掃除機をかけると嫌なニオイがします。原因は何なのでしょうか?【家電のプロが解説】
掃除機をかけると嫌なニオイが漂って不快……。そんな悩みを抱えている人もいるかもしれません。原因は何で、どのように対処すればよいのでしょうか。
「All About」ガイドの田中真紀子が解説します。
(今回の質問)
掃除機をかけると嫌なニオイがします。どうすればよいでしょうか?
(回答)
ゴミを捨てているのに臭うなら、本体内部に残ったホコリや汚れに菌やカビが繁殖している可能性も。フィルター掃除までしっかり行いましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆ゴミをこまめに捨てるのが対策の大前提
そもそも掃除機は空気と一緒にゴミを吸い込み、ゴミだけ内部に残して空気を外に排出していますので、ゴミが臭いと、排気と一緒にニオイも漏れてしまいます。そのため、まずはゴミをこまめに捨てるのが大前提。ゴミは菌の温床ですから、時間が経てば菌やカビが発生し、さらに強い異臭を放つことになります。紙パック式は一定期間ゴミがためられますが、水分が多いゴミを吸ってしまうと菌が繁殖しやすくなるので、紙パックであっても早めに交換しましょう。
また、紙パック式は掃除機内部にゴミを残しにくく、清潔に交換できるメリットがありますが、紙パックがしっかり装着されていないと、紙パックに入るべきゴミの一部が本体に漏れてしまいます。特に純正の紙パックでない場合、型が合っていなかったり、紙パックそのものの性能や防臭性が低い場合も。汎用品ではなく、純正品を使うのがおすすめです。
◆サイクロン式でニオイが気になる場合は?
一方で、サイクロン式でゴミはこまめに捨てているのにニオイが気になる場合には、内部に残ったホコリやフィルターが臭っている場合があります。ゴミを捨てるだけでなく、1カ月に1回程度は洗える部分は洗い、洗えない場合はブラシや乾いた布などでホコリを取り除きましょう。
特に、フィルターをお手入れしないと目詰まりを起こして吸引力が低下するだけでなく、たまったホコリが悪臭を放つこともあります。ひだのあるプリーツフィルターは、隙間のホコリをブラシで取り除き、水洗いしたら24時間以上しっかり乾かしてから戻しましょう。生乾き状態で戻してしまうと、カビやニオイの原因になります。
◆ダストステーションの手入れが不足している場合も
最近は、掃除機本体のゴミを充電台が回収してくれるダストステーションが増えています。ゴミ捨て頻度が少なくなるのはうれしいですが、ダストステーションのお手入れを怠ったがために、こちらから悪臭が発生するという事例も起きています。
ダストステーションには紙パック式とそうでないものがあり、お手入れの仕方もメーカーによって異なるので、購入の際は手軽に衛生的に使えるかどうか、という視点も加えるといいかもしれません。