【エアコン2027年問題】格安エアコンが製造不可?家電量販店の今後を解説します

エアコン2027年問題とは?

エアコン2027年問題の嘘とホント。価格への影響は?

2027年4月に家庭用エアコンの省エネ基準が強化される予定であることから、「2027年問題」として、価格や供給の動きに関心が高まっています。

一方で、話題だけが先行して、誤解されやすい点があるのも事実です。確かな情報を元に、今お使いのエアコンの使用年数を確認し、これからのエアコンの選び方を見直すきっかけにしてみましょう。

Q. 今のエアコンが使えなくなる?

A. トップランナー制度は、製品を製造・出荷する製造事業者など(メーカー)に対して適用される制度です。ご家庭において現在使用しているエアコンを買い替える必要はありません。引き続き、ご使用になれます。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁 WEBサイト

●トップランナー制度とは、最も省エネ性能が高い製品の水準などをもとに基準値を定める制度です。

Q. すべてのエアコンの価格が上がる?

A. エアコンの販売価格は、①需要と供給のバランス、②各製品の性能(省エネ性能、自動お掃除機能などの付加機能)、③銅やアルミなどの素材価格、④製造・輸送コスト、⑤メーカーや販売店の戦略など、さまざまな要因によって決まります。

メーカーにもよりますが、省エネ性能の向上に伴い、エアコンの販売価格が上がる可能性があります。一方で、上記のとおり、省エネ性能の向上により、光熱費の削減が期待されます。エアコンを購入する際には、販売価格だけで判断せず、省エネ性能の向上による光熱費削減効果などを総合的に考慮し、判断することが重要です。

出典:経済産業省 資源エネルギー庁 WEBサイト

Q. エアコンの買い替え時期は?

A. 内閣府が発表した消費動向調査によると、エアコンの平均使用年数は「13.6年※」。買い替えの理由は「故障(65.1%)」が最も多い結果となっています。

いざエアコンが必要な季節が来てから故障に気づくと、修理や購入・設置に時間がかかる場合があります。定期的にお手入れ・点検したり、シーズン前に試運転をしたりして、エアコンの異変に気づけるようにしておくのが理想です。

※内閣府消費動向調査 主要耐久消費財の買替え状況(二人以上の世帯)2023年調査分より

エアコンは10年使うものだから、

本体価格だけでなく年間の電気代や省エネ性をチェック

エアコン2027年問題をきっかけに見直したいのは、「安く買えるか」だけではなく、「長く使ったときにムダが少ないか」という視点です。エアコンは家庭の電力消費の中でも大きな割合を占めるため、本体価格が少し違っても、使い方によっては電気代の差が積み上がります。

これからのエアコン選びでは、価格だけで判断するのではなく、省エネ基準達成率やAPF、統一省エネラベルを見ながら、トータルコストで比較することが後悔しない選び方につながります。

エアコンの電気代は、家庭全体の電気代の34%以上を占める

エアコンの消費電力が家庭全体の中で占める割合は大きく、夏季には3分の1以上を占めることもあります。エアコンのエネルギー効率を高めることが、家庭の消費電力や電気代を削減するためには重要です。

省エネエアコンの選び方チェックポイント

期間消費電力量

「期間消費電力量」(JIS C 9612:2013 適用)は1年間に使った電力量のことで、冷房の時期と暖房の時期のそれぞれの期間に消費する電力を合算したものです。カタログにも掲載されています。

通年エネルギー消費効率(APF)

APF数値の画像です。

エアコンの省エネ性を効率で表したもの。使用する電力のエネルギーを「1」としたときに、何倍の冷暖房能力を発揮できるかを数値で表しています。

このマークは省エネ性能を表し、達成機種は緑色、未達成機種はオレンジ色のマークになります。「省エネ基準達成率」は、省エネ法に定められた2027年度基準に対する達成率を示しています。

省エネ法では、家電等の省エネ基準が定められています。この基準を達成しているかどうか等の省エネ性能を、分かりやすくラベルで表示したもの。

2027年4月からエアコンの新たな省エネ基準がスタート!エアコンについて知っておくべきポイントは?

化石燃料に乏しい日本は、貴重なエネルギーを大切に使うため、エネルギー消費効率の向上に努めてきました。さまざまな取り組みを進めた結果、今では、世界でもトップクラスの省エネを達成しています。その省エネ政策の中心になってきたのが、省エネ・非化石転換法です。この省エネ・非化石転換法に基づく「トップランナー制度」により、2027年4月からエアコンの新たな省エネ基準(2027年度基準)が開始され、その基準が引き上げられます。省エネ性能の向上により、ご家庭の光熱費の削減や脱炭素への貢献が期待されます。

例えば、資源エネルギー庁で試算した結果によると、6畳用エアコン(2.2kW機)について、2027年度基準を満たした製品では、現行の2010年度基準よりも省エネ性能が向上するため、年間で約2,760円の光熱費削減効果が期待されます。さらに、14畳向けエアコン(4.0kW機)については、年間で約12,600円の削減効果が期待されます。

また、内閣府によれば、エアコンの平均使用年数は約14年なので、使用期間全体では、2.2kW機で約4万円、4.0kW機で約18万円の光熱費削減効果が期待されます。

こうしたメリットがありますが、省エネ基準の引き上げに伴い、「今のエアコンは使えなくなってしまうの?」、「2027年度基準を満たさない製品は購入できなくなってしまうの?」、「購入できるが、値上がりするのでは?」と疑問を持つ方もいらっしゃると思います。

2027年度基準に関し、私たちが知っておくべきポイントをご紹介します。

2027年4月から何が変わるの?

2027年4月から引き上げられる省エネ基準に伴い、「今使用しているエアコンは、2027年4月から使えなくなる?」、「新基準を満たさない低価格帯のエアコンは購入できなくなる?」、「エアコンは値上がりするの?」などについて話題になっており、SNSなどではいわゆる「エアコン2027年問題」と呼ばれています。

ここでは、エアコンについて知っておくべきポイントを、Q&A方式でご紹介します。

● Q1. 今使用しているエアコンは、2027年4月から使えなくなる?

A. トップランナー制度は、製品を製造・出荷する製造事業者など(メーカー)に対して適用される制度です。ご家庭において現在使用しているエアコンを買い替える必要はありません。引き続き、ご使用になれます。

● Q2. 新基準を満たさない低価格帯のエアコンは、販売できなくなる?

A. 2027年度以降に、基準値を満たさない製品の製造・出荷を禁止するものではありません。

トップランナー制度は、メーカーが年度ごとに出荷する製品全体で基準値を満たすことを求める制度です。省エネ性能が高い製品と低い製品を販売している場合、出荷台数を踏まえた平均値で評価されます。

● Q3. 2027年度以降、既に取り付けているエアコンの修理ができなくなる?

A. 2027年度基準により、現在お使いのエアコンの修理ができなくなることはありません。メーカー毎に製造が完了した後の部品保有期間(約10年間)を設定しており、その期間は修理が可能であることが一般的です。詳細は、お使いのエアコンの製造年月を確認頂き、メーカーなどにご確認ください。

● Q4. エアコンは値上がりするの?

A. エアコンの販売価格は、①需要と供給のバランス、②各製品の性能(省エネ性能、自動お掃除機能などの付加機能)、③銅やアルミなどの素材価格、④製造・輸送コスト、⑤メーカーや販売店の戦略など、さまざまな要因によって決まります。

メーカーにもよりますが、省エネ性能の向上に伴い、エアコンの販売価格が上がる可能性があります。一方で、上記のとおり、省エネ性能の向上により、光熱費の削減が期待されます。エアコンを購入する際には、販売価格だけで判断せず、省エネ性能の向上による光熱費削減効果などを総合的に考慮し、判断することが重要です。

また、販売価格を比較する場合には同じ出力帯(冷暖房の能力)・同じ機能同士の機器で比較することも重要です。例えば、6畳で使用する付加機能の少ないスタンダート機と、14畳で使用する付加機能の多い高級機を、販売価格だけに着目して単純に比較するのは適当ではありません。

光熱費はどのくらい安くなるの?

省エネ性能の高いエアコンが販売されると、家庭の光熱費はどのくらい安くなるのか見ていきましょう。

エアコンの省エネ性能は、1年間に必要な冷暖房能力を、1年間でエアコンが消費する電力量で除した数値である「通年エネルギー消費効率(APF)」であらわされます。APFの値が大きいほど省エネ性能が高いことを意味します。

2023年から2025年の電力料金の平均(31.75円/kWh)(※1)を前提とした場合、ご家庭の環境や使用される条件によりますが、6畳用エアコン(2.2kW機)にかかる1年間の光熱費は約2,760円安くなります。これは、省エネ性能が、2010年度基準(APF 5.8)から2027年度基準(APF 6.6)に向上するためです。また、14畳向けエアコン(4.0kW機)では、年間約12,600円安くなります(※2)。

内閣府「消費動向調査」によると、エアコンの平均使用年数は約14年ですので、2027年度基準のエアコンを購入すると、6畳用ではトータル約4万円、14畳向けでは約18万円光熱費が安くなることになります。

エアコンを買い換える際に、覚えておきたいポイントは?

2027年4月からの省エネ基準の引き上げに備え、今すぐエアコンを買い換える必要はありませんが、エアコンを購入する際には、本体価格だけで判断せず、省エネ性能の向上による光熱費削減効果などを総合的に考慮し、判断することが重要です。

購入にあたっては、設置する部屋の広さに合った冷暖房能力の製品を選ぶことや、自動お掃除機能や空気洗浄機能など生活スタイルに合った付加機能を備えた製品を選ぶことも大切です。また、製品ごとの比較を行う際には、同じ出力帯や同じ付加機能で比較するようにしましょう。

こうしたポイントを押さえておけば、長い目で見て家計にも優しく、省エネや脱炭素という地球や環境にも優しい選択をすることが可能になります。

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