グーグルが「Gmail ID」を更新、メールアカウントを変更可能に──今すぐセキュリティ対策を
■新しいアカウントを作らずに、Gmailのメールアドレスを変更できる
20年の歳月を経て、ついにグーグルがGmail利用者向けの大規模なID更新の提供を始めた。グーグルの発表によると、米国時間2026年3月31日から、「米国在住」のグーグル利用者は新しいアカウントを作らずにGmailのメールアドレスを変更できるようになる。
●元のアドレスはエイリアスとなり、メールは引き続きすべて受信できる
つまり利用者は、元のGmailアドレスを残したまま、新しいプライマリーアドレスに切り替えられるということだ。元のアドレスはエイリアスとなり、届くメールは引き続きすべて受信できる。要するに、気まずい、あるいは不適切かもしれないメールアドレスに、もう縛られずに済む。これはよいことだ。
●Google アカウントとGmailの受信トレイごと乗っ取るフィッシング攻撃
だが、悪いことにもなり得る。セキュリティ専門家が警告している通り、攻撃者がこのGmailアドレス機能をえさにして、Google アカウントとGmailの受信トレイごと乗っ取るフィッシング攻撃を仕掛けているからだ。知っておくべきことは以下の通りである。
Gmailアドレス変更がハッキング攻撃の新たなリスクを招く
■Gmailアドレス変更がハッキング攻撃の新たなリスクを招く
Google アカウントは、Gmailの受信トレイと、そこに含まれるすべてのメッセージやデータにアクセスする鍵である。だから、そのアカウントがハッキングされたときに大問題になるのも当然だ。例えばFBI長官パテルは、イランを拠点とするハッカー集団に個人のGmail アカウントを侵害され、まさに今そのことを思い知らされている。
こうした被害から身を守るには、自分のアカウントに攻撃の隙を与えうる要素を把握しておく必要がある。数十億人の利用者にとって、主要メールアドレスを導入する今回の重要なGmail更新を理解しておくことが極めて重要だ。自分のGmailアドレスをどう変更するのかを知っておくことが、だまされてハッカーにアカウントを乗っ取られる隙を与えないための鍵になる。
グーグルは「希望すれば、gmail.comで終わるGoogle アカウントのメールアドレスを、gmail.comで終わる新しいアドレスに変更できます」と認めている。この更新はまだ世界全体で展開されてはいないが、米国ではすでに始まっている。ただし、このセキュリティ上の警告はすべての利用者に当てはまる。実際、まだアドレス変更機能を使えない人のほうが、その方法を探しがちである分、攻撃を受けるリスクは高いともいえる。
■Gmailアドレスを変更できるかどうかは、Google アカウントを確認する
自分がすでにアドレスを変更できるかどうかは、次の方法で確認できる。これが唯一の公式な方法である。
パソコンの場合Google アカウントを開いた上で、画面左にある[個人情報]→[メール]→[Google アカウントのメールアドレス]を選ぶ。すると、[Google アカウントのメールアドレスを変更]というオプションが表示される。これが表示されなければ、今回の更新はまだ自分の地域には届いていない。
-{アドレス変更を悪用するハッカーからGmail アカウントを守るには}--
■アドレス変更を悪用するハッカーからGmail アカウントを守るには
セキュリティリスクはどこで入り込むのか。答えは単純である。攻撃者は、一見すると正規のグーグルのアドレスから送られてきたように見えるメールをGmail利用者に送りつけている。その文面は、多くの場合AIを使って巧妙に作られており、今ならアドレスを変更できるようになったと告げ、案の定、そのためのセキュリティ確認や変更オプションに進むリンクをクリックするよう促してくる。
しかし、そのセキュリティ用の画面は本人確認をしているのではない。認証情報を盗み出し、それを使ってGoogle アカウントをハッキングしようとしているのだ。
■新しい手法ではないが、大きな話題に便乗しており危険
こうした攻撃は新しいものではない。だが、今回の機能の展開が現在進んでおり、これほど大きなGmail更新には必然的にメディアの注目も集まる。そのため、こうした攻撃は今まで以上に危険になっている。
●グーグルの公式セキュリティ診断を実行し、アカウントを守るための選択肢を確認
こうした攻撃から自分自身とGmail アカウントを守るには、グーグルの公式セキュリティ診断を実行し、アカウントを守るための選択肢を確認することが勧められる。Gmailの広報担当者は、「利用者は2段階認証を有効にし、パスワードよりも強力で安全な代替手段としてパスキーを導入することで、認証情報の窃取から身を守ることができます」と述べている。
恥ずかしいGmailアドレス、ついに変更可能に--Googleが新機能を順次提供
Googleが、まず米国のユーザー向けに、Gmailアドレスのユーザー名部分を変更できる機能を順次提供している──。
昔のあだ名や、その時のノリで付けた単語、今となっては意味の分からない数字――。そんなGmailアドレスを使い続けてきた人に朗報だ。Googleが、Gmailアドレスの「@gmail.com」より前のユーザー名を変更できる機能の提供を始めた。
同機能は、ここ数カ月にわたって準備が進んでいるとみられていた。Googleによると、米国のGoogleアカウント利用者は順次この機能を利用できるようになる。すでに変更できるようになっているアカウントもあるようだ。
新しいアドレスに変えたい場合でも、アカウント内のデータが消えたり、サービスが使えなくなったりする心配は基本的にない。メールや写真、Google Drive内のファイルなどはそのまま引き継がれ、GmailやGoogle Maps、YouTube、Google Play、Google Driveなどにも、新しいアドレスで引き続きログインできる。
変更後も、これまで使っていたGmailアドレスは別名アドレスとして残る。このため、旧アドレス宛てに届いたメールも引き続き受信できるという。
一方で、利用環境によっては注意が必要な場合もある。特にChromebookでは、Gmailアドレスが端末のログイン情報と結び付いているため、一部の外部サービスでは旧ユーザー名しか認識しないことがある。また、Chrome Remote Desktopも、新しいアドレスへの変更直後は正常に動作しない可能性があるという。
Googleの広報担当者は、米CNETのコメント要請にすぐには応じなかった。
Googleアカウントのユーザー名を変更するには
変更するには、まずGoogleアカウント設定の「個人情報」タブを開く。そこから「メール」の項目に進むと、Googleアカウントのメール設定画面にアクセスできる。
メニューを進めると、「Googleアカウントのメールアドレスを変更」という青いボタンが表示される。このボタンから新しいユーザー名を設定できる。ただし、ユーザー名を変更できるのは年に1回だけなので、慎重に決めた方がよさそうだ。
手順通りに進めても、アカウントによってはユーザー名変更の項目が表示されない場合がある。ただ、Googleはこの機能を段階的に展開しているとしており、すぐに利用できなくても、今後使えるようになる可能性がある。
子どものころに作ったアドレスや、勢いで決めた名前をそのまま使い続けている人にとっては、今回の機能追加は歓迎されそうだ。新しいアカウントを作り直さなくても、これまでのデータや利用環境を保ったまま、Gmailアドレスだけを見直せるようになるためだ。
長く使うサービスだからこそ、アドレスも今の自分に合ったものに変えたい。そんなニーズに、ようやくGoogleが応えた形だ。
