Nintendo Switch 2、他社タイトルのほとんどが「ダウンロード専用」かも
遊ぶことはできても、所有も保管もできないって厳しくないですか。
物理メディアから離れる任天堂の販売戦略
2025年6月5日に発売される「Nintendo Switch 2」ですが、任天堂以外の他社が開発したサードパーティ製ゲームタイトルの多くが、新たに導入される「ゲームキー・カード」方式か、完全なデジタル配信で展開されると噂されています。
この「ゲームキー・カード」とはSwitch 2より新しく導入されるもので、カード本体にゲーム本編のデータが内蔵されていないことが特徴です。初回利用時にインターネットを通じて本編データをダウンロードする必要があり、カードはその名の通り、“ダウンロードするための鍵”の役目を持つにとどまります。
人気ゲーム『ギルティギアストライブ』の開発元であるArc System Worksのハッキングにより流出した一連のリークによると、任天堂が提供するゲーム販売形式は3タイプのみと言われています。
有名なリーカー、Necrolipe氏によれば、Switch 2でのサードパーティー向けの販売形式は、
・デジタル配信のみ
・「ポーション」と呼ばれるゲームキー・カード
・64GBのゲームカード
の3つのみとのこと。大容量フラッシュメモリのゲームカードは、開発者やパブリッシャーにとってコストがかさむ選択肢となっています。
ローンチタイトルの多くが「ダウンロード前提」
こうした情報は、以前から業界内部の情報筋によって噂されていたことと一致しています
YouTuberのPhysical Paradise氏は先月、内部情報に基づいて、任天堂がSwitch 2向けにゲームを移植する際、パブリッシャーに与える選択肢がかなり少なくなったと語っていました。米Gizmodoは任天堂にコメントを求めましたが、記事執筆時点では回答は得られていません。
Switch 2のローンチ時に予定されているタイトルは、その多くが有名シリーズのサードパーティ作品です。『サイバーパンク2077(Switch 2版)』のみが64GBのゲームカードを使用することが確認されており、『龍が如く0』『ヒットマン ワールド・オブ・アサシネーション』『ストリートファイター6』などその他多くはゲームキー・カード形式での販売となります。
『シヴィライゼーションVII』や『スプリット・フィクション』においては、カートリッジすら同梱されず、ただのダウンロードコードが箱に入っているだけです。つまり一度ダウンロードしてアカウントに紐づけてしまえば、他人に譲渡したり売却することもできないのです。
任天堂の裁量で使用できなくなる可能性も
ディスクに一部のデータが含まれていても、プレイには大容量の追加ダウンロードが必要というのは現行のゲームでは一般的になりつつありますが、本体のストレージ容量をすぐに圧迫します。Switch 2の内蔵ストレージは256GBしかなく、さまざまなタイトルをプレイしたいユーザーは、MicroSD Expressカードの追加購入がほぼ必須となりそうです。
一方、すべての任天堂製タイトルは物理カードで提供される予定です。たとえば『マリオカート ワールド』は、データ容量が23.4GB程度であることが確認されており、任天堂は他にも独自のフラッシュストレージオプションを持っている可能性がありますが、これらは自社専用とのことです。
デジタル配信は、長期的にSwitch 2を使いたいユーザーにとってはあまりうれしくないニュースですよね。ゲーム保存の観点からも、任天堂が3DSのeショップを終了したり、Microsoft(マイクロソフト)がXbox 360のマーケットプレイスから特定のゲームを削除したように、過去のゲームが将来的に失われる懸念が高まっています。
任天堂のエンドユーザーライセンス契約では、すべてのソフトウェアはライセンス品であり、任天堂の裁量でその使用を取り消すことができると明記されています。ゲームカードを所有していても、ゲームを所有できるわけではないことは覚えておきましょう。