スイッチ2 2回目抽選発表で“落選祭り”→即トレンド入り もっと台数を用意できない?
日本だけで220万の購入希望者が殺到した任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ2)」(6月5日発売)。同社のサイト「マイニンテンドーストア」で抽選発表(2回目)が20日にあり、正午過ぎには関連ワードが「X」のトレンド入りをするなど1回目と同様に盛り上がっています。任天堂が「いただいたご応募すべてにお応えすることはできません」と宣言済みで、落選を受け入れる声がある一方で不満の声もあるようで……。素朴な疑問として台数をもっと用意できなかったのでしょうか。
ココがポイント
(任天堂の古川俊太郎社長)スイッチ2は販売単価も高くなるなど、早期普及にハードルがあると認識している。
出典:毎日新聞 2025/5/9(金)
アナリストは「行き渡るにはとても足りない。ユーザーには失望が広がるだろう」と分析している。
出典:産経新聞 2025/5/8(木)
大量生産と安定供給を支え(中略)Nintendo Switch が、私たちの構築したシステムを通って、世界中のお客様の元
出典:任天堂
長さ31.4メートル、幅6メートル。32台のロボットが1台のPS4を30秒間で作る(中略)ソニー社員でさえ立ち入りを制限
出典:日本経済新聞社 〜ビジュアルデータ 2020/6/26(金)
エキスパートの補足・見解
スイッチ2が人気なのは確かですが、元々ゲーム機の発売時は多少の差はあれど品不足の傾向があり、近年はネットを活用した転売目当ての動きもあって、需要が想定以上に高いことが推測されます。スイッチ2は従来のゲーム機としては高めの価格設定で、任天堂も懸念している通り判断を難しくしています(トランプ米大統領の関税政策でさらに複雑化)。
何かと日本の購入希望者「220万」が注目されますが、海外でも人気です。決算発表によると現行のスイッチ本体の普及台数(1億5000万台強)における日本の割合は約25%で、単純計算をすれば880万。応募できなかった人のことを考えると、潜在需要はもっと上で、買えなければより欲しくなる心理も働きます。
抽選に外れるのは、母数(購入希望者)があまりにも大きすぎるためで、需要の高まりは誰も制御できません。そもそもスイッチ2を希望者全員に用意したいと最も強く願っているのは当の任天堂でしょう。またゲーム機の製造は大変で、急に大量の台数をそろえることが難しい一面があります。
それにしても瞬時でトレンド1位になったように、“落選”でこれだけ盛り上がる現象に興味深いものがあります。
中村悠一のスイッチ2落選報告が再び話題に なぜここまで受ける?
発売前で220万の購入希望者(日本のみ)が殺到するなど人気が白熱している任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch 2(ニンテンドースイッチ2)」(6月5日発売予定)。20日に同社のサイト「マイニンテンドーストア」で第2回の当選発表がされました。抽選の当落は芸能人らが「ネタ」にしていますが、その中で注目を集めているのは、声優・中村悠一さんの当落報告の「X」です。1回目に続き、2回目の報告も再び話題になりました。
声優・中村悠一ら芸能人や著名人が続々と落選(中略)当てた芸能人と、残念ながら落選してしまった芸能人をまとめてみた
出典:クランクイン! 2025/5/20(火)
エキスパートの補足・見解
スイッチ2の抽選発表で、多くの芸能人が当落報告をする中、「中村悠一」のワードが突出して話題になり、トレンド入りしたのは、中村さんが任天堂のネット情報番組「ニンテンドーダイレクト」のナレーションを担当し、ゲーマーとしても知られ、当落が気になる「物語」が用意されているためです。
同時に中村さんのSNSの使い方、言葉選びが巧みです。「落選」という言葉を使わずに無念さを表現したり、悔しさを伝えるため「当選してる人とは絶交」と発信。後者は一見キツめのワードですが、冗談と理解しやすく、他の声優の絡み方も含めて確固たる信頼関係を感じるため、面白さこそあれ不快感がないためでしょう。
中村さんの2回目の落選発表は、落選を思わせる画像を添えて「薄目で見た」と短い言葉だけ。一言で言うと、センスがあるのです。3回目の当落も話題になりそうです。
興味深いのは一連の報告が、中村さんのイメージアップになり、抽選が公正というイメージを抱き、落選というネガティブな案件が「笑い」に転換され、誰もが笑顔になれたこと。メディアで次々と記事にされました。扱いの難しいSNSですが、多くの人に学びがあるかもしれません。