立つ、アパレルなど高級ブティックも立ち並ぶ繁華街のど真ん中である。

TAAは、ホテルの1F、3F、9F、10F、11Fの5フロアを活用しており、部屋の数は150を超える。1Fと3Fはカンファレンスルームを活用した大部屋(20部屋程度)、9から11Fは客室を利用した小部屋となっている。

ちなみにTAAは4日間とも一般開放で (ビジネスデイはない)、入場料は300台湾ドル(日本円で約1500円程度)である。

ホテルの大広間を活用したオープニングセレモニーには、主催団体である台湾オーディオアソシエーションの理事長が挨拶するほか、マリンバの生演奏も披露された。顔見知りの世界のメディア関係者、そして台湾のテレビ局の取材も入っており、非常に活気を呈しているのが印象的であった。

ショウの滞在時間が4時間しか取れなかったため、非常に駆け足での紹介となるが、ほぼ全てのブースに立ち寄ることができたので、ざっくりと概要をお伝えしよう。

ブースの7割程度はいわゆるステレオ再生のブースで、YGアコースティクスやマジコといったスーパーハイエンドブランドを擁する代理店あるいはディーラーによるブースから、台湾の現地ブランドと思しき初めて名前を聴くブランドまで、さまざまに趣向を凝らしたブースが展開されている。

1割程度はヘッドホン再生に特化したブースで、finalやゼンハイザーといったお馴染みのブランドが展開。

そして1割程度はプロジェクター+スクリーン、テレビを中心としたホームシアタールーム。残り1割程度がCDやレコードのソフト販売ブース、そしてパーツメーカー(コネクタやガラス振動板GAITも見かけた)となっている。

再生されている音楽ジャンルについては、日本のポップスが非常に多い。具体的には宇多田ヒカル、あいみょん、福山雅治、玉置浩二、布施明などなど。また坂本龍一の「戦場のメリークリスマス」も複数のブースで流れていた。

マイケル・ジャクソンやレディ・ガガなどの洋楽や、台湾のポップス(と思われる楽曲)も多く、クラシックは一部、ジャズはほとんど聴かれなかった。このあたりも日本のショウとはかなり様相が異なっている。

日本メーカーの出展も多いが、主にウィーン・ハイエンドや香港ショウにも出展している、“海外ショウ常連”メンバーである。アキュフェーズ、ラックスマン、エソテリック、TAD、DSオーディオ、ソウルノート、オーディオテクニカなどなどだ。

オーディオテクニカのブースでは、「鳴神」のヘッドホンアンプと、フラグシップカートリッジ「AT-MCD1」が両方活用されていたのもなかなか興味深い展示である。

少々珍しいところではフルテックが出展。フルテックは台湾にも工場を持つなど台湾との縁も深い。TAAでは、30年以上の付き合いがあるという老舗代理店「仲敏」がブースを運営していた。

特に電源ケーブルの展示が多かったが、コネクターやアクセサリー類も展示。担当の林さんによると、「フラグシップのProject V1シリーズも注目が高いです!」と教えてくれた。

台湾の現地ブランドといえば、ルーカンオーディオの存在を忘れてはならない。サエクや光城精工などの代理店も担当するなど、日本との関わりも深い。

同社はウィーンショウで披露された光城の“仮想アース入り”スピーカー「Spoey 200 GD」を展示し、柔らかなサウンドで来場者を迎えていた。

日本メーカー関係者にもほとんど遭遇せず、基本的には現地代理店あるいはディーラーのスタッフが中心となってデモを行う、台湾のコンシューマー向けのショウであるようだ(それは、ウィーン・ハイエンドや香港ショウ、またCESもそうだが、グローバルなビジネスミーティングの場であることとは対照的である。ちなみに日本の東京インターナショナルオーディオショウも基本的には日本の顧客が対象である)

もうひとつ興味深かったのが、ホテルの外に8台のカーオーディオブースが設けられていたこと。こちらもざっと眺めるのみで試聴することは叶わなかったが、日本とはまた異なるカーオーディオの文化が発展していることを感じさせてくれた。

アルパインやフォーカルなどは日本でも見かける名前もあるが、見知らぬブランド名も多い。オーディオクエストやノードストがカーオーディオ用のケーブルを展開していたことも初めて知った。

個別のブース紹介については、ファイルウェブオーディオのX(@pw_audio)でホットな現地レポートをお届けしているのでそちらもぜひ参照して欲しいが、なにより台湾の人々の「オーディオの可能性を貪欲に追求する」パッションが存分に伝わってきたイベントであった。

台湾と日本の文化交流は深く、街中のいたるところにセブンイレブンやファミリーマートがあり、公共交通機関の日本語表記、レストランでは日本語を話せるスタッフも少なくない。

もし一度「(観光も兼ねて)海外のオーディオショウに行ってみたい!」と考えるなら、いの一番に推薦したいのが、台湾のオーディオショウだと言えるだろう。日本のオーディオショウとの共通点、そして相違点に気づくことは、間違いなくオーディオ趣味を深める、新たな気づきをもたらしてくれるはずだ。

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