「Geminiって誰?」…ライバル各社がグーグルの次世代AIモデルのリリース遅延を嘲笑
Gemini 3.5 Proのリリース延期を受け、競合各社はグーグルを皮肉る発言を繰り広げている。あるアナリストは、この延期によって「グーグルは最先端を走る存在という印象から、後れを取る存在という印象へと変わってしまった」と指摘した。メタの最高AI責任者、アレクサンダー・ワンはXに「Geminiって誰?」と投稿した。
AI開発レースにおいて、王座は決して安泰ではない。グーグル(Google)に聞いてみればわかる。
Gemini 3の成功を受け、グーグルは2025年末に有利な立場を確立した。しかし、その状況は今や不安定になっている。
同社は3.6 Flashなど、高速でコスト効率の高い3つのモデルを展開したばかりだが、次世代のフロンティアモデルであるGemini 3.5 Proの公開は引き続き延期している。今回発表されたモデルだけで、ユーザーや投資家を満足させられるかどうかは不透明だ。
グーグルの競合他社の一部は、こうした状況を好機と見て攻撃を仕掛けている。
メタ(Meta)のチーフAIオフィサー、アレクサンダー・ワン(Alexandr Wang)は、グーグルが今回発表したモデルよりも、メタの「Spark」を上位にランク付けしたリーダーボードに反応し、Xに「gemini who?(Geminiって誰?)」と投稿した。
gemini who? 🏎️💨
— Alexandr Wang (@alexandr_wang) July 21, 2026
また、グーグルのローガン・キルパトリック(Logan Kilpatrick)がXで「次の大きな節目となるモデル『Gemini 4』の事前学習が始まった」と発表したところ、OpenAIの技術スタッフ、ティボー・ソティオー(Thibault Sottiaux)は「いつかちゃんと終わるといいね!」と返信した。Gemini 3.5 Proの延期を皮肉った発言とみられる。
グーグルはコメントを控えた。
「誰かを脱落とみなすには時期尚早」
グーグルの遅れが特に目立つのは、OpenAIやアンソロピック(Anthropic)がここ数週間で相次いで最新の最上位モデルを投入しているからだ。Raymond Jamesのアナリスト、ジョシュ・ベック(Josh Beck)は最新レポートで、Gemini 3.5 Proの延期によって、「グーグルは最先端を走る存在という印象から、後れを取る存在という印象へと変わってしまった」と指摘した。ただし、これは現在AI研究所各社の開発競争のスピードがあまりにも速いために生じた副産物だとの見方も示している。
一方で、グーグルのビジネスは直近の四半期にわたって好調を維持しており、検索、YouTube、クラウドをはじめとする幅広い事業が、AIの進歩を追い風に力強い成長を続けている。また、トークンコストが膨らみ続ける中、高速でコスト効率の高いモデルこそが勝ち筋になるとグーグルは見込んでいる。
グーグルが効率性を重視したモデル開発に力を入れていることを評価する声も一部のユーザーから上がっている。
Clearfork Intelligenceの創業者であるカイル・ウォーカー(Kyle Walker)は、Xに次のように投稿した。
「グーグルはエージェント型コーディングで遅れを取っているとよく批判されるが、Gemini 3.5 Flashはエージェント型のドキュメント抽出で、私が日常的に使っているモデルだ。これはLLMの中で最も価値の高いユースケースのひとつだと思う」
