レンタカー返却時に「この傷はお客さまが付けた」と言われました。ぶつけた記憶はなく、借りる前からあった気がするのですが、支払わなければいけませんか?
レンタカー返却時に「この傷はお客さまが付けた」と言われると、ぶつけた記憶がなくても不安になるでしょう。特に「借りる前からあった気がする」と思うと、納得できないものです。
ただし、こうした場面は「その傷がいつ付いたか」を示せる材料があるかで、結論が変わります。そこで本記事では、返却時に取るべき行動と請求の中身の見分け方を整理します。
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身に覚えのない傷でも、必ず払わなくていいとはかぎらない
結論から言うと、ぶつけた記憶がなくても、状況次第で支払いを求められる可能性があります。全国レンタカー協会では、「貸渡中の車の管理者は利用者なので、事前確認で見つからなかった傷は負担になる場合がある」という考え方を示しています。
一方で国民生活センターは、傷や補償をめぐるトラブルがあるとして、利用前後の確認や記録を強く勧めています。
つまり「心当たりがない=払わなくていい」と決めつけるより、証拠とルールで整理することが大切です。焦ってその場でサインや支払いをする前に、まず確認する時間を取りましょう。
返却時に言われたら、その場で確認したい3つのポイント(証拠・記録・内訳)
返却時に傷を指摘されたら、最初に見たいのはチェックシート(傷の記録)です。
貸し出し時点で「この傷はすでにある」と記載されていれば、利用者負担にはなりにくいはずです。記載がない場合でも、場所や形が以前からのものに見えるなら、落ち着いて現物を一緒に確認し、どの部分のことかを特定します。
次に、あなた側の記録です。出発前に車体の写真や動画を撮っていれば強い材料になります。撮っていない場合でも、返却時に傷の写真を撮っておくと、後日の説明がしやすくなります。
最後に、請求の内訳を必ず分けて聞きます。相手が「修理代です」と言っていても、実は「免責(自己負担)」や「NOC(ノンオペレーションチャージ:休車補償)」が含まれていることがあります。ここが曖昧なままだと、あとで妥当性を判断できません。
その場で結論が決められないときは、「こちらに心当たりがないので、チェックシートと請求の根拠を確認してから判断したいです。傷の場所、金額の内訳、見積もりや規定が分かる資料をいただけますか」と伝えるとよいでしょう。強く言い返すより、確認事項を淡々とそろえるほうが話は進みやすいです。
請求が妥当か判断するコツ
請求の金額を提示されたら、まずは3つに分解して考えると整理できます。修理代は、実際に直すための費用です。小さな擦り傷でも板金や部品交換になると高くなることがありますが、納得できない場合は見積書や修理内容を確認しましょう。
免責は、保険が使える場合でも利用者が負担する自己負担分です。金額は契約や会社によって異なり、事故時に連絡が遅れたなど条件を満たさないと補償が効かないケースもあり得ます。契約書面や補償説明を読み返して、適用条件を確認しましょう。
NOCは、修理や清掃で車が使えない間の営業補償として請求されるものです。これは、修理代や免責とは別枠で発生しうる点がポイントです。ただし、会社やプランによってはNOCを免除するオプションがある場合もあるので、自分の契約に含まれていたか確認すると、無駄な支払いを避けられます。
レンタカー返却時のトラブルは、まず確認。困ったら早めに相談しよう
身に覚えのない傷を指摘されても、すぐに「払うしかない」と焦る必要はありません。チェックシートや写真などの記録、請求の内訳をそろえ、根拠を確認してから判断しましょう。
また、トラブルを防ぐには、出発前に外装とホイールを短時間でも撮影し、気づいた傷は小さくてもチェックシートに反映してもらうことが効果的です。
説明や請求内容に納得できない場合は、消費生活センター(消費者ホットライン188)に相談できます。困ったときに一人で抱えず、第三者の窓口を使うと解決の道筋が見えやすくなるでしょう。
