米任天堂に集団訴訟、トランプ関税の還付金を「消費者に返せ」
任天堂の米国法人Nintendo of Americaの顧客2人が、同社を提訴した。同社が受け取る見込みの「トランプ関税」の還付金を、消費者に還元するよう求めている。
米国時間4月21日にワシントン州西部地区連邦地方裁判所に提起されたこの集団訴訟では、トランプ政権によって課され、現在は無効となった関税を補填するために顧客が支払った費用について、Nintendo of Americaが払い戻しを確約していないと主張している。訴状によると、Nintendo of Americaは「不当利得」を得ており、ワシントン州の消費者保護法に違反しているという。
「裁判所が差し止めない限り、Nintendo of Americaは同じ関税の支払いを、値上げを通じて消費者から、そして利息を含む関税還付金を通じて連邦政府から、2度も受け取ることになる」と訴状には記されている。
Nintendo of Americaはコメントの依頼に対し、すぐには回答しなかった。
企業は現在、Donald Trump大統領が2025年2月に貿易相手国に対して発動した関税の還付申請を開始している。Trump氏は1977年の国際緊急経済権限法(IEEPA)を発動し、世界中のほぼすべての国からの輸入品に対する増税を正当化した。
米最高裁判所は2026年2月、同法は国家緊急事態に関税で対処することを認めていないとして、これらの関税を違憲とする判決を下した。それまでに米政府は数千社から1600億ドル以上の税を徴収していた。訴状によれば、そのうちの1社がNintendo of Americaだ。
Forbesによると、関税発動後の2025年4月、Nintendo of Americaは複数の周辺機器の価格を5〜10ドル引き上げ、その理由を「市場環境の変化」としていた。また、Video Games Chronicleによれば、同社は8月に「Nintendo Switch」本体の米国価格を引き上げ、「Nintendo Switch Lite」を30ドル、「Nintendo Switch 有機ELモデル」を50ドル値上げした。
消費者への払い戻しを求める訴訟は、Ray-BanのメーカーであるEssilorLuxotticaや、衣料品メーカーのLululemonに対しても提起されている。一方、配送大手のFedEx、DHL、UPSは還付金を顧客に還元すると約束している。
Nintendo of Americaに対する訴訟は、カリフォルニア州のGregory Hoffert氏とワシントン州のPrashant Sharan氏が提起した。両氏は、関税が適用されていた2025年2月1日から2026年2月24日までの間に任天堂製品を購入した消費者に対する、金額を特定しない損害賠償と不当利得の返還を求めている。
