じめじめした季節になりました。洗濯物の生乾き臭が気になる人も多いと思いますが、その原因は洗濯機の中のカビと汚れがほとんどです。洗濯機を買い替えるのではなく、分解洗浄して洗濯槽を新品同様に戻すサービスが人気です。
■家電も高騰…平均価格は倍以上に
およそ5年使ったドラム式洗濯機。分解して見えてきたのは、黒カビ、洗剤と皮脂などによる汚れです。
洗濯機のまじん 森藤永太郎さん
「ベチャーと濡れたものがはりついている。このホコリたちがカビを作っている」
信じられないといった様子で見守る依頼者の女性。
洗濯機は汚れの指標となる物質がトイレの17倍、浴室の排水口の123倍と、家の中で最も汚いというデータもあります。
「(子どもの)お菓子のごみとか出てきました」
カビだけでなく、お菓子の袋も。
「これが洗濯機から出てきた全部の汚れです」
依頼者
「これ全部カビですか?」
森藤さん
「全部カビです」
依頼者
「言葉が出ない。気持ち悪いし怖い。カビがこんなに」
物価高はコメや食品だけに限ったことではありません。家電も急騰しています。2010年に13万円だったドラム式洗濯機の平均価格が、去年には30万円と倍以上になっています。
そんななか、2万円~5万円ほどで新品同様の洗濯槽に戻すことができる分解洗浄の依頼は去年から倍増。
業者が向かったのは都内の一軒家。4人家族が使うのは5年前におよそ30万円で買ったという11キロのドラム式洗濯機です。
依頼者
「洗濯機の汚れがここ1年ぐらい気になっていて」
「(Q.普段、洗濯機はどれぐらい使っている?)一日に2回から多くて3回の時もありますね」
慣れた手つきで電動ドライバーを使い、洗濯機の外側と内側のネジを外して分解していくと、早速汚れが見えてきました。
洗濯槽の外側にも黒く汚れたカビとホコリがびっしり。女性は洗濯機に備わっている槽洗浄コースを水だけで行っていたと言いますが…。
森藤さん
「汚れレベルでいうと、10がマックスで10です」
「こちらが、こう回って、洗濯ジャブジャブするのですが、ここの汚れがペリッて剥がれてきて洋服についてくるような形になります」
依頼者
「汚れた服が根本的なところは、何もきれいになっていないのかな」
塩素系の洗剤にブラシを使い、2人で手分けして掃除していきます。
洗濯機のまじん 三浦拓真さん
「黒カビをブラッシングして落としてから洗浄剤を塗布して、漬け置きしてまたブラッシングで仕上げというような流れです」
■費用は6分の1「買い替えに比べたら全然ありがたい」
剥がれた黒カビで風呂場の排水溝が何度も詰まります。作業を続けること3時間。
森藤さん
「ピカピカです」
依頼者
「わーすごーい。触りたくないくらいだったのがすごい。ありがとうございます」
洗浄前と比べるとご覧の通り。ステンレスに輝きが戻りました。
森藤さん
「これが洗濯機から出てきた全部の汚れです」
依頼者
「これ全部カビですか?」
森藤さん
「全部カビです」
依頼者
「言葉が出ない。気持ち悪いし怖い。カビがこんなに」
なぜここまで汚れてしまったのでしょうか。
三浦さん
「ドラム式を使っているのであれば、こまめに乾燥を使ってあげないとこういった状態になる。乾燥機能を使うことによって、黒カビになりづらい状況が作れる」
料金は4万6530円。洗濯槽の内側も外側もすべてピカピカにすることができて、買い替えと比べると費用は6分の1で済みました。
依頼者
「まだ5年しか使っていないので、買い替えるというのは考えていなかった。ただ絶対自分ではきれいに元の汚れは取れないと思うので、買い替えに比べたら全然ありがたいです」
こちらは6年使った縦型の洗濯機です。ドラム式よりもカビと汚れがたまりやすいのが特徴。同じような作業を進めて、3万1900円でピカピカになりました。
別の依頼者は6歳と3歳の2人の子どもに、ネコ1匹と暮らす夫婦。
2年前に買った12キロのドラム式洗濯機。一日2回ほど使うなかで、気になってきたのは乾燥機能を使った時の生臭いにおいです。
森藤さん
「こちらが乾燥機の心臓の部分になっています。通常は銀色なのですが、この面が3分の2ぐらいホコリで埋め尽くされているような感じ」
カビとホコリを通過した空気で乾燥させている状態でした。作業すること1時間半。カビとネコの毛などを落としてピカピカに。
森藤さん
「乾燥を使うのと洗濯槽クリーナーを月に1回くらい使ってもらうときれいに保てます」