BALMUDA高級家電のバルミューダ、純損失約16億円と大幅赤字転落 高価なイメージが物価高で打撃

高級家電のバルミューダ、純損失約16億円と大幅赤字転落 高価なイメージが物価高で打撃

高価格帯家電を展開するバルミューダは10日、2025年12月期(1年間)の連結決算を発表。売上高が101億1500万円と前年同期比18.8%減少し、営業損失は8億6600万円、最終損失は15億9600万円となった。前期は最終利益を確保していたが、今期は大幅な赤字に転落した。

本数値は前年末に開示した通期業績予想においてすでに予告されていたもので、期首予想比で売上高は125億円→98億円、営業損益は2000万円→▲9億3000万円などの見通しを示していた。

同社は本発表においても赤字転落の主な要因として、物価上昇に伴う消費マインドの低迷が長期化したことがあると自己分析していた。具体的には流通在庫が積み上がったことで、この是正を目的に第3四半期を中心に出荷を大きく抑制した点が、通期の売上減少につながった。日本市場の売上高は67億6700万円と、前年から15.7%減少した。

一方の米国市場ではMoonkettle、Teppannyakiなどの家電を複数発売したことで、地域別売上は前年同期比で唯一増加した。その結果、売上高は7億1600万円だったものの、米国の関税政策の影響を受けて販路拡大計画を見直した結果「期初に掲げていた倍増計画には届かなかった」とも言及。

韓国やその他地域でも前年の新製品展開との差異などから売上が落ち込んだことで、全体を押し下げた。

「収益構造の再構築」など目指し回復図る

利益面では、円安が続く厳しい環境下にありながら、製造コスト低減や価格設定の見直しが奏功し、売上総利益率は32.7%と前年より1.5Pt改善した。しかし、米国への戦略投資による販管費の増加、製品や部材の評価減などに伴う事業構造改善費用により営業損失や最終損失を大きくした。

同社は前出の発表時、今後の対応策として「生活家電カテゴリーの収益構造の再構築」「新たな顧客層・市場を創出する新カテゴリーの確立」を掲げ、家電販売の収益性改善や成長に取り組む方針を示している。

しかしながら、同ブランドは高価格帯路線での家電がラインナップの中心であり、実際そのイメージが広く浸透している。そうした観点からも外部感気弱の影響を受けやすい業態とみられ、これらの取り組みが収益回復につながるかが注目される。

製品面では、10月に単機能レンジの新モデル「BALMUDA The Range S」を発売し、11月には加湿器「Rain」の新モデルを投入した。さらに、Appleの元最高デザイン責任者であるサー・ジョニー・アイブ氏率いるLoveFromとの共同開発によるポータブルLEDランタン「Sailing Lantern」を発表し、デザイン性を軸としたブランド価値の強化を図るとしている。

高級家電メーカー「バルミューダ」に円安の逆風。26年12月期は黒字化を目指すというか...?

デザイン家電で注目を集めたバルミューダが厳しい局面を迎えています。2月10日に発表した2025年12月期(25年1月1日~12月31日)の決算は、最終損益が15億9600万円の赤字となりました(前期は6700万円の黒字)。円安による製造コスト増、国内市場の成長鈍化、固定費負担の重さが経営を圧迫しました。グローバル向け製品開発に活路を求めるものの、日本以外ではブランド認知が低く、創業者・寺尾玄社長が掲げる海外売上比率50%への道のりは険しい。かつての成長神話は今や過去の栄光となりつつあります。

ココがポイント

日本市場が低迷し、国内売上高は67億6700万円(前期比15.7%減)と大幅減収。物価上昇による消費マインドの低下が響き

出典:SEVENTIE TWO 2026/2/10(火)

米国市場ではMoonkettle、Teppannyakiなどの家電を複数発売したことで、地域別売上は前年同期比で唯一増加

出典:オタク総研 2026/2/11(水)

「これまでのプレミアム家電だけでは生き残っていけない。次のバリエーションを開発する必要がある」

出典:日本経済新聞 2026/2/10(火)

市場動向を慎重に見極めた販売計画としたうえで、既に推進している以下戦略の成果を顕在化させ、黒字転換を目指す

出典:ITmedia NEWS 2026/2/10(火)

エキスパートの補足・見解

バルミューダの2025年新商品を見ると、課題が浮き彫りになります。単機能でありながら3万円超えの電子レンジ(競合は同価格帯でオーブン機能付き)、メンテナンスが頻繁な6万円の気化式加湿器(競合は1万円台から)と、デザイン性は優秀ですがコスト面で苦戦が予想されます。加えて限定品として、ジョニー・アイブとコラボした55万円のLEDランタンも発表しました。

円安は製造コスト高だけでなく、実質的な賃金低下による消費の冷え込みももたらしています。今後、従来どおり高級路線を貫くのか、サブブランドで取り扱う製品の価格帯を広げるのか、グローバル展開で為替リスクを分散するのか。厳しい経営環境の中、バルミューダの戦略が注目されます。

🍎たったひとつの真実見抜く、見た目は大人、頭脳は子供、その名は名馬鹿ヒカル!🍏