「朝食を抜くと糖尿病になりやすい」「3食きちんと食べなさい」は半分ウソ? 名医が警告する本当に怖い食習慣とは
朝食を抜くと体内時計が乱れて糖尿病になりやすい、という説がある。しかし、最近の研究では、朝食の摂取以前に、夜型の生活や外食・インスタント食品に頼りがちな食習慣こそが、糖尿病に近づく大きな原因だという。なかでもとくに危険な食べ方とは…。
『ハーバード×スタンフォードの医師が教える100年生きる食事術』より一部抜粋、再構成してお届けする。
朝食を抜く人は糖尿病になるのか?
朝、食事を抜く人は糖尿病になりやすいという説があります。
確かに、体の中にはサーカディアンリズムと呼ばれる体内時計があります。それは様々なホルモンにより制御されているのですが、そのホルモンバランスが崩れると、糖尿病につながるという説もあります。
朝食を抜く人の多くは、夜型の人でしょう。朝が遅く夜更かしをするような生活習慣の人はたいてい食生活も乱れています。
朝食を摂らずにお昼も夜も外食となると、外食は添加物が多かったり糖質とAGEsが多かったりしますし、お店はお客さんを満足させるように量を出すので、外食中心だと、次第に必要以上のカロリーを摂るようになります。
さらに夜型なので運動しない、夜更かしで疲れるから週末はゆっくり寝ているなどという生活になりがちです。そうした生活は糖尿病につながりやすいのです。夜型の人には糖尿病が多いのは確かですが、夜型が直接の原因とは単純にはいえないのです。
夜型の人は、そもそも健康に対する意識が低い傾向があるのです。
外食だけでなく、インスタント食品を食べる人も多いですが、インスタント食品の麺類のほとんどは油で揚げてあります。油で揚げているので、お湯をかけたときに麺がすぐに水分を吸って柔らかくなり、わずか3分で食べられるのです。
インスタントラーメンは油の量が非常に多いので、それ1つで400キロカロリー以上、大盛りのものでは700〜1000キロカロリーにもなります。
しかも、それだけでは足りないので、他のものも食べますよね。
そういう食事では、炭水化物ばかりで、タンパク質、ミネラル、ビタミンなどが極端に不足します。栄養が偏るので、体のあちこちで障害を起こします。元気が出なかったり、血管が早く老化したり、様々なことが起こります。
さらに、そこに運動不足が加われば、糖尿病になりやすいし、なると悪化しやすい。
体内時計に逆らって朝食を抜くことで、直接糖尿病になりやすいのではなく、夜型の生活をすることが回り回って糖尿病のなりやすさにつながりやすい、というのが最近の研究結果です。
3食きちんと食べたほうがいいのか?
1日3食を食べないと健康に良くないとも、よくいわれます。偏った考えかもしれませんが、数十年前までの食べ物の少ない時代には3食を食べられることは恵まれたことだったのです。
3食を食べると栄養が足りて、健康的に育つ、大きく育つという考えは一般的です。それはある意味、正しいとは思いますが、ただ1日3食を食べなければならない強迫観念というか、その思い込んだ習慣のために食べなくてもいい量を食べてしまうという一面もあります。
さらに、3食に加えてお菓子などをたくさん食べると、完全にカロリーオーバーです。
間食のお菓子は炭水化物が多く、ビタミン、ミネラル、タンパク質はほとんどありません。そうした偏った生活をし、さらにアイスクリームを毎日食べたりすると血糖値が上がり、余分なカロリーが脂肪として蓄えられ、糖尿病などの生活習慣病にとっては良くない条件がどんどんそろってきます。
昔から「3食きちんと食べなさい」といわれてきましたが、お菓子を食べるのならば、どこかの食事を減らす、お菓子ではなくてフルーツとかでビタミンを補う、タンパク質をきちんと摂るといった意識をしながらトータルな栄養バランスを考えて食べることは、とても大切です。何度も言いますが、「健康は引き算」なのです。
特にお魚やお肉、植物ならば大豆といった良質なタンパク質を摂ることが重要です。
体はタンパク質でできているので、タンパク質は体そのものと思ってほしいのです。タンパク質が不足すると、必ずいろいろなところに悪影響が出ます。ですから、食事代わりにお菓子でお腹を満たすのは、良くありません。
お菓子をよく食べている人は、食事をきちんと増やしてお菓子を減らし、偏りをなくすように心がけましょう。
みなさんも朝食を抜くことがあるかもしれませんが、外食やインスタント食品に頼らず、食べる内容と量を見直し、糖尿病・動脈硬化などの血管の病気、目や脳・神経、腎臓や他の臓器への悪影響を避けましょう。
一人ひとりが栄養に対する意識と知識を身につけて、健康が保てる食生活を考えましょう。
