Windowsのブルースクリーン、今夏からブラックスクリーンに
米Microsoftは6月26日(現地時間)、Windowsにレジリエンスとセキュリティを組み込むための新たな取り組み「Windows Resiliency Initiative」(WRI)を発表した。その一環として、これまで「ブルースクリーン」あるいは「BSOD」(Blue Screen Of Death)と呼ばれてきた、致命的なエラーが発生した際に表示する予期しない再起動のための画面を、よりシンプルな黒い画面に変更すると発表した。
新しい画面は、Windows 11 24H2で「今年の夏の後半から」表示されるようになる見込みだ。英語版で親しまれてきた顔文字やQRコードはなくなり、非常にシンプルになる。メッセージの文言も短くなり(「PC」は「デバイス」に変更)、クラッシュの原因となった停止コードとシステムドライバの一覧が表示される。
Microsoftによると、24H2リリースでクラッシュダンプ収集機能の改善が行われ、予期しない再起動時のダウンタイムが「ほとんどのユーザーにとって約2秒に短縮された」という。BSODの変更は、これに合わせた簡素化だとしている。
Windows、あの恐怖の「青画面」を廃止、「黒画面」へ。再起動時間も超短縮
ドラクエユーザーの「冒険の書は消えました」的なトラウマ。
Windowsユーザーにとって恐怖の画面、突然真っ青に変わる、あの「ブルースクリーン・オブ・デス(BSOD)」が廃止されることになりました。
1990年代からユーザーを悩ませてきた青画面
2025年6月26日、Microsoft(マイクロソフト)は過去数十年、世界中のユーザーを絶望させてきた青い画面をついに廃止することを発表しました。今後は黒画面へと生まれ変わり、再起動時間が「ほとんどのユーザーで約2秒」に短縮されるそうです。
そもそもBSODはWindowsで、OSに異常が発生した際に表示されるメッセージや、その画面を指す言葉。
1990年初頭以来、応答しないプログラムを終了するためのCtrl+Alt+Deleteショートカットが追加されたり、色だけ青じゃないバージョンがプラスされたり、といった紆余曲折はありましたが、大きな変更はありませんでした。
CrowdStrike事件で「回復力」強化へ本腰
昨年7月には、CrowdStrikeによって大規模な障害が引き起こされ、世界中のほとんどのシステムが影響を受け、何百万というWindowsマシンに恐怖のブルースクリーンが表示されるという事件が起きました。
これを機に、同社は「止まらないOS」や「レジリエンス(回復力)」の強化に力を入れてきたようで、今回の発表もその一環。
Microsoftは、今後数カ月以内にBSODを廃止し、「予期せぬ再起動のエクスペリエンスを簡素化する」とブログ記事で発表しました。
新しい黒画面バージョンは色が変わるだけでなく、停止コードと問題のあるドライバーの一覧が明示され、クラッシュの原因がより容易に特定できるようになるとのこと。
また、Windows回復環境(RE) が自動修復を行うQuick Machine Recoveryという新機能も実装され、PCが起動しない状態から最短2秒で自動復旧できるようになる予定です。