テスラ、車内カメラによる「ドライバーの本人確認」が導入されるかも

テスラ、車内カメラによる「ドライバーの本人確認」が導入されるかも

近年、SNSをはじめとするオンラインプラットフォームは、未成年者を有害なコンテンツから保護することを目的とした世界各地の新しい法律を遵守するため、本人確認を求めるケースが増えています。

そして、こうした本人確認は、近いうちにオンラインの世界だけではなくなるかもしれません。

完全自動運転の起動前に本人確認

アメリカのウェブメディア、Electrekによると、Tesla(テスラ)は完全自動運転(FSD)の起動前に、車内カメラを使用したドライバーの本人確認を設ける可能性が高いと報じています。確認後、登録済みの運転者と一致しない場合は、FSDの起動を制限する仕組みが想定されます。

これは、テスラの最新アプリを追跡しているXアカウント「@Tesla_App_iOS」が、iOSアプリの最新アップデートに含まれるコードに隠された文字列を見つけ、最初に指摘しています。

「fsdIdentityCheckFailedTitleやshowFsdIdentityCheckFailedDialogといった文字列は、FSDの起動を許可する前に、車内カメラがドライバーの本人確認を行うようになったことを示唆している。ドライバーと認証済みプロファイルが一致することをシステムが確認できない場合、FSDをブロックし、アプリにエラーメッセージを表示する可能性がある」

と投稿しています。

Electrekは、これだけで正式リリース予定の機能と断定することはできないと指摘しています。これまでも実装まで数週間から数ヶ月かかるケースもあれば、そのまま導入されない例もあり、もし搭載されるとしても、車両のファームウェアアップデートも必要になるはずです。

しかし、本人確認自体はテスラにとって大きな飛躍ではないと言えます。同社はすでにバックミラーの上に設置された車内カメラを使ってドライバーを監視しています。

現在、カメラはドライバーの目と頭の位置などをチェックすることで不注意、眠気の兆候を検出できるとElectrekは報じています。

背景にある動き

このニュースは、オーストラリア、イギリス、ブラジルをはじめとする世界各国の政府が、10代の若者のソーシャルメディアへのアクセスを制限したり、成人向けコンテンツへのアクセスに年齢確認を義務付けたりする動きを見せている中で報じられました。

また、アメリカの多くの州でも、ポルノサイトへのアクセスを制限する同様の法律が可決されています。これらの法律では通常、プラットフォーム運営者に対し、第三者の販売業者と連携してユーザーの年齢を確認することを義務付けており、多くの場合、顔認証や本人確認証明の提出によって行われます。

Discordのようなプラットフォームは、法的に本人確認が義務付けられている地域で既にベンダーと提携していますが、結果はまちまちなのが現状です。

未成年者を保護するための法律以外にも、OpenAIのサム・アルトマン氏が立ち上げた眼球スキャン技術のスタートアップ企業Worldは、ゲームやソーシャルメディアプラットフォーム、さらにはコンサートチケット販売などの金融取引から迷惑なAIボットを排除する方法として、本人確認を提案しています。

なお、Worldのソリューションは、IDを提出したり、スマートフォンのカメラで顔をスキャンしたりする代わりに、やや管理社会的な「Orb」と呼ばれるサッカーボールサイズのデバイスで目をスキャンし、スマートフォンに保存される固有のデジタルIDコードを取得するというものです。

本人確認は受け入れられるのか?

現在、FSDはサブスクリプションサービスとして販売されており、本人確認を行うことで、テスラは正規のドライバーのみが利用していることを確認できます。

とはいえ、こうした検査は運転手にとって特に受け入れがたいものかもしれません。

アメリカではほとんどの人がオンラインでの年齢確認ルールを支持していますが、その確認方法についてはあまり賛成していないのが現状のようです。

Pew Research Centerの調査によると、アメリカ人の3人に2人は、ソーシャルメディア企業に本人確認書類を共有することに抵抗を感じているといいます。

さらに、自動車保険と住宅保険の見積もりを比較するウェブサイト、The Zebraが1,000人のアメリカ人を対象に行った調査によると、68%が法定速度を超えないようにする速度制限装置の設置に消極的であることが明らかになっています。

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