マッハ超え衝撃波「爆轟」か イオンモール熊本で 専門家「非常に奇異な爆発現象」

マッハ超え衝撃波「爆轟」か イオンモール熊本で 専門家「非常に奇異な爆発現象」

28日の地震で熊本県嘉島町のイオンモール熊本では爆発が起きました。2階部分が崩落し、これまでに2人が死亡、1人が心肺停止となっていて、現在も救助活動が進んでいます。ガス漏れの可能性があると指摘されています。

建物から立ち上る白い煙

 28日午後6時ごろ、イオンモール熊本の様子を捉えた映像。画面奥の建物から、白い煙が立ち上っています。

 画面下の方では、カートのようなものを押しながら、走って逃げていく人の姿も映っていました。

 現場からおよそ6キロ離れた熊本市内からも、白い煙が確認できます。この映像の撮影者である地元住民はこう話します。

「火事とかないかなと思って、ベランダ開けた瞬間に、トラックがぶつかるようなバーンって音がして。そしたら遠くの方で煙がグワーって上がり始めて」

 車で20分ほど離れた場所にもかかわらず、すぐ近くで爆発が起きたような音がしたといいます。

「3日前ぐらいにも(イオンモール熊本に)行ったので、それ考えたら怖いですね」

壁は数十メートルにわたり崩落

 28日午後7時すぎ、イオンモール熊本の外壁は剥がれ落ちてしまっています。駐車場や辺りの地面にその外壁部分が落ち、鉄骨のような部分がむき出しになってしまっています。

 熊本県嘉島町にあるイオンモール熊本。熊本市中心部から南東に8キロほどに位置する大型ショッピングモールです。

 敷地面積はおよそ20万平方メートル。駐車場にはおよそ5000台が駐車可能で、地域の核となるショッピングモールです。

 建物の原型をとどめていない部分が大きく見られます。

 空からの映像では、建物の広い範囲で屋根が吹き飛び、壁は数十メートルにわたって崩落。骨組みがむき出しになっている所も多く、飛び散った破片の一部が地面に散乱しています。

 消防などによると、28日午後6時ごろ、嘉島町にあるイオンモール熊本で「白い煙が上がり、爆発音がした」などと119番通報がありました。

「地震とは違う揺れ」も

 駐車場で待機していたタクシードライバーに話を聞きました。

「自分は爆発した現場の近くに待機しとったですね。吹っ飛んだ外壁の30メートルぐらいの近くにいました」

「(Q.いきなり爆発が?)いきなりボーンといった感じ。周辺は真っ白いほこりだらけになりました。50メートルくらい離れた所の車も被害に遭っていました。保冷車のステンレスがえぐれとったです」

 さらに、爆発が起きたイオンモールから300メートルほど離れた居酒屋では、店の外が白い煙で覆われ、店の中まで粉じんが入り込んだ様子でした。

 爆発現場からおよそ300メートルの場所にいた鶴長一也さんはこう話します。

「近くで爆発音が鳴って、衝撃音というか衝撃波みたいなもので、地震とは違う揺れがありました。イオン側から煙が上がっていたという感じです」

 爆発音は、およそ1.5キロ離れた嘉島町役場にいた職員も「ドンッ」という大きな音が聞こえたと話しています。

2人死亡 1人心肺停止

 爆発前の施設内では、警報音が鳴り響き、客が足早に避難しています。

 熊本県警によると、施設内にいた人のうちおよそ200人が避難した後に爆発は起こったといいます。

 現場近くに待機していたドライバーはこう話します。

「地震の後だったから、イオンの中のお客さんは避難して、あまり中にはいなかったのでは。表にはその時5人ぐらいは従業員が出ていた」

 自衛隊が撮影した映像には、消防や救急の車両、さらには重機が投入され、夜通し消火と救助にあたっていることが分かります。

 これまでに8人が救助されましたが、20代とみられる女性2人が死亡し、1人が心肺停止となっています。

 小泉防衛大臣は多数の閉じ込めが発生したことを受け、こう述べました。

「陸上自衛隊の第42即応機動連隊と第8偵察隊を中心に、イオンモール熊本での人命救助にあたっています」

マッハ超え衝撃波「爆轟」

 大きな被害が出たイオンモール熊本の爆発事故。専門家の元東京消防庁・佐藤康雄さんは、爆発の大きさに衝撃を受けたといいます。

「あれだけ大きな建物が壊滅的に破壊されているというのは、非常に奇異な爆発現象だなと思いました」

 爆発前の建物はグレーの外壁で覆われていますが、爆発後には外壁は剥がれ、2階部分はむき出しになっています。変わり果てた光景が爆発の大きさを物語ります。

「爆発にはいわゆる『普通の爆発』と、『爆轟(ばくごう)』といってマッハを超えるような衝撃波が出るものがあります。あれだけの破壊を起こしたということは爆轟ですね。皆さんの記憶に新しいのは、福島原発の1号機から4号機ですね。あれは水素ガスの爆轟で、あれだけ頑丈な建物も破壊されました。あれが爆轟のイメージだと思います」

被害甚大 ガス漏れ原因か

 なぜ爆発は大きくなったのでしょうか。

「考えられるのは、やはりガスだろうと思います。イオンモールとかああいう所は、食堂とかが1つのフロアにたくさんお店出していますから。中華料理屋なんかは火力がプロパンガスのほうが都市ガスの2倍強いんですよ。(火力のために)プロパンガスを引くことがある。集合配管のような形で、プロパンガスをいくつかの店舗が使っていた。それが地震で配管がずれて、プロパンガスが大量に漏れた可能性も考えられます」

 複数の政権幹部は、爆発の原因がガス漏れの可能性があると指摘し確認を進めています。

「ガスにはにおいがついて、ガスが漏れているということを知らしめるという形になっている。これだけ大きな所で、しかも地震という特異な状況ですので、なかなかガスが漏れているということに気づくのが遅かったかもしれません」

一夜明け 続く救助活動

 さらに佐藤さんが注目したのは、館内の空調です。

「今は暑いですから、窓を閉めて冷房をかけてますから密閉されている状態というのが、爆発には一番良くない状態ですね。お客を避難させた後、30分ぐらい経ってから爆発したということですので、やはりガスがある程度充満して、大量に爆発しやすくなった状態で、引火したのではないかと思われます」

 爆発事故から一夜明けたイオンモール熊本。29日午前8時ごろも、救助活動が続けられていました。

「私は人災だと思う」イオンモール爆発事故 “会社の指示”で戻り死亡した22歳女性の遺族が明かす胸中 会社は謝罪も「もう娘は帰ってこない」

熊本県で最大震度7を観測する地震が発生してから7日目。

熊本市で40.3度が観測され「酷暑日」となるなか、熱中症の疑いで女性が死亡。県は「関連死の疑いがある」と発表しました。

そして大規模な爆発事故が起きたイオンモール熊本で、テナントの従業員だった22歳の女性を亡くした遺族は「私は人災だと思います」と悲痛な胸の内を明かしました。

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他店舗にも「金庫保管」指示 イオンモールで従業員2人死亡 “戻らないルール”実際は【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2026年8月5日)

イオンモール熊本の爆発事故で従業員が死亡した会社は、県内にある他の3店舗に対しても売上金を金庫に入れるよう指示を出していたことを明らかにしました。 

■他の3店舗にも同様の指示

 爆発事故で7人が犠牲となったイオンモール熊本。現場には、花やメッセージが書かれた色紙が添えられていました。静かに手を合わせていた人は次のように話します。

地元住民

「かわいそうすぎてですね。本当はもっと早く来たかったんですけど、なかなか渋滞とかで来られなかった」

「よく買い物に来ていたので、花ぐらいしかできないけど、お供えに行こうかなと思って」

 「売上金を金庫にしまってほしい」という会社の指示に従い、爆発に巻き込まれて亡くなった大竹玖瑠美さん(22)。

ハビタ

湯瀬剛二営業部長

「この度は本当に尊い命を失わせることになってしまいまして、誠に申し訳ございませんでした」

 大竹さんが勤務していた雑貨店の運営会社「ハビタ」は4日、県内にある他の3店舗でも売上金を金庫にしまうよう指示していたことを明かしました。

「他の3店舗でも(指示を)出しております」

「(Q.どのような指示を?)同じように、駐車場に避難していたので、もし許可が出て入れるのであれば、金庫にしまってほしいという指示を出しました」

「売上金がそのまま行方不明になってしまうとか考えまして、しまえるなら金庫にしまえたら安心だと思いました」

「本来であれば、そこで帰りなさい、解散しなさいというべきだったと思います」

■戻らないルール 実際は

 指示は誤りだったことを認めた運営会社。しかし、施設内には“許可を得てから”入るよう、現場にいなかった店長を通じて、大竹さんらに伝えたと主張します。

「イオンモールの許可がなければ絶対に入ってはいけないので、許可を取ってから入ってくださいと、伝えてくださいと店長に言いました」

 さらに運営会社が語ったのは、大竹さんらが店舗に戻る直前、施設側との間で交わされたとするやりとりです。

「17時35分前後に(大竹さんらが)事務所の方と話をしたことが翌日、店長に(施設の)担当者の方から連絡がありまして」

「『気を付けていってらっしゃい』『行ってきます』と笑顔で(大竹さんらが)入っていったという話を店長にされた」

「警備員ではなくて(施設の)事務所のスタッフ。テナント担当みたいな」

 施設側は二次被害を防ぐため、いったん外に避難したら、モール内には戻らないルールがあったと明らかにしていますが…。

「入り口によっては『スタッフは入ったらだめですよ』と制止されて、この入り口では『ちょっとだったらいいですよ』と。もう一つの入り口では『複数人だったらいいですよ』みたいな」

「本当に、言った指示というのは間違いないので、そこがすべて私の責任であると思っております。本当に申し訳ないと思っております」

 イオン側が、爆発翌日に開いた会見で、一度、避難した人を再び入館させたかを問われると。

イオン 吉田昭夫社長

「(Q.中に入っていいという許可は?)そういったことは一切ございません。明確に否定しておきます」

 どうやって館内に戻ることができたのか、誰かが入館を許可したのかについて、イオンは現在確認中としています。

■親族「納得できない」

 2日に営まれた大竹さんの通夜。運営会社に対する思いをこう語っていました。

大竹さんの親族

「私たちも、今後の話もついてくるのであって、納得はできないです。誰が考えても。その時に逃げ隠れせずにきちっとした対応をお願いします。約束できますか?」

ハビタ

上野景真代表取締役

「承知いたしました」

 爆発事故の原因については、警察や消防などによる調査が進められています。

■法的に責任問われる?

 専門家は次のように話します。

元警視庁捜査1課 佐藤誠氏

「営業部長が売上金のことを言わなければ亡くなることはなかったと言っている。強い自責の念を示していると思うが、この発言だけで法的に責任が決まるわけではない」

 運営会社が、法的に責任を問われる可能性はあるのでしょうか?

「実質的な業務命令だったか、お願いレベルだったかが一番の立件のポイント。その時に従業員が断れる状況だったのかもすごく大事。必ず爆発して、もしかしたらこうなるんじゃないかというのをあなたは分かっていて、予見していましたよね?というのを何かで立証しなきゃいけない。だから、ちょっと(立件の)ハードルが高いと思う」

【解説】地震後になぜ館内へ戻ったのか イオンモール爆発事故で問われる雑貨店と施設側の責任【かんさい情報ネット ten.】

1週間前に発生した熊本地震。避難後の「イオンモール熊本」で起きた爆発事故で、雑貨店従業員はなぜ商業施設内へ戻ったのか。雑貨店「ハビタ」とイオンモール、それぞれの説明から見えてきた当時の対応を検証します。従業員に店内へ戻るよう求めた経緯や、イオン側の避難マニュアル、さらに今後問われる可能性のある法的責任について整理。ガス爆発だった場合の「予見可能性」は責任判断にどう影響するのか。現場で命を守るスタッフへの安全配慮義務とは何か、スタジオで解説します。

【検証】イオンモール熊本 なぜ大規模爆発に?“2つのポイント”専門家指摘【サタデーステーション】(2026年8月1日)

地震発生からおよそ1時間半後に、イオンモールで起きた爆発事故。なぜ、あれほどの大規模な爆発が起きたのか…専門家との独自検証で、その要因が見えてきました。(サタデーステーション8月1日OA)

■イオンモール熊本で7人死亡

今回の地震で、専門店の従業員7人の死亡が確認された熊本県嘉島町のイオンモール熊本。

報告・矢谷一樹ディレクター

「爆発があったイオンモールの前には花束が手向けられています」

爆発した当時、店内にいたという従業員が手向けた花束です。1日、捜索を終了することが発表されました。

午後5時46分、イオン外の駐車場に止まっていた車のドライブレコーダー。一瞬火花があがり、辺り一面が白煙に包まれます。建物近くから走って逃げてくる人の姿も見えます。

近隣住民

「音 音 音 とにかく音。ヘリか何か落ちたんじゃないかって感じ」

近隣店の店員

「音で気を失いそうになったのは生まれて初めてだったんで」

■なぜ大規模爆発?独自検証

いったいなぜ、ここまで大規模な爆発が起きてしまったのか。サタデーステーションは複数の専門家と緊急検証しました。

ガス漏れが原因の可能性が指摘される、今回の爆発。イオン側によれば、館内で使用されていたのはLPガス。建物のすぐ外に貯蔵タンクがあり、地下を通って館内に引き入れ飲食店での調理や空調設備などに使用されていたといいます。

今回、大規模な爆発になった可能性として、2つの要因が見えてきました。

■ポイント(1)建物の“密閉度”

1つめが、建物の密閉度です。

ガス爆発に詳しい東京大学大学院・茂木俊夫教授

「空間が比較的密閉度が高くて圧力があがりやすかったことが考えられます」

爆発前の建物の外観を見てみると、排気口や窓はほとんど見当たりません。

建物の密閉度の違いで、爆発の大きさが変わる実験映像があります。これは、コンクリートの建物に見立てた装置です。左は排気口があり、右は排気口なしで密閉度が高くなっています。そこに着火してみると、排気口がある方は装置の形を維持したまま高く火柱があがるのに比べ、排気口がない方は装置自体が粉々になってしまいました。今回の爆発とも似ているようにみえます。

爆発で最も損傷が激しかったのは、2階の中央エリア。洋服や雑貨を扱う店舗が並ぶ場所を中心に激しく損傷しました。実際の中央エリアを撮影した映像を見てみると、1階部分は店舗の看板などが残っているところもありますが、2階部分に上がってみるとほぼ全てが吹き飛び、何があったのかわからない状態になってしまっています。

ガスはどこにたまっていったのでしょうか。

ガス爆発に詳しい東京大学大学院・茂木俊夫教授

「店舗側にたまるのは相当空間広いのであまり考えにくいと思っていて(窓のない)バックヤードのような部屋ですね、そこにたまったものが爆発したと考えられる」

複数の従業員への取材によると、ちょうどこの中央エリアの2階にバックヤードがあったといいます。

■ポイント(2)爆発までの“80分”

そしてもうひとカギとなるのが、爆発までの“80分”です。

ガス爆発に詳しい広島大学・金佑勁准教授

「プロパンというのは、どんどん下にたまり空気と混合します。80分という非常に長い時間で混合気として形成されていると思います」

LPガスなどの可燃性のガスは空気がないと燃えることはないとされていますが、地震後に、ある程度の時間がたっていたことで空気とよく混ざり爆発しやすい状態になっていた可能性があるといいます。

■ガス漏れ原因か・商業施設の配管はどうなっている?

ガス漏れが原因だとすればどこからどのように漏れたのでしょうか。

LPガスの供給機器を製造するこちらの会社。イオンモールのような施設に設置されるのと同様の設備を見せてもらいました。

I・T・O株式会社 岩岡冬季知さん(滋賀・米原市)

「LPガスを2.9t蓄えることができるタンクになります。タンクの中にはLPガスが液体で入っています。それを気化させる時には250倍の体積になって出てきますので」

LPガスは通常の火気使用のほか、発電や冷房など幅広い用途に使用できるという利点があることから災害時に役立つとされています。

I・T・O株式会社 岩岡冬季知さん(滋賀・米原市)

「何年備蓄しても組成(品質)が変わらないということで、何かが起きた際にすぐに使いやすいところがある」

実際に地震が起きた時にはどうなるのか?

I・T・O株式会社 岩岡冬季知さん(滋賀・米原市)

「感震遮断弁という装置になります」

センサー内には金属の玉と磁石が入っていて、それが揺れで物理的に動くことで遮断することができます。

I・T・O株式会社 岩岡冬季知さん(滋賀・米原市)

「遮断弁に連動させてここの根元でガスを遮断させるという仕組みになっています」

安全装置が起動していたとすると、ガスは遮断弁の先。配管の中だけにあることになります。

I・T・O株式会社 岩岡冬季知さん(滋賀・米原市)

「LPガスの配管の材質は法律で定められた、材質の金属のものを使っています。溶接で接続していく場合もありますし、フランジという接続のプレートに強度の確認されたボルトをねじ込んで接続する方法」

大きな建物の場合、こうした金属製の管をいくつもつなげて目的の場所までガスを通していくことになります。

I・T・O株式会社 岩岡冬季知さん(滋賀・米原市)

「これは若干曲がる素材になっております。地震の揺れなどに対応して配管の応力(加わる力)を緩和する役目を持っていますので」

揺れによって配管が壊れてしまわないように、いくつもの対策が取られていました。

I・T・O株式会社 岩岡冬季知さん(滋賀・米原市)

「理論上いわゆる過去の震災においても壊れない設計」

想定を超えるほどの揺れが襲ったのでしょうか。

■映像から検証 緊迫のイオンモール

イオンモール熊本近くの道路をとらえた映像。車が交差点にさしかかろうとした瞬間、前方を走っていた車は大きく揺れ、急ブレーキ。街頭や看板などが大きく揺れていることがわかります。止まっていたバイクの運転手も、立っていることができません。

イオンモール熊本の屋上駐車場で撮られたドライブレコーダーの映像もあります。地震が起きた午後4時27分、大きな揺れが車を襲います。ほぼ同じ頃。店内には様々なサイレンが鳴り響き、従業員の誘導などに従い避難を始める人たちの姿がありました。

2階フードコートで働いていた従業員

「他店舗の人も『早く逃げろ』みたいな掛け声をしていて、自分は先にトイレの方を見に行ったんですけど誰もいなかったのでそのまま自分も避難の方に移りました」

イオン側によると地震発生時、店内には客およそ3000人と1500人近い従業員がいましたが、地震からおよそ30分後の午後5時頃までに避難は完了していたといいます。

■7人死亡なぜ…直前まで店内にいた従業員らの証言

取材で、明らかになってきたこともあります。

2階テナントで働いていた従業員

「テナントに戻ってレジの鍵を閉め荷物をとったあたりで、(同僚に)「ガス臭がするから早く出よう」と言われた」

2階フードコートで働いていた従業員

「地震が起きてすぐからガスの臭いが充満していたのは事実で、戻るかっていうのは(従業員の)友だちも躊躇したみたいなんですけど貴重品を置いていたみたいで、取りに行っているときに爆発が起きて」

残してきた業務を行うため、スマホなど荷物を取るためなど、中に戻った従業員が複数いたといいます。

一方、飲食店側では二次被害を防ぐための、行動がとられていたこともわかっています。

2階フードコートで働いていた従業員

「従業員の『ガス栓を閉めて』という声も飛び交っていましたね」

2階フードコートで働いていた従業員

「火の元とかガスとか フライヤーとか電源だけ落として各自帰るってことになったから、また中に行って電源とか全部消してすぐ外に出た」

【熊本地震発生から1週間】イオンモール熊本の爆発事故「貴重品を…」従業員が店舗へ 施設内にいた人たちの行動や状況は

最大震度7を観測した熊本地震の発生から1週間となりました。従業員7人が亡くなったイオンモールの爆発事故について、施設内にいた人たちの行動や状況が見えてきました。

「館内に戻って売上げを金庫に」ほかの店舗にも“指示”なぜ?イオンモール爆発事故【報道ステーション】(2026年8月4日)

大規模な爆発で7人が死亡したイオンモール熊本。その2階にあった雑貨店『ハビタ』。「売上金を金庫にしまってほしい」との指示を受け、店内に戻った従業員2人が爆発に巻き込まれ、亡くなりました。

■なぜ、その指示は出されたのか

店内に戻るように指示を出した湯瀬剛二営業部長が、会見に出席しました。

ハビタ 湯瀬剛二営業部長

「売上金が、そのまま行方不明になってしまうことを考えまして、金庫に戻せたら安心だと思いました。(Q.地震のマニュアルはあったのか)マニュアルは、ビルの指示に従うということで。独自のマニュアルというのは持っておりませんでした」

地震が起きたとき、営業部長は、菊陽町の店舗にいたといいます。営業部長も、そこで避難することになり、電話やLINEを使い、各店舗の状況確認や安否確認を行いました。ただ、イオンモール熊本店の店長は、この日、休日だったといいます。店長が、従業員に連絡を取り、それを営業部長に報告。現場の状況などは間接的に伝えられていました。

■“店内に戻る指示”背景は

営業部長が避難していた菊陽町の震度は5強。イオンモール熊本は震度6強。置かれていた状況は、大きく異なっていました。それでも指示は、営業部長がいた店舗の対応を基準に出されました。

ハビタ 湯瀬剛二営業部長

「私が避難した(菊陽町の)駐車場に、支配人から説明があって、『きょうは営業中止ですので、荷物をとって退室してください』と。安全確認が取れたということで、(各店舗でも指示が)あると認識をしておりました」

営業部長は、自分がいた店舗では、館内に戻り、売上金を金庫にしまえたことから、4つの店舗に同じ指示を出したといいます。

午後5時17分、イオンモール熊本の店長に電話。3分後、店長から従業員へ。その電話は、6分間、続き、2人は店内へ戻りました。そして、爆発が起きます。

ハビタ 湯瀬剛二営業部長

「本当に言った指示というのは間違いありませんので、そこがすべて私の責任であると思っていますし、本当に申し訳ないと思っております」

■店内に戻った3人の“動き”

また、イオンモール熊本内で、従業員3人が死亡したアパレル大手のオンワードホールディングスも当時の経緯を公表しました。

地震発生後の午後4時33分、営業担当が、イオンモール熊本内で働く従業員へ連絡。すでに3人が外へ避難していたことを確認します。しかし、その約45分後、「貴重品を取るために店舗に戻ることができたが、何かやることはありますか」と連絡が入ります。

3人が施設内へと戻ったことを知った担当者は、すぐに外へ出るように指示しますが、爆発は、その後、発生し、連絡は途絶えました。

店がある2階ではなく、1階の出入り口付近で、従業員3人の遺体は発見されたということです。

オンワードホールディングスは「身の安全の確保を第一に、施設管理者の指示に従って、適切に行動するよう指導してまいりました。しかしながら、今回、結果として、当社の指導が不徹底であったものと深く反省しております」としています。

避難後は館内に戻らないと定められているというイオンモール。

どうやって館内に戻ることができたのか。誰かが入館を許可していたのか。イオンは、現在、確認中としています。

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《社長はハーバードMBAの超エリート》イオン爆発 戻る指示→従業員2名死亡のハビタ…批判続出のなかHPからこっそり“削除したもの”

7月28日、熊本県で最大震度7を観測する地震が発生し、その直後に「イオンモール熊本」(嘉島町)で起きた爆発事故では7人が犠牲となった。そのうちの2人がモール内の雑貨店「ハビタ」の従業員だった。

【写真あり】HPから消された経歴紹介で、自信満々な顔を見せるイケメン社長

運営元の株式会社ハビタ(熊本市)は8月3日、自社HP上で《この度の地震並びにその後に発生した爆発事故により、イオンモール熊本で勤務する当社従業員2名の尊い命が失われる事態となりました》と報告し、《お亡くなりになられた2名のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に深くお詫び申し上げます》と謝罪している。

この声明の前日、亡くなった従業員の大竹玖瑠美さん(享年22)の通夜が行われ、同社の上野景真代表取締役社長ら幹部が参列。そこで語られたのは、大竹さんが爆発事故に巻き込まれるまでの経緯だった。

「28日の地震発生後、イオンモールからいったん外に避難していた大竹さんでしたが、『会社の人から頼まれた』と言って建物の中に戻ったことで爆発事故に巻き込まれています。この経緯は、建物の外で大竹さんと偶然会った親族の証言で明らかになりました。通夜の日、親族と対面したハビタ社の営業部長は、会社側から『もし可能であれば売上金を金庫に戻してくれないか。もし(店内に)入れるのであれば』と大竹さんらに頼んだことを説明。その上で、『入る時は必ずイオンモールの許可を得てから入ってくださいと。これは明確に申し上げました』と強調していました。

また、会社側は事故発生当初、売り上げ金の件を依頼する前に、大竹さんから“荷物を取りに戻りたい”との申し出を受けていたと説明していました。結局、順番が逆だったわけですが、営業部長が『情報が錯綜していた』と釈明すると、大竹さんの親族は『ここまできて言い訳しないでください』『私から電話があって詰められてすり替えただけでしょう』と怒りをあらわにする場面もありました」(社会部記者)

なお、ハビタ社は本紙の取材に対して、「イオンモールさんから再入館の許可が出たかどうかは、現在のところ確認はできておりません」(※3日時点)と話している。いずれにせよ、爆発が予見困難だったとしても、地震発生直後という極めて危険なタイミングで、従業員をモール内に戻すよう打診した判断には、SNSを始め、ネットニュースのコメント欄などで批判が相次いでいる。

そのうえ、同社幹部は「もし入れるのであれば」「許可を得てから入るように申し上げた」などと釈明していたが、これをめぐって、SNSでは《言い訳が酷い》《この期に及んで保身か?》などと指摘が噴出。

同社に対する責任追及の声は今後も止みそうにないが、そんななか、同社の親会社である「株式会社同仁グループ」(熊本市)に“異変”が起きていた。

「同仁グループは化学、医療、バイオ関連の数々のグループ企業を束ねており、代表取締役はハビタ社と同じ上野景真氏。それ以外にも、介護や不動産投資などにも手を広げるなど、上野氏は“やり手”として知られています。

そして、同仁グループの公式HPには、外資系金融機関『モルガン・スタンレー』や超大手戦略コンサル『ボストン・コンサルティング・グループ』出身、ハーバード大学MBAホルダーという、上野氏の“華麗なる経歴”と同氏からのメッセージが顔写真と共に掲載されていたのですが……。

この経歴と、顔写真が31日までに削除されていたんです。さらに、同仁グループのHPではグループ企業としてハビタ社のリンクが掲載されていたのですが、これも同じタイミングで消えていました。結果的に、上野氏は遺族と対面し、報道対応もしていますが、一連のページ削除が先行していたため、SNSでは“逃げているのではないか”といった批判が上がっていましたね」

イオン爆発で2人犠牲 「売上金を金庫に」と指示、店舗幹部が謝罪

最大震度7の熊本地震の後、イオンモール熊本(熊本県嘉島町)で発生した爆発で、従業員2人が命を落とした雑貨店の運営会社「ハビタ」(熊本市南区)の幹部が3日、朝日新聞などの取材に応じた。湯瀬剛二取締役(64)は地震後に従業員2人が避難後、店長を通じて2人にレジの売上金を金庫に移すよう求めたことを明らかにした。

【写真】亡くなった大竹玖瑠美さん

 湯瀬取締役は「このたびは2名の尊い命を失ってしまい、申し訳ありませんでした」と述べた。

 親族らによると、死亡した1人は大竹玖瑠美(くるみ)さん(22)。地震後に一度、モール外の駐車場に避難したが、偶然遭遇した親族に「会社からレジの売上金を金庫に入れるように言われたから戻る」と言い残し、同僚とともに館内に戻った後、爆発に巻き込まれた。

 湯瀬取締役によると、店舗では店長と大竹さんら従業員2人の計3人が働き、地震当時は、店長は休みで、大竹さんら2人がいた。

 7月28日夕の地震の後、安否確認のためにイオンモール熊本店に3度電話したが、応答がなかったため、午後5時10分に店長に電話。店長からは大竹さんら2人がすでに外に避難し、無事である旨の報告があったという。

 その後、店長からイオンモール熊本が休業になったと連絡があったため、湯瀬取締役が再び店長に電話して、店内に残された従業員の荷物の有無を確認した上で、「もし戻れるのであれば、売上金を金庫に保管して欲しい。無理なら可能な範囲で良い」と伝え、この内容を店長が大竹さんらに伝えたという。その後、爆発事故が発生した。

 従業員が避難していた県内の他の三つの店舗に対しても、同様に従業員に売上金の保管を指示していたという。

 湯瀬取締役は「中に入るという指示を出したことは問題だった。今後は避難優先で、戻ることはないように徹底する」と語った。

 同社は1976年創業。熊本、福岡、宮崎など九州5県で店舗を展開している。

熊本地震 災害ごみが仮置き場に山積、2kmの渋滞発生も イオンモール爆発事故の経緯は【羽鳥慎一モーニングショー】(2026年8月5日)

イオンモール熊本での爆発事故で従業員2人が亡くなった雑貨店の運営会社が、県内の他の3つの店舗でも地震が発生した後に売上金の保管を指示していたことが分かりました。そして被災地では災害ごみの仮置き場に車の列ができています。平年の20年分以上のがれきが見込まれる自治体もあります。

■危険な暑さ一転 ゲリラ雷雨

 4日午後2時ごろ、熊本地震の被災地でゲリラ雷雨が発生。震度7を観測した宇城市では、大粒の雨が降りました。

 震度6強を観測した八代市。倒壊した家屋にかぶせられた青い養生シートを激しい雨が打ち付けました。

■“館内に戻る指示”背景は

ハビタ 湯瀬剛二取締役営業部長

「この度は本当に、尊い命を失わすことになってしまいまして、誠に申し訳ございませんでした」

 イオンモール熊本での爆発事故で、従業員2人が亡くなった雑貨店「ハビタ」の営業部長が4日、改めて会見を行いました。

 「売上金を金庫にしまってほしい」その経緯が明らかになりました。

 地震が発生した時、営業部長は菊陽町の店舗にいたといいます。

「私が避難しました(菊陽町の)駐車場の方に支配人の方から説明がありまして、いっぺん中に入って、『きょうは営業中止ですので片付けまではできないでしょうけれども、荷物を取って退室してください』ということで、中の許可が、安全確認が取れたということでありましたので」

 営業部長は自分がいた店舗では館内に戻り、売上金を金庫にしまえたことから、4つの店舗に同じ指示を出したといいます。

 イオンモール熊本店の店長には電話で指示をし、その指示は店長から従業員へ伝えられました。そして、従業員2人が店内に戻った後、爆発は起きました。

「本当に言った指示というのは間違いありませんので、そこがすべて私の責任であると思っておりますし、本当に申し訳ないと思っております」

■従業員3人死亡 経緯公表

 イオンモール熊本の爆発事故で従業員3人が亡くなった「オンワードホールディングス」も4日、当時の経緯を公表しました。

 地震発生直後の午後4時33分。営業担当者がイオンモール熊本内で働く従業員へ連絡。すでに3人が外へ避難していたことを確認します。しかし、その46分後…。

従業員からの連絡

「貴重品を取るために店舗に戻ることができたが、何かやることはありますか」

 午後5時19分に従業員からの連絡で、3人が施設内へ戻ったことを知った担当者はすぐに外へ出るように指示。さらに17分後、担当者が確認の連絡をすると…。

従業員からの連絡

「ちょうど店舗を出るところです」

 その後、午後5時50分ごろに爆発が起き、連絡は途絶えてしまいました。

 今回の経緯について、オンワードホールディングスは4日、次のようにコメントしました。

オンワードホールディングス

「緊急事態が発生した場合には身の安全の確保を第一に、施設管理者の指示に従って適切に行動するよう指導してまいりました。しかしながら今回、結果として当社の指導が不徹底であったものと深く反省しております」

■片付け進まぬ実情

 地震発生から1週間経った4日も暑さの中、片付けに追われる人の姿がありました。

「2階は手付かずです」

「(Q.まだ片付けられていない、本当ですね)台所と応接間と私たちの寝室は、だいたい落ち着いたかなと思っているんですけど、まだこっちはね」

 最大震度7を観測した宇城市に住む80代の男性。1階はごみの分別や整理が落ち着きましたが、2階はほとんど手付かずの状態だといいます。

「(Q.こちらのタンスとかは何が入っていたんですか?)奥さんの趣味というか工房というか、和裁」

「(Q.そういうのも下敷きになっている?)そうです」

「(Q.結構思いが詰まっているものなのでは)そうです。だから私たちじゃできないです、奥さんじゃないと」

 2階の部屋には妻の物が多く保管されているため、男性には必要なものと不用品の区別がつかず、また、妻も体調を崩しているため片付けが進まない状況だといいます。

「愛着がありますから。現実を見つめなきゃいけないでしょうけど、なかなか割り切れないところありますから」

 熊本県の住宅被害は、およそ1万3000棟。そのうち700棟が全壊です。(熊本県ホームページから 4日午後2時時点)

 街の中には片付けが思うように進まず、がれきが散乱している住宅もありました。

 地震発生から1週間、被災地で顕在化し始めた問題があります。

■災害ごみ 置き場に山積

 4日午前7時45分です。クリーンセンターまであと800メートルほどというところですが、車が渋滞し始め全く動かなくなりました。

 宇城市にある「宇城クリーンセンター」では、宇城市、宇土市、美里町、3つの地域の災害ごみを仮置き場として受け入れています。

 タンスが多いです。タンスだったりソファだったり、崩れてしまった家具がどんどんこちらに持ってこられているようです。この辺りは燃える粗大ごみが捨ててありますが、もうすでに高さが5メートルくらいにまでなっています。

 宇城クリーンセンターの仮置き場が開設されたのは地震発生から3日後の先月31日。その翌日には災害ごみを持ち込もうとする車で長い列ができ、およそ2キロの渋滞が発生しました。

■「想定外」の量

 4日までに運び込まれた災害ごみはおよそ436トンに及びます。

宇城市衛生環境課 外村修治さん

「初めのほうは1日300台くらいだったのですが、おとといくらいは800台以上」

「(Q.量としては想定内?想定外?)災害だからですね、やっぱり想定外ですよね」

 今回の地震による災害ごみ、宇城市では27.3万トン。平年のおよそ14年分にあたる量が生じると推計されています。

 隣の氷川町では推計6.3万トンで、平年のおよそ22年分の量に相当します。

 宇城市の衛生環境課によると、災害ごみの量は施設の処理能力を超えているため、処理できない分は近隣の自治体の焼却場で処理してもらうといいます。

 しかし、その運搬には片道2時間かかることもあり、災害ごみの処理に追われているため、通常の家庭ごみの収集業務が滞るなど大きな支障が出ているというのです。

(2026年8月5日放送分より)

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