トランプ氏、中間選挙控え経済実績アピール 史上最長の一般教書演説
トランプ米大統領は24日、議会で一般教書演説を行った。昨年1月に大統領に返り咲いてからの経済実績を誇示し、「米国の黄金時代」を迎えていると主張。内外に課題を抱える中、自身の政策が順調に進んでいるという演出を展開した。
支持率低迷で11月の中間選挙を巡る懸念が広がっているだけに、演説の最初の1時間はほぼ経済の話題に費やした。自身がインフレを抑制し、株価を過去最高値に押し上げ、大規模な減税政策を実現し、医薬品価格を引き下げたと訴えた。
ただ、食料品、住宅、保険、公共料金の価格は数年前と比べて高止まりが続き、先週発表された12月のコア個人消費支出(PCE)価格指数は伸びが加速した。
トランプ氏は「わが国はかつてないほど大きく、より良く豊かで、より強くなって復活した」などと述べ、共和党議員が「USA、USA」と連呼するシーンもあった。一方、民主党議員らの多くは演説をボイコットし、空席も目立った。
演説は1時間47分余り続き、米東部時間午後11時近くに終了。昨年に自身が記録した議会演説の最長記録を更新した。
<民主党を批判>
この日のトランプ氏はいつもと異なり、冒頭から1時間近くにわたって規律正しく台本にほぼ沿って演説を進め、よくある脱線を避けているように見えた。
バイデン前大統領や民主党議員らに対してはお決まりの攻撃を繰り広げたが、20日に自身の看板政策である関税措置を無効とした最高裁への攻撃は控えた。
トランプ氏は判決の数時間後には極めて個人的な言葉で判事らを批判していたが、この日は下院に入る際に出席していた4人の判事と握手し、判決について単に「残念」と述べた。
しかし、演説が進むにつれて、場の雰囲気は白熱。移民問題に移ると、2024年の大統領選挙キャンペーンでの主張を繰り返し、調査結果に反して、不法移民が暴力犯罪増加の原因になっていると主張した。
移民執行官らの攻撃的な取り締まりを抑制しない限り国土安全保障省への予算拠出を拒否している民主党議員らを「恥じるべきだ」と非難した。
<ウクライナ問題は言及少なく>
トランプ氏は昨年の就任後、多くのエネルギーを注いできた外交については冒頭から90分はほとんど触れなかった。自身が8つの戦争を「終わらせた」と改めて主張したが、5年目に突入したばかりのロシア・ウクライナ戦争についてはほぼ言及しなかった。
また、イランとの軍事衝突が近いのではとの懸念が高まる中、対イラン政策にも明確に説明せず、「外交を通じてこの問題を解決することを望んでいる」と指摘。「しかし、一つ確かなのは世界最大のテロ支援国であるイランが核兵器を持つことを決して許さないということだ」と明言した。
