トヨタ・佐藤社長が退任発表「友人から『何をやったんだお前』とLINEが届いた」「正直短いと思いますよ。ただ、まだ3年だけどもう3年」 決断の背景と思い語る

トヨタ・佐藤社長が退任発表「友人から『何をやったんだお前』とLINEが届いた」「正直短いと思いますよ。ただ、まだ3年だけどもう3年」 決断の背景と思い語る

6日、トヨタ自動車は、佐藤恒治社長が26年4月1日付で副会長兼チーフ・インダストリー・オフィサー(CIO)に就任し、後任の社長兼最高経営責任者(CEO)に執行役員兼チーフ・ファイナンシャル・オフィサー(CFO)の近健太氏が昇格する人事を発表した。

 緊急会見の冒頭、佐藤氏は今回の体制変更について「トヨタがこれから向き合っていく経営課題に対して全力で取り組むためのフォーメーションチェンジだ」と明言した。佐藤氏は経営課題として、社内の「稼ぐ力」の向上と、産業連携の加速という2点を挙げた。特に後者については「業界が一丸となって協調領域を具体化させ、日本の勝ち筋を見つけなければいけない」と述べ、社会インフラと一体化した車の進化には、産業を超えた「仲間との連携」が鍵を握るとの認識を示した。

 自身の退任を決断した背景には、役員人事案策定会議からの「2つの重要な役割を今のフォーメーションで戦えるだろうか」という問いかけがあったという。佐藤氏は、日本自動車工業会(自工会)とトヨタの執行役員との両立に葛藤していたことを明かし、「ハッとしましたね。ある意味本当にガバナンスが効いているなと思いました」と振り返った。第三者の視点により、自身の状況が「かなりオーバーロード(過負荷)」であることを冷静に自覚したという。

 14年社長を務めた前任の豊田章男氏と比べて「在任3年での交代は短いのでは?」という質問に佐藤氏は「正直短いと思いますよ」と認めつつも、「ただ、まだ3年だけど、もう3年。自動車業界のスピードはそんな生ぬるいものじゃない。かつての時間軸と今は全く違う」と力説した。また、経営判断において「主語を『私』にしては絶対にいけない。判断が濁る」と自戒を込め、「主語を『私たち』と考えたら、自工会会長選任が来るこのタイミングでやらなきゃいけないことがあるんだったら『3年で短い』ということじゃない」と、決断の背景を語った。

 急な退任劇に「友人から『何をやったんだお前』とLINEが届いた」と明かし、「本当に誤解があるといけないのでお伝えしますけど、何もないです。非常に前向きな議論ですので」と、不祥事や引責などによる退任でないと明言した。佐藤氏は「車作りって本当に人生をかけて挑む価値のあるもの」と車への愛着を見せつつも、今後はCIOとして「今まで以上に動き回ってまいりたい」と決意を述べた。

 新社長に就く近健太氏は長年にわたりトヨタの財務・経理部門の中核を担うとともに、2019年には先進技術開発カンパニーのエグゼクティブ・バイス・プレジデントを務め、2023年からは「ウーブン・バイ・トヨタ」の代表取締役兼CFOを歴任してきた。

 新体制において、佐藤氏は自動車工業会など産業全体に軸足を置き、近氏はトヨタ社内に軸足を置く。

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