ポータブルSSDの容量偽装、「1TB買ったのに15GBしか使えない」――国民生活センターが注意喚起
通信販売で1TBをうたうポータブルSSDを購入したが、実際に利用できる容量は約15GB――国民生活センターは、通販で購入した製品に関するトラブルの事例を公表し、注意を呼びかけている。
国民生活センターは、「データ容量1TBでUSB3.0接続のポータブルSSDを購入したが、データが書き込まれないため、商品に問題がないか調べてほしい」という趣旨の依頼を受けて調査を実施した。なお、調査依頼を受けた時点で、販売ページや事業者情報などはサイトから削除されていたという。
この製品をパソコンに接続してプロパティを確認すると、全体容量が985GBで、使用領域は112GB、空き領域は872GBと表示された。
しかしながら、保存されていたファイルにはWindowsの標準機能で開ける形式のファイルでありながら開けないファイルが存在したため、そのファイルについて中身を確認したところ、ファイルは全て「00」のデータが書き込まれていた。
ファイル名とファイル容量は存在するものの、内容の無いファイルであり、簡易的なディスクチェックを実施したところ、ドライブ全体で実際に書き込み可能な容量は約14.7GBしかなかったという。
国民生活センターでは、同商品はドライブ全体の容量を偽装しているだけでなく、書き込みできない部分についてファイルが存在しているように表示しているものと考え、同様の被害にあわないように注意喚起を行っている。
■ 被害を防ぐには
同センターでは、類似の被害を防ぐ方法として、ポータブルSSDの型番を検索サイトなどで調べるほか、販売事業者の情報を確認し、同等の商品と市場価格を比較して著しく安価な場合は購入を控え、判断が難しい場合は家電量販店などで購入することを推奨している。
購入前に注意すること
・型番を検索し、商品の公式情報や仕様を確認する。
・販売事業者として、店舗の所在地や連絡先を必ず確認する。
・同等の商品と市場価格を比較し、著しく安い場合は購入しない。
・判断が難しい場合は、家電量販店などでで相談・確認してから購入する。