テスラの「自動運転タクシー」がついに始動(助手席に見張り付き)

テスラの「自動運転タクシー」がついに始動(助手席に見張り付き)

イーロン・マスク氏が約10年にわたり構想をアピールしてきた自動運転タクシー「ロボタクシー」のサービスが、テスラが本社を置く米テキサス州オースティンで始まりました。

頻発するリコール問題やマスク氏への批判の高まりによる不買運動など、世界的な販売不振に歯止めがかからないテスラですが、ロボタクシーは新たな収入源になるのでしょうか。

AIと8台のカメラで自動運転+見張りつき

「ロボタクシーの運行開始は今日の午後オースティンで開始され、料金は4.20ドル(約610円)です!」とマスク氏はXで発表し、チームを祝福するツイートを投稿しました。

ロボタクシーに採用されているのは、テスラの完全自動運転(FSD)システムの最新版と、8台のカメラを搭載したSUV車「Model Y」。運転席は無人ですが、車両の助手席には安全を監視するスタッフが同乗しています。

今回のローンチ時点での運用台数は10〜20台で、ロボタクシーを利用できたのは、テスラから選ばれ招待されたインフルエンサーなど少数のユーザーのみでした。サービスの提供エリアもテキサス州オースティンのごく一部地域に限られています。将来的にはサンフランシスコやロサンゼルスなど大都市での展開を予定しているとのことです。

で、やはり気になるのは安全性。マスク氏自身も「安全性について非常に神経質になっている」とXに投稿し認めています。

こういった懸念を受けて、2025年9月1日に施行が予定されているテキサス州の新法では、自動運転車には州の許可が必要となる予定です。

テスラの業績不振はどうなる?

マスク氏への反発や今年1月中旬から株価の下落が続くテスラにとって、ロボタクシーは打開の一手になるのでしょうか。

ちなみに2025年6月20日時点のテスラの時価総額は1兆400億ドルで、世界で11位の企業です。比較すると、マイクロソフト(3兆5400億ドル)、NVIDIA(3兆5000億ドル)、Apple(3兆0000億ドル)が上位につけています。

投資家のCathie Wood氏は、ロボタクシーが2029年までにテスラの利益の90%を占める可能性があると予測するなど、テスラの時価総額を驚異の5兆ドルから10兆ドル押し上げる可能性があるとしています。

一方で、ロボタクシーに懐疑的な意見もちらほら。Amazonの支援を受けるZoox(ズークス)は、ラスベガスとサンフランシスコですでに稼働しており、他のいくつかの都市でも試験運用を行っています。ライバルがすでに大きな優位性を築いている市場において、テスラが市場を席巻する可能性は低いという声も挙がっています。

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