本人の“パスワード使い回しすぎ問題” グローバル調査で発覚

本人の“パスワード使い回しすぎ問題” グローバル調査で発覚

アイデンティティ管理サービスを提供するOkta Japanは、世界9か国の消費者を対象とする「Customer Identity Trends Report 2025」 の結果を公開した。

日本の消費者の7割以上が、セキュリティリスクのある“パスワードの使い回し”を行っている――。アイデンティティ管理サービスを提供するOkta Japanは、2025年6月24日、世界9か国の消費者を対象とする「Customer Identity Trends Report 2025」 の結果を公開した。

 日本・米国・英国・ドイツ・フランス・オランダ・カナダ・インド・オーストラリアの9か国・計6750名(各国750名)を対象に、2025年2月に実施されている。

日本消費者のパスワード使い回し率は「71%」、世界平均を上回る

 調査では、世界平均で消費者の68%が「何らかの形でパスワードを再利用(使い回し)している」ことが明らかとなっている。さらに日本は、それを上回る71%がパスワードを使い回していた。

 詳しく見ると、「すべての個人アカウントで同じパスワードを使っている」消費者は世界の17%に対して日本は13%と少ない一方、「少数のパスワードを使い回している」消費者が日本は58%を占め、世界平均(51%)より高かった。

 世代別にみると、日本のZ世代では31%が「すべての個人アカウントで同じパスワードを使っている」と回答し、世界平均(17%)を大きく上回っていた。とてもリスクが高い傾向だ。

ログイン体験に不満、それでも離脱しない日本の消費者

 同調査では、さまざまなインターネットサービス、Webサイトへのサインアップ・ログイン時の体験についても聞いている。

 サインアップ・ログイン体験について、世界の消費者が最も不満を感じているのが「入力の長さ」で62%。日本は、調査対象国で最も高い71%だった。その他の項目においても、日本の消費者の「不満」は顕著であり、ログイン体験全般に強い不満を感じていることが分かっている。

 その一方で、「サインアップ・ログインの問題でオンライン購入を断念したことがある」と回答した割合は、日本では17%にとどまった。これは世界平均(23%)よりもかなり低い数字だ。Oktaでは、「ログイン体験が不満があってもサービスを使い続けている日本の消費者像を示している」と分析する。

認証手段の「利便性」「安全性」に厳しい日本消費者、ただしZ世代を除く

 SMS認証、生体認証など、現在ではさまざまな認証方式(認証要素)が利用されるようになっている。こうした認証要素について、世界の消費者が最も「便利」だと思うのは「パスワード」で73%。一方、日本の消費者は56%にとどまった。他の認証要素に対しても、日本の消費者は他国と比べて利便性を感じていない。

・指紋認証:日本48%(世界62%)

・顔認証:日本37%(世界55%)

・政府発行の身分証明:日本16%(世界34%)

 また、さまざまな認証要素の「安全性」の評価においても、日本の消費者の評価は他国よりもかなり厳しくなっている。

・顔認証:日本43%(世界62%)

・認証アプリ:日本45%(世界58%)

・パスワード:日本37%(世界57%)

・政府発行の身分証明:日本30%(世界54%)

・パスキー:日本41%(世界54%)

 唯一の例外は「指紋認証」で、日本でも65%が「安全」と感じており、世界(71%)との差が最も小さかった。

 加えて、日本のZ世代に限ってみると、数多くの認証要素に「利便性」と「安全性」を感じている傾向がみられ、世界平均とほぼ同水準かそれ以上となっているという。

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