台湾の取引所BitoProが1100万ドル相当のハッキング被害を受けた可能性:ZachXBT氏が指摘
台湾の暗号資産(仮想通貨)取引所BitoProは5月8日に攻撃を受けて1150万ドル(約16億6750万円、1ドル=145円換算)相当のトークンを失った疑いがあると、ブロックチェーン調査を行い、数多くのフォロワーに支持されているZachXBT氏が6月2日に自身のテレグラムのグループで発表した。
この攻撃には、イーサリアム(Ethereum)、トロン(Tron)、ソラナ(Solana)、ポリゴン(Polygon)など複数のブロックチェーンにまたがるBitoProのホットウォレットへの不正アクセスが含まれていた。
盗まれた資産はその後、分散型取引所で売却され、その収益はトルネード・キャッシュ(Tornado Cash)やTHORChainなどのプライバシープロトコルを通じてロンダリングされ、最終的にビットコインミキシングサービスのWasabi Walletに移された。
BitoProは、この侵害を認める公式声明を発表していない。ユーザーに対しては先月、「システムメンテナンス」による一時的なサービス停止が通知されただけで、当時、人気の暗号資産Xコミュニティではこの事件に関する話題はほとんどなかった。
「BitoProはXやテレグラムでこの件について正式に発表しておらず、ユーザーに対し、取引所がオフラインになっているのは『メンテナンス』のためだとだけ伝えている」とZachXBT氏は述べた。
BitoProは2018年から台湾を拠点に活動しており、BitoGroupが運営している。主に台湾のローカル市場に焦点を当てており、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)などの主要なトークンについて、法定通貨である台湾ドル(TWD)とのペアを主に取り扱っている。
データによると、過去24時間の取引高は2000万ドル(約29億円)を超えており、ローカル市場に特化した取引所の取引高としてはトップクラスとなっている。