初代PS誕生から30年経過も色あせない挑戦 成功の裏に業界の“不満”

初代PS誕生から30年経過も色あせない挑戦 成功の裏に業界の“不満”

ソニーの家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)」(1994年発売)が、NHKの人気ドキュメンタリー番組「新プロジェクトX ~挑戦者たち~」で取り上げられ、「X(旧Twitter)」のトレンドでも上位にランクインするなど、ゲームファンの注目を集めました。今やソニーのゲーム事業は年間売上高は4兆円を超えており、グループの“稼ぎ頭”です。初代PSの成功について、参考になる記事とともに振り返ってみます。

ココがポイント

初代PlayStationは、従来の2D体験から、より複雑な3D世界のリアルタイムレンダリングへと進化し

出典:PlayStationの歴史 ソニー・インタラクティブエンタテインメント

丸山:もうみんな知っているだろうけど、久夛良木は気性が激しくて特異なキャラクターだし、当時から嫌っている人は少なくなか

出典:日経ビジネス電子版 2016/5/16(月)

日本ロック界屈指のプロデューサー(略)丸山茂雄が業界をまたいで貫き通したポリシーは「創作者を大切にすること」だった

出典:若ゲのいたり 電ファミニコゲーマー 2019/1/31(木)

久夛良木氏も「どんな新しいことが起きるか(略)誰もイメージできず,失敗すると思われて,周囲と遮断されたのが逆によかった」

出典:4Gamer.net 2013/6/28(金)

エキスパートの補足・見解

 初代PSは、当時の任天堂やセガのゲーム機とし烈な競争していましたが、最初は任天堂が“大本命”と見られていた時代です。

 当時の舞台裏は、PSの“生みの親”でソニーの副社長まで務めた久夛良木健さんや、プロジェクトの中心人物だった丸山茂雄さんらが、参考記事でも語っています。任天堂との協力と突然の決裂。そこからのゲーム業界参入、予想を裏切る形での大成功。ドラマチックゆえに今後も語り継がれていくでしょう。

 私も関係者を取材するたびに、初代PSの成功要因を尋ねました。ハードの性能もそうでしょうが、印象に残ったのは業界の不満をすくい上げたこと。任天堂のビジネスモデルの“スキ”を突いたところではないでしょうか。

 CD-ROMを採用したことでソフトを安価かつ短期間で生産できる体制にしたこと(カセットでは困難だった)、ライセンス料を含めてソフトメーカーが参入しやすかったこと、宣伝・イメージ戦略の巧みさなどです。

 興味深いのは、今ではソニーと任天堂が並び立ち、さらにゲームの世界市場規模が30兆円を超えたことです。競争のあるところに発展があり、こうした番組が企画されたことも含めて、ゲームが文化として成熟した証と言えそうです。

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