ウォーターサーバーと浄水ポットとペットボトル、どれがいい? リモートワーク中の水分補給の最適解を考える【テレワークグッズレビュー】

ウォーターサーバーと浄水ポットとペットボトル、どれがいい? リモートワーク中の水分補給の最適解を考える【テレワークグッズレビュー】

ゴールデンウィークが過ぎて、2025年も暑い季節が始まった。連休の間にエアコンのメンテナンス、試運転をしたという人もいるだろう。リモートワークでは自宅環境を整えることが重要だ。

 特に夏場の仕事環境で重要になるのが、水分補給だ。健康のために必要な水分量は年齢や活動量によっても違うが、体重1kgあたり30~40mLと言われる。成人男性であれば1日に2~3L程度だろう。実際には食事からも水分は採れるので、飲料として飲むのはその半分程度だろうか。と言ってもジュース類や炭酸飲料などには糖分が含まれているし、コーヒー、紅茶などのカフェインが含まれるお茶類には利尿作用がある。このため、できるだけ「水」を飲むことがいいと言われている。

 しかし自宅で、仕事場とキッチンが離れたりしているとつい水分補給がおろそかになる。そこで手軽に水分補給ができる製品やサービスをいくつか試してみた。

■ コーヒーも淹れられるウォーターサーバー

 最初に試したのが、ウォーターサーバーだ。よくオフィスや公共機関に置いてあるため、使ったことがある人も多いだろう。最近では一般家庭への導入事例も増えているようだ。今回、ウォーターサーバーをお借りすることができたので数カ月間、仕事場に導入してみた。

 今回導入したのは、「フレシャス Slat+cafe」。天然水入りの水タンクを本体内部に取り付ければタッチするだけで冷たい天然水が抽出できる。さらに冷水だけでなく、温水や常温水、90℃のお湯まで抽出が可能。その時々に合わせて、さまざまな温度で抽出できる。

 デスクの近くにウォーターサーバーを設置してみたところ。これが非常に便利だった。朝、事務所に入ったらすぐに冷たい水を1杯飲む。無意識でこれが習慣になった。

 仕事の合間にデスクから立ち上がって、フレシャス Slat+cafeの前に行き、コップを置いてボタンを押すだけですぐに冷水が注げる。水温は4~10℃で心地よかった。

 さらに便利なのが、UCCのカプセル式コーヒー、ドリップポッドに対応していること。専用ホルダーにカプセルをセットして、コーヒーの抽出ボタンを押すだけで好みのコーヒーが淹れられる。

 しかもUCCドリップポッドにはさまざまな産地のコーヒーに加えて、紅茶や緑茶なども用意されているため、色々な飲み物を楽しむことができた。

■ 課題は水タンクの搬入とランニングコスト

 ウォーターサーバーを使う上で課題となるのは重たい水タンクの搬入と設置、そしてランニングコストだ。

 フレシャス Slat+cafeの場合、9.3Lの水タンク2つ単位で注文する仕組み。玄関まで配送されたらそれを1本ずつサーバーにセットする必要がある。玄関などに届いた水タンクを貯めて置けると使いやすい。水タンクは本体上部ではなく、下段にセットする仕組みなので、重いタンクを持ち上げる必要がない分、比較的手軽にできた。

 そしてランニングコストだ。サーバーをレンタルするプランの場合、9.3Lで1本あたり1627円から利用できる。毎日1L以上は飲むとすると、月ごとに4本となるが、月4本以上でサーバーレンタル代は無料になるので、月額としては6500円程度になる。

■ 冷蔵庫がすぐそばにあるなら浄水ポット

 毎日飲む水にランニングコストをかけたくない、という意見もあるはずだ。そういったときの選択肢となるのが浄水ポットだ。ちょうどタイミング良く東レからポット浄水器「トレビーノ」の最新モデル「PT307SLV」(実勢価格5480円)が発売されたので試用させてもらった。

 PT307SLVは、JIS16項目の除去ができる高除去タイプながら、スピード浄水ができ、さらに現行品の3倍長持ちする6カ月の長寿命カートリッジ「PTC.SLV」を採用している。約600L分の浄水ができるため、月に40L程度の使用であればカートリッジ交換は半年に1度で済む。

 ポットの容量は約0.8Lで、1分間に0.3Lの水をろ過できるとのこと。基本的にはポット上部のロートに水道水を注いでおけば、カートリッジを通ってろ過された水が本体容器に貯まる仕組み。あとは冷蔵庫のドアポケットなどに入れて冷やしておけばいい。

 実際に使ってみたが、フタにロックなどがないので、傾けるだけで注ぎ口から水が注げるのが、手間がなくて良かった。ペットボトルだとキャップの開け閉めがあるが、それが不要ですぐに注ぐことができる。

 ただし、1日1L以上飲みたいと思うと、0.8Lの容量はちょっと少ないかなと感じた。こまめに水を飲んでいると、すぐになくなってしまうので、その都度、ロートに水を追加する必要がある。そして水を追加すると、せっかく冷たくなった水温が上がってしまうのだ。ただし、このサイズだから冷蔵庫に収納しやすいというメリットもある。ポットを2つ買って交互に使うというのがよさそうだ。

■ ペットボトル or ウォーターサーバー or 浄水ボトル

 家庭での飲用水としては、2Lのペットボトルを購入するのが手軽さで言えば最も手軽だろう。

 Amazonでは2Lのペットボトルが1本あたり125~170円で購入できる。月に20本(40L)としても2500~3400円程度のランニングコストだ。

 ただし、ペットボトルは冷蔵庫に収納して、その都度コップに注ぎに行ったり、ペットボトルを入れ替えたりと手間も多い。また、ペットボトルの処分にも一手間かかる(筆者の居住地では2週に1度しかペットボトルの回収がない)。ランニングコストは安めだが、手間もそこそこかかるといった印象だ。

 ウォーターサーバーは、冷蔵庫から出し入れする必要もなく、いつでもボタンを押すだけで冷水が飲める手軽さがポイントだ。その水もミネラル豊富な天然水で、さらに温水やコーヒーなども淹れられるなど、浄水ポットやペットボトルの水にはないメリットがある。

 ただし、サーバー自体の置き場所が必要なほか、ランニングコストと、月4回程度の水タンクの交換が必要だ。

 そして、ランニングコストが最も安くなるのが、浄水ポットだ。水道水を浄水するだけなので、今回試用した製品の場合、ランニングコストは半年に1回のカートリッジ交換(実勢価格4980円)のみで、月額換算だと830円(水道料金は除く)。ポットを2つ用意しても1660円でペットボトルより安く済む。もし冷蔵庫が仕事環境のそばにあるなら、利便性という面でも悪くないだろう。

 テレワークで働いていると、気づいたらずっとデスクに向かっていた、なんてことも多い。暑い季節に水分を取らずにずっと椅子に座っているとエコノミークラス症候群になるリスクもある。また、寝る前、起きた直後に、水を飲むことで、脳卒中のリスクも低減できるという。仕事空間にあった最適な方法で、水分摂取を摂るようにしたい。

INTERNET Watch編集部員やライター陣が、実際に使ってオススメできると思ったテレワークグッズをリレー形式で紹介していく「テレワークグッズ・ミニレビュー」。もし今テレワークに困りごとを抱えているなら、解決するグッズが見つかるかも!? バックナンバーもぜひお楽しみください。

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