【オートバイのあれこれ】45年を経た現在も…キレ味健在。スズキのカタナ!
今回のテーマは「45年を経た現在も…キレ味健在。スズキのカタナ!」です。
国産バイク史において、「名車」と呼ばれるモデルはいくつもあるわけですが、スズキのこのバイクほど、そのインパクトでもって有名になった存在というのも他になかなか無いのではないでしょうか。
『GSX1100S カタナ』!
バイクにさほど詳しくなくても、「なんか見たことある!」という人は意外に多いかもしれません。
マンガ『キリン』、TVドラマ『西部警察』などのメディア作品に劇中車として登場したこともしばしばあり、カタナの世間における認知度は決して低くはないでしょう。
そんなカタナが世に現れたのは、1980年(昭和55年)のこと。
当時の西ドイツにて開催されたモーターショー・IMFA(ケルンショー)でアンベイルされました。
「斬新」という表現では到底間に合わないほどのスタイリングデザインは当時のバイクシーンを震撼させ、このカタナの鮮烈デビューは後に「ケルンの衝撃」とまで言われるようになります。
このカタナのデザインはスズキによるものではなく、ドイツのデザイン会社・ターゲットデザイン社が考案したもの。
1970年代以降、「スズキ車は性能こそ良いけれど、デザインがいまひとつ地味だよね」というような世評がよく聞かれるようになり、スズキのエンジニアたちはそうした評判を覆すため、ターゲットデザインへカタナのデザイン制作を依頼したのでした。
ターゲットデザインが描き上げたカタナのスタイリングは既存のバイクデザインを完全に打ち破るアバンギャルドなもので、スズキはこのカタナをリリースしたことによって見事、デザインに対する従来の辛口評価を払拭することに成功。
当のカタナも、その佇まいから世界中で愛されるジャパニーズ・モーターサイクルになったことは言うまでもありません。
そして、カタナを通じてスズキの世界的知名度もグンと上がり、スズキは'80年代以降大きく飛躍することとなりました。
(余談ですが、'80年代に登場した『RG250ガンマ』や『GSX-R750』といったブランニューモデルの開発費は、カタナのヒットセールスから得た利益で賄われたとも言われています)
カタナがデビューしてからもう40年以上が経ち、その間にも個性豊かなオートバイは数え切れないくらい出てきたわけですが、カタナの存在感は一向にかげることはなく、現在に至ってはプレミア旧車として高い人気を誇ります。
それまでのバイクデザインに対する既成概念を一刀両断し、40年以上の月日が流れた今もなお、輝きを放ち続けるカタナ。
時代の流れにさらされ続けても風化しないその鋭く美しいシルエットは、カタナがまさに「名刀」であることの証なのです。
