アンソロピック、数週間以内にMythos級の新AIモデルを広く公開へ

アンソロピック、数週間以内にMythos級の新AIモデルを広く公開へ

人工知能(AI)スタートアップの米アンソロピックは、数週間以内に新たなAIモデルを広く公開する計画だ。同社がこれまで一般公開には危険過ぎるとしていたモデル「Mythos(ミュトス)」と同等のサイバーセキュリティー能力を備えるという。

アンソロピックは28日、Mythos級のAIモデルを全顧客に提供できるようにする「一段と強力な安全対策」の開発で、「急速な進展」があったと発表した。ユーザーに代わってコーディング作業を実行する能力を高めた新モデル「Opus 4.8」の公開と合わせて発表を行った。

アンソロピックはMythosについて、ユーザーの指示を受けた場合、「主要な全ての基本ソフト(OS)と主要な全てのウェブブラウザー」の脆弱(ぜいじゃく)性を特定・悪用する能力を持つと説明している。

重要なシステムに対するMythosの潜在的な脅威を巡り世界的な警戒感が高まる中、同社は4月に「プロジェクト・グラスウィング」と呼ばれる取り組みを通じて、Mythosの当初の提供先を一部の大手テクノロジー企業やウォール街の企業に限定していた。

その後、アンソロピックは今月22日、米国や同盟国政府と連携し、プロジェクト・グラスウィングの対象を一層多くのパートナーに拡大する計画を明らかにした。また、Mythosに類似したモデルをより広く提供する方針も示したが、時期は明らかにしなかった。

対話型AI「Claude(クロード)」の開発を手掛けるアンソロピックは、一段と高度なAIモデルを投入し、一層多くの法人顧客に有料利用を促す取り組みで、「ChatGPT」の開発元であるOpenAIと激しい競争を繰り広げている。

アンソロピックでは過去数カ月、AIコーディング関連サービスが好調な伸びを示しているほか、AIの安全対策を巡り米国防総省との対立が続く中でも、消費者の間で利用が拡大している。

同社は主力モデルの更新版であるOpus 4.8について、コーディングのほか、金融分析や人間の推論過程を模したタスクへの対応力を高めたとしている。前回のリリースからわずか1カ月余りの投入で、OpenAIやアルファベット傘下グーグルなど競合各社に先行する狙いがある。

実際に利用した初期テスターからは、回答の正確性に確信が持てない場合、その旨を明確に伝える傾向が強まったとの声が上がっているという。

一方、アンソロピックは28日、650億ドルを調達したと発表。企業価値は最新の資金調達を含めて9650億ドル(約154兆円)と評価され、OpenAIを初めて上回った。

アンソロピックとOpenAIは、今秋にも新規株式公開(IPO)を行う可能性について協議を進めていると、ブルームバーグ・ニュースは先に報じている。

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