米保健福祉省、mRNAワクチン開発を段階的終了へ…「懐疑派」ケネディ厚生長官の方針反映「予防効果なし」と主張

米保健福祉省、mRNAワクチン開発を段階的終了へ…「懐疑派」ケネディ厚生長官の方針反映

米保健福祉省は5日、傘下の生物医学先端研究開発局(BARDA)がメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの開発を段階的に終了すると発表した。ワクチン懐疑派で知られるロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官の政策方針が反映されることになった。

 BARDAは、計約5億ドル(約740億円)相当のワクチン開発プロジェクト22件への資金提供を停止する。ケネディ氏はmRNAワクチンの開発をやめる理由について「新型コロナやインフルエンザなどの感染症を効果的に予防できないことを示すデータがある」とコメントした。科学的な根拠は示さなかった。

 mRNAワクチンは、コロナ禍で接種されたワクチンの代表的な種類の一つ。BARDAは2006年に設立され、mRNAワクチンなどの感染症研究に年間数十億ドルを投入してきた。

mRNAワクチンへの投資中止 「予防効果なし」と主張 米厚生長官

米厚生省は5日、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの開発計画への投資を中止すると発表した。

 ワクチン懐疑論者のケネディ長官は保健政策の方向転換を進めており、今回の発表もその一環となる。

 ケネディ氏は声明で「これらのワクチンは新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染症に対して予防効果はないことが明らかになった」と一方的に主張した。約5億ドル(約740億円)に上る計22件の開発計画に対する連邦政府の資金提供を打ち切る考えを示した。

 mRNAは新型コロナウイルスワクチンに活用され、コロナ禍収束につながった。この基礎技術を開発したカタリン・カリコ氏とドリュー・ワイスマン氏は、2023年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。

米保健福祉省、mRNAワクチン開発の資金を削減

米保健福祉省(HHS)は5日、mRNA技術を使ったワクチンを「段階的に縮小」していることを明らかにした。今後は生物医学先端研究開発局(BARDA)を通じ、別のワクチンプラットフォームへ資金を拠出する方針だという。

HHSのロバート・ケネディ・ジュニア長官は声明で、BARDAが22件のmRNAワクチン開発向け投資を打ち切る予定だと発表。当該のワクチンは「新型コロナウイルス感染症やインフルエンザのような上気道感染症を効果的に防げていない」との見方を示唆した。実際にはこれらのワクチンが新型コロナウイルス感染症の重症化や死亡を防ぐ証拠は存在しており、インフルエンザに対しても有望な結果が示されている。

HHSによれば一部の最終段階の契約は継続するものの、「mRNAを基盤とする新規の計画は今後一切立ち上げない」という。

「我々は科学的検証を行い、専門家の話を聞き、その上で行動した」(ケネディ氏)

将来的にBARDAが注力するのは、より強力な安全記録と臨床及び製造面での透明性あるデータ慣行を備えたプラットフォームになると、HHSは述べた。緊急事態にあって資金を拠出したものの現行の科学的水準を満たすに至らなかった技術については段階的にこれを縮小し、証拠に基づいた、倫理的根拠も明確な解決策を優先するとした。

mRNAは1本鎖の遺伝暗号で、細胞はこれを「読み取り」、たんぱく質を合成する。新型コロナワクチンの場合、mRNAは体内の細胞に新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質の特定部分を作るよう指示。免疫システムがこれを異物と認識することで、実際に感染した際に攻撃する準備が整う仕組みだ。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)時には、これらのワクチンが特に役立った。開発と製造を迅速に行えたことがその理由だ。多くの査読済み論文によれば、mRNAワクチンはトランプ政権1期目の取り組みで開発され、重症化予防に高い効果を発揮した。安全性が極めて高いことも繰り返し示されたという。

トランプ政権とケネディ氏は、かねてmRNAの複数のプロジェクトを検証すると述べていた。ケネディ氏は長年にわたってワクチンに否定的な主張を展開してきたことで知られる。今年5月、HHSは鳥インフルエンザ(H5N1型)予防ワクチン開発に関して米医薬品メーカーのモデルナと結んでいた契約の打ち切りを発表していた。

テキサス小児病院のワクチン開発センターを統括する小児科医のピーター・ホテズ博士は、5日のHHSの声明について「彼らの疑似科学的政策を推進し、我が国のバイオセキュリティーを弱体化させるものになる」と指摘。あらゆるバイオ技術同様、mRNA技術には長所と短所があるとしつつ、ケネディ氏の率いるHHSが伝えているのは、今後連邦政府に生物医学における技術革新は期待できないということだと述べた。

米厚生省、mRNAワクチン開発を段階的に終了へ

米厚生省は5日、傘下の生物医学先端研究開発局(BARDA)がメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの開発を段階的に終了すると発表した。全体で5億ドル近くに上る22件のプロジェクトが影響を受けるという。

ケネディ厚生長官はワクチンに懐疑的な姿勢で知られており、ワクチンや食品、医薬品政策の全面的な見直しを進めている。ケネディ氏はmRNAワクチンの開発を終えていく理由として「新型コロナウイルスやインフルエンザなどの上気道感染症を効果的に予防できない」ことを示すデータが理由だとしたが、科学的証拠は示していない。

BARDAは公衆衛生上の脅威に対応するために企業の医療用品の開発を支援しており、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)ではワクチン開発のために数十億ドルを拠出していた。

厚生省は今回の措置には、米バイオ医薬品会社モデルナに認めたヒト用鳥インフルエンザワクチンの後期開発契約とワクチン購入権利の取り消しが含まれると説明。他に米ファイザー、フランスのサノフィのワクチン子会社サノフィ・パスツール、オーストラリアのCSLセキラス、米グリットストーン・バイオなどからの提案を含む複数の事前入札の募集も取り消す。

mRNAワクチン懐疑派ケネディ長官、根拠示さず「効果的に予防できない」…米保健福祉省が開発終了へ

米保健福祉省は5日、傘下の生物医学先端研究開発局(BARDA)がメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンの開発を段階的に終了すると発表した。ワクチン懐疑派で知られるロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官の政策方針が反映されることになった。

 BARDAは、計約5億ドル(約740億円)相当のワクチン開発プロジェクト22件への投資を停止する。ケネディ氏はmRNAワクチンの開発をやめる理由について「新型コロナやインフルエンザなどの感染症を効果的に予防できないことが明らかになった」との声明を発表した。科学的な根拠は示さなかった。

 遺伝物質のmRNAを使ったワクチンは、新型コロナウイルスの世界的大流行下で、日本を含む世界各地で接種された。この基礎技術を開発した研究者2人は2023年のノーベル生理学・医学賞を受賞した。

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