任天堂の「スイッチ2」抽選、当選確率はいくらだった? 13,689人にアンケート調査、SNSに溢れる“残念な報告”も納得の倍率に【アンケ結果】
任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch 2」(以下、スイッチ2)には様々な人が関心を向けており、好意的な意見も見受けられます。
購買意欲が高い人も多く、マイニンテンドーストアで行われた第1回目の抽選販売には、約220万人もの応募が寄せられました。この数は想定を上回っており、任天堂の古川俊太郎社長が公式Xにて事前に報告を行う事態になったほどです。
その抽選販売の当落結果が4月24日に発表され、SNSでは「当選した!」という喜びの声もあれば、「落ちた……」といった残念な報告もあり、悲喜こもごもが渦巻く形になりました。
約220万人の応募に対して、どれくらいの割合で当選したのか。その倍率は公になっていませんが、少しでも実態に近づくため、当落の結果を募集するアンケートを実施しました。
あくまで今回のアンケートでの範囲ですが、申し込んだ回答者の方々がどれ程度の割合で当選と落選に分かれたのか。その集計結果を、回答者のコメントと共にお届けします。
■今回の当選確率は、やはり“狭き門”だった
今回行ったX上のアンケートでは、13,689人からの回答がありました。ご協力ありがとうございます! これだけ多くの回答によって導き出された割合は、「当選:23.9%」「落選:76.1%」となりました。
大雑把に区切ると、当選者はざっと1/4ほど。約4倍という狭き門だったことが窺えます。また、応募人数として示された220万をシンプルに4で割ると、55万になります。
今回の結果からの予想に過ぎませんが、第1回目の抽選販売では“約55万台のスイッチ2本体”が用意されたのかもしれません。
55万台という数字を多いと考えるか、少ないと感じるかは人それぞれですが、これはあくまで(予想の上での)マイニンテンドーストアの第1回抽選販売に限ったものです。第2回目の実施が発表されているほか、各取り扱い店に回る分もあります。
ゲームのダウンロード版の販売比率が上がったとはいえ、パッケージ版の流通が終わる気配はまだありません。今後の展開を考えれば、取り扱い店に回す分を極端に絞るとは考えにくいため、そうした分を合算するとゲーム機発売初日に用意する台数としてはかなりのボリュームだと予想できます。
それだけの規模で展開しても、発売日に手に入るかどうか分からないスイッチ2。ゲーム機の商業的な成功・失敗を正確に語るには年単位の観察が必要ですが、現時点における人気ぶりはかなり成功寄りと言ってもいいかもしれません。
■落選に残念がる声がありつつも、人気ぶりや転売対策に納得の声も
アンケートの回答を募集したポストには、今回の抽選販売や当落結果に対するコメントがリポストされています。そうした回答者たちの生の声も一部紹介します。
めでたく当選した人の中には、「何故か当選の自信があり、Switch2マリカー同梱版当選。子供も大喜び。USJのマリオワールドもプレオープンに当選したことがあり、ニンテンドーとマリオには縁があります」といった強運の持ち主もおり、落選した筆者としては羨ましいばかり。
また「当然当たるものだと思っていたので(落選の)ショックは大きい」と落ち込みつつも、「ハードとして出だしの時点でこれだけ需要があるということは、かなりの神ハードだと約束されたようなものなので、気長に待っても良いように思えてきました」と前向きに受け止める声もありました。
投票結果自体はすでに該当ポストで出ているため、その数字を見て「大体25%ぐらい? 思ったより当選率が高い」「4、5人に1人って感じか。まぁそれでも過去の実績に比べたら相当な数なんだよなw」と、予想よりも当選回答が多かったと述べる人が複数いました。
また、その数字を元に「ざっくり1/4かぁ、初期出荷50万台ってあたりかな?」「やっぱり初回販売台数は50~60万台か? このパーセンテージで行くと、50万準備かな?」など、用意された台数を推測するコメントも多数寄せられています。
【回答者のコメント】(一部抜粋)
・Switch2、220万応募だから公式ストアで50万~60万台を用意してた感じ? DSの初週が55万台だから、これで十分って判断も間違っちゃいないわな。
・この結果を見るに、任天堂さんは約50万本を想定してたんでしょうね。そんな中220万人応募……。次回準備在庫は如何程になる事やら…。
・Switch2当落、Xの反応見てると当選率10%もあるの?って感じだったけど、非公式とはいえ25%マジか。まあ5、60万台って考えるとありそうな数字ではあるけど…年内でどんだけ作れるんだろうな~。
このほかには、任天堂が行った条件付きの抽選販売に対して、一定の評価を示す意見も見かけました。転売対策として納得感や、意外な副次効果に向けた声もあり、回答者それぞれの意見が飛び交っています。
【回答者のコメント】(一部抜粋)
・とてもいい抽選予約の方法だったと思います。現在継続してswitchを遊んでいるユーザーを優先としている事で転売対策としてゲームのプレイ時間、オンライン継続加入期間など、switchの販売期間からで考えれば簡単にクリア出来る内容であったと思います。他の企業もこういった対策を練って欲しいと思う
・もちろん割合としては落選者の方が多いけど、それでも応募者の人数が多いために3割当たったとしても66万人が当選したことになるので、そりゃX見てると当選した人のツイートもいっぱい見かける。とりあえず当分は当たった人は除外して、第2回、第3回と抽選販売は続けていってほしいかな。
・初代Switchは確かコロナ禍にリングフィット目当てで買ったくらい近年は発売日購入にこだわらなくなった自分だけど、応募条件クリアして、あ、意外と俺遊んでたと自覚させられ誘われた気がした。転売対策だとしても、副次効果で購入意欲が刺激されたから面白い施策と思った。
当選した人は発売日を楽しみに待ち、落選した方は各取扱店も視野に入れて再度申し込むか、一旦様子を見るか。立場によって対応が変わる時期に入りました。今後も抽選に挑む人は、粘り強く積極的に進みましょう。
争奪過熱の任天堂スイッチ2、行き渡るのは1年以上先か 応募条件厳しく予約権プラチナ化
任天堂が6月5日に発売する新型の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」の予約競争が過熱している。公式ストアの第1回抽選は転売対策で厳しい条件を設けたにもかかわらず、日本だけで約220万人が応募。今月28日から受け付けが始まった第2回抽選に加え、家電量販店での抽選でも応募が殺到する見通しで、希望者に行き渡るには1年以上かかるとの見方も出ている。
■「想定を大幅超過」
「相当数のお客さまが当選しないことが想定されます」。4月23日、任天堂の古川俊太郎社長が交流サイト(SNS)でメッセージを発信した。事前に部材調達や生産を進めていたが、220万人という数字は「事前の想定を大幅に上回った」という。
任天堂は転売対策として、抽選に応募できるのは、2月28日時点でスイッチのソフト(体験版や無料のソフトは除く)を50時間以上プレーし、応募時でオンラインの有料会員に累計1年以上加入しているユーザーに限定した。ハイレベルの条件にSNS上では「全員当選」が一時トレンド入りした。
第1回抽選の結果が発表された今月24日には、任天堂を装ったフィッシングメールが出回り、同社が注意喚起するなど混乱が生じた。第2回抽選の受け付けは5月14日午前11時までだが、任天堂は「全ての応募に応えられない」としている。
■量販店も転売対策
一方、今月24日から抽選販売の応募を受け付けている家電量販店も独自の転売対策を講じている。ビックカメラは23日までの約2年間に計5万円以上(税込み)の商品購入履歴が必要。ヤマダデンキは27日までの約1年間で購入履歴があることが条件だ。
ジョーシンは、3月末までの2年間に税別で計15万円以上購入などの条件を満たしたウェブ会員にのみ、専用サイトアドレスをメールで通知。同社の担当者は「いつもお買い物いただいているお客さまに購入してもらうため」としており、抽選申し込みの権利すら〝プラチナチケット〟と化している。
米国では日本とは異なる事情で混乱が生じた。任天堂はトランプ政権の関税政策の影響を見極めるため、当初9日としていた予約開始日を24日に延期した。本体やソフトの価格は据え置いたが、周辺機器は5~10ドル程度の値上げとなった。
■海外も不足か
ゲーム業界に詳しい東洋証券シニアアナリストの安田秀樹氏は「国内向けに公式ストアと量販店で計80万~100万台を用意していたと思うが、需要がはるかに上回った」と指摘する。予約競争が過熱し、国内だけで需要は500万台近くに膨れ上がっている可能性があるといい、「2025年度中に用意できる上限は、おそらく400万台ほどで、1年たっても行き渡らないのではないか。海外も不足が続くだろう」と話した。