1ミリも除雪しない「電磁式除雪デバイス」を分解してみた
詐欺的なガジェットを作る界隈の独創性には、時として感心させられることがある。筆者は長年にわたり、電気代を節約できると主張する詐欺デバイスから、謎のベタつく塊が入った高出力USB充電器に至るまで、幅広い製品を調査してきた。
筆者のところに届いた最新の詐欺ガジェットは、「先進電磁式凍結防止・除雪デバイス」だ。友人の親戚が購入したものの宣伝通りの効果が得られなかったため、筆者の手元に回ってきたというわけだ。
まずはこのデバイスを見てみよう。外箱には多くの宣伝文句が並んでいる。「能動的な電子干渉」を利用してフロントガラスへの結露や着氷を防ぐというものから、人間の脳には干渉も影響もしないというものまでさまざまだ。
外見は、側面にスイッチとMicro USBポート、底面に粘着テープが付いた小さな黒い箱だ。時折、青色のLEDが点滅する仕様だが、これは筆者にとって少々問題である。というのも、英国で車内に青色光を点滅させていれば、警察の不要な注意を引くことになるからだ。
このガジェットに対し、本来なら値しないほどの大きな期待をかけ、霜の降りる夜に車内へ一晩放置してみた。
残念ながら、デバイスは何の効果も発揮しなかった。
興味深いことに、ソーラーパネル自体は実際に機能しており、小さなバッテリーを充電できるようだ。
そこで、このデバイスを分解してみた。あっけなくバラバラになった。中に入っていたのは、小さな回路基板、小さなバッテリー、小さなソーラーパネル、LED、そしてLEDを点滅させバッテリー充電を制御するためのチップ、それだけだった。
能動的な電子ビームもなければ、高度な電磁気光線もない。そして、脳への干渉リスクも一切ない。
これは点滅するLEDが入った箱にすぎない。そして、価格は約10ドル(約1600円)だ。
代わりにお勧めする方法
車の霜を取りたいのであれば、まともな解氷剤とスクレーパーを使うことだ。積雪が問題なら、フロントガラスカバーの購入を強くお勧めする。車内の結露に悩んでいるのであれば、コードレスの電動クリーナーがいいだろう。これは自宅の窓や鏡の掃除にも活用できる。
少なくとも、「先進電磁式」をうたう安いガジェットは必要ない。
