55000円の「PlayStation 5 デジタルエディション 日本語専用」11月21日発売
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、「PlayStation 5 デジタルエディション 日本語専用」を11月21日に、既存のデジタルエディション(72,980円)よりも低価格な55,000円で発売する。「国/地域」が「日本」のPlayStationアカウントのみ使える、日本アカウント、日本語専用のPS5となる。
西野秀明社長CEOは、発表動画の中で「日本で、より多くのプレーヤーの皆さんにPS5、そして素晴らしいゲームをお楽しみいただきたいと思っている」と語っている。この発表は、日本およびアジア地域で制作されたゲームを特集する動画「State of Play 日本」の中で行なわれた。
高速SSD、3Dオーディオ、PlayStation 4との後方互換性、DualSenseワイヤレスコントローラーのハプティックフィードバックやアダプティブトリガーなど、PS5の体験を形作る基本性能は踏襲しつつ、日本向けに一部の仕様をカスタマイズした新モデル。
ディスクドライブを搭載していないデジタル・エディションのみの販売で、825GBのSSDストレージを内蔵し、日本のPlayStation Storeで入手したダウンロード版のPS5ゲームおよびPS4ゲームがプレイできる。
別売のディスクドライブを購入のうえでPS5本体に取り付けることで、パッケージ版のゲームもプレイ可能。本体デザインを既存モデルから一部リニューアルし、PS5本体およびカバーをマットな質感に仕上げている。
また、PS5の発売5周年を記念し、11月12日から「GO!GO!PS5!」キャンペーンを開始。PS Storeでは、人気PS5タイトルの期間限定セールや、2025年10月31日までに累計55時間以上をPS5でゲームをプレイした人に向けてPS Storeのお得なクーポンを用意するキャンペーンなどを展開予定。
また、動画の中では、DualSenseワイヤレスコントローラーを充電できるフックも備えた27インチ、QHD、リフレッシュレート240Hzのゲーミングディスプレイを発売する事も告知されている(PS5接続時は最大120Hzをサポート)。
PS5 日本語版投入で大幅値下げ 背景は
ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション5(PS5)」が、11月21日から5万5000円の日本語専用版を投入し、実質的な大幅値下げに踏み切りました。これまで安かった「デジタル・エディション」の7万2980円と比べても、約1万8000円安くなります。今回は、参考となる記事を紹介しながら、ソニーグループでゲーム事業を手がけるSIE(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の狙い、値下げの背景を考えます。
ココがポイント
「PlayStation 5 デジタルエディション 日本語専用」を11月21日に(略)低価格な55,000円で発売
出典:AV Watch 2025/11/12(水)
日本限定で大幅に値下げされた新型PS5を発表するとの噂(略)新型PS5には日本限定のリージョンロックが施されて
出典:多根清史 2025/11/11(火)
言語設定による販売形態は、実は他業種で既に行われ(略)転売問題に頭を悩ませる業界は多いため、こうした施策が海外流出に影響
出典:GameBusiness.jp 2025/4/3(木)
以前のペースなら後継機の話が出てきても良い頃だが、ソニーグループはPS5について「まだ中盤、というより拡大していきたい」
出典:ITmedia NEWS 2025/11/11(火)
エキスパートの補足・見解
値下げの目的は、PS5本体の普及が伸び悩む日本市場へのテコ入れとみられます。ファミ通によると、日本市場におけるPS5の販売台数(推計)は約700万台。円安の為替レートに沿った価格設定を維持すると、日本では割高感が生じます。一方で価格を抑えすぎると、海外への転売(流出)を招くジレンマがありました。
「日本語専用版」の手法は、任天堂の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」と同様の仕組みで、他業種でも活用されています。
SIEは近年、世界共通の販売・販促戦略を展開し、ソニーはゲーム事業単体で売上高4兆円を超える成功を収めています。しかし、米国主導の戦略はガラパゴス的といわれる日本市場との相性が悪く、ソフトも欧米の好みに偏る傾向があります。実際、日本での販売が好調とはいえない状況でした。
今回の発表には、2025年にSIEのトップへ就任した西野秀明社長の意向も反映されているとみられます。ただし、この施策で成果が出なければ、次世代機で「米欧優先」「日本市場後回し」の傾向がより強まる可能性もあります。
年末商戦で日本市場のPS5がどこまで販売を伸ばせるのか、注目されます。
