iOS 26「ベータ版」に早くも後悔している人へ。アンインストールして元に戻す方法
つい、お持ちのiPhoneにiOS 26の開発者向けベータ版をインストールしてしまいましたか。
お気持ち察します。
刷新された「Liquid Glass」デザインから、どことなくAndroidの機能に似ているような新しい通話スクリーニングツールまで、今年は魅力的な新機能や変更点がたくさんありますからね。
しかし、新機能がどれだけ素晴らしくても、バグや不安定さの埋め合わせにはなりません。
もしiOS 26ベータが気まぐれすぎて手に負えないと感じているなら、iOS 18にダウングレード(バージョンを戻すこと)する方法はあります。
ただし、その道のりは決して楽なものではないかもしれません。
安易に「ベータ版に手を出さないほうがいい」ワケ
お説教のようになってしまいますが、少しだけ、なぜ多くの人がiPhoneでベータ版を安易に使うべきではないのか、特に今回のような初期のベータ版についてお話しさせてください。
ベータ版の目的は、一般公開前にソフトウェアをテストすることです。
テスターが見つけたバグや不具合を開発者が修正し、十分なテストが終わったと判断されてから、初めて一般ユーザー向けにリリースされます。
特に「最初」は手を出さないこと
つまり、ベータ版はアップデートを重ねるごとに安定していくということ。
ベータ版に保証はありませんが、もし試すのであれば、深刻なバグを避けるためにも、できるだけ後期のバージョンに参加することをおすすめします(Appleは7月にパブリックベータ版をリリース予定)。
この記事(6月10日アメリカ公開)の執筆時点では、iOS 26は最初の、しかも「開発者向け」ベータ版です。
これは、新機能をいち早く試したい一般ユーザーのためではなく、ソフトウェア開発者が自分たちのアプリをテストするためにAppleがリリースするバージョンなのです。
iOS 26がこれほどバグだらけで不安定なのは、あとにも先にも今だけでしょう。知識さえあれば誰でも対応するiPhoneにインストールできてしまいますが、非常にリスキーです。
無謀なチャレンジャー多すぎ。Apple的妥協策
ちなみに、以前は開発者向けベータへのアクセスは有料の開発者アカウントであることを必須事項としていたため、一般ユーザーの利用は限られていました。
しかし近年、AppleアカウントでApple Developerサイトにサインインすれば、無料で開発者向けベータにアクセスできるようになっています。
この方針の変更を私個人はあまり良いアイデアだと思いませんが、かつて怪しげなサイトからIPSWファイルをダウンロードしてベータ版を不正に入手する人がいた経緯を考えると、Appleとしては「どうせやるなら公式にダウンロードさせたほうがセキュリティ上安全だ」と判断したのでしょう。
アンインストールって本当に面倒……
本当に厄介なのは、いざベータ版をiPhoneからアンインストールしたくなったとき。不可能ではありませんが、非常に面倒なんです。
iOS 26ベータをアンインストールしてiOS 18にダウングレードする唯一の方法は、iPhoneを工場出荷時の状態に復元すること。
単なるリセットではダメで、デバイスからすべてを消去する完全な復元を行い、最新版のiOS 18を再インストールする必要があります。
しかも、さまざまなエラーに遭遇する可能性もあり、この方法が必ず成功する保証はありません。
「適切な」バックアップがないなら、アンインストールは絶対にダメ
もし「適切な」バックアップがあれば、データを取り戻すことができます。ここでのキーワードは「適切な」です。
バックアップは、iPhoneで実行されているOSよりも新しいバージョンのものであってはなりません。つまり、iOS 26で作成したバックアップしかない場合、iOS 18にダウングレードしてもそのバックアップデータは使えないのです。
iCloudでのバックアップに頼っている人は、これが厄介な問題になります。iCloudはiPhoneを自動的にバックアップし、そのたびに古いバックアップは上書きされます。
もしiOS 26ベータの実行中にiCloudバックアップが作成されてしまうと、iOS 18時代のiCloudバックアップはもう存在しないことになり、ベータ版をアンインストールしてもiCloudからは復元できなくなります。
だからこそAppleは、ベータ版をインストールする前にコンピューターにバックアップを取ることを推奨しているのです。
こちらは手動で作成され、将来のバックアップによって上書きされることもありません。ダウングレードする際の復元方法としては、はるかに安全な選択肢です。
私からのアドバイス:
まず、ベータ版をインストールしてからiCloudバックアップが作成されたかどうかを「設定」>「あなたの名前」>「iCloud」>「iCloudバックアップ」で確認する。
最後のバックアップがインストール前のものであれば、iOS 26の実行中にバックアップが作成されないように、iCloudバックアップをオフにする。
もしiOS 26実行後にバックアップが作成されており、ほかにバックアップ手段がないのであれば、iPhoneに保存されているローカルデータをすべて失っても構わないという覚悟がない限り、絶対にダウングレードを進めない。
本当に、ベータ版のインストールは見合わせたほうがいいですよ。
よほどiPhoneがiOS 26でまともに機能しないというレベルでなければ、データを失うリスクを冒してまでiOS 18に戻るよりは、もう少し安定するまでベータ版を使い続けるほうが賢明です。
iPhoneをiOS 26からiOS 18へダウングレードする方法
ここまで読み、それでもダウングレードしたい人は以下を進めましょう。
まず、最新の正式版macOS(ベータ版のmacOS Tahoeではありません)を搭載したMac、または最新版の「Apple Devices」アプリがインストールされたWindows PCが必要です。
コンピューターなしでiOS 26をアンインストールすることはできません。
iPhone本体の「設定」アプリからデータを消去しても、データが空っぽのiOS 26が起動するだけです。
次に、iPhoneをコンピューターに接続し、リカバリーモードにします。手順は以下のとおりです。
音量を上げるボタンを押して、すぐに放す。
音量を下げるボタンを押して、すぐに放す。
サイドボタンを長押しする。画面が暗くなり、Appleロゴが表示されてもそのまま押し続け、リカバリーモードの画面が表示されたら指を放す。
コンピューターの画面に「復元」オプションが表示されたら、それをクリック。これでiPhoneが消去され、最新の正式版iOS(現時点ではiOS 18.5)が自動的にインストールされる。
Appleもこのプロセスが失敗する可能性があると警告しており、その場合、iPhoneはリカバリーモードを終了してしまいます。
もしそうなったら、ダウンロードが完了するのを待ってから、もう一度iPhoneをリカバリーモードにしてやり直してみてください。
復元しようとした際に特定のエラーコードが表示された場合は、Appleのサポートページでそのコードを探し、問題解決を試しましょう。
復元が正常に完了したら、Appleアカウントへのサインインを求められることがあります。これによりアクティベーションロックが解除され、先に進めるようになります。
iOS 26アンインストール後にiPhoneのデータを復元する方法
ここまですべてが計画どおりに進んだとすれば、今あなたの手元には、まっさらなiOS 18がインストールされたiPhoneがあるはずです。
前述した「適切な」バックアップがあれば、セットアップの過程でデータを復元可能になります。
セットアップ手順を進め、「Appとデータを転送」の画面まで進みましょう。ここで、iCloudバックアップ、またはMac/PCからのバックアップを選んで復元できます。
繰り返しますが、このバックアップは、現在iPhoneで実行している最新のiOS 18と互換性のあるものでなければなりません。
互換性のあるバックアップであれば、Appleの指示に従って復元を進められます。
MacまたはPCから復元する場合は、作業を進める前に、バックアップが保存されているコンピューターにiPhoneを接続するのを忘れないでください。