なつかしの「Windows 95の起動音」よ、永遠に。アメリカ議会図書館でアーカイブ保存
なつかしのWindows 95の起動音、パッと思い浮かびますか?
Windows 95の起動音がアメリカ議会図書館の国立録音登録簿に保存されることが、今週発表されました。この曲はアンビエントミュージックの第一人者と言われるブライアン・イーノ氏が作曲したのですが、皮肉にもこの曲はMacで作曲したそうです。
Windowsを使ったことがない人による曲だった
2009年にBBCのインタビューで、イーノ氏は、「Macで作曲しました。人生でPCを使ったことは一度もありません。好きではないのです」とかなり率直に語っています。
またイーノ氏は、83の音楽サンプルを組み合わせてこの曲を制作したそう。マイクロソフトは約150の形容詞をイーノ氏に提供して、理想の音を表現してほしいと要望してきたのだとか。「この曲は、刺激的で、セクシーで、力強く、挑発的で、懐かしく、感傷的ですね」とイーノ氏は述べています。
もっと短い曲がリクエストされていた
イーノ氏の曲はマイクロソフトが求めていた3.8秒の長さの2倍でした。ですが、新しいパーソナルコンピューティング時代に対してマイクロソフトが思い描いているウェルカムの気持ち、希望、進歩を表現していると感じたため、マイクロソフトは曲全体をそのまま使用することに決めたそうです。
「マイクロソフト・サウンド」と呼ばれるこの曲は、イーノ氏の最大のヒット曲の1つと言えるかもしれません。たくさんの作曲をしているイーノ氏ですが、世界中でこれほど多くの人に、これほど何度も聴かれた曲は他にはないはず。
この曲を聞いた時に感じる感覚を正確に表すのは難しいのですが、時間と空間の間の深淵に存在するような、どこか不思議な感覚なんですよね。当時コンピューターに対して魔法のように感じる人も多く、新しい未来に対して楽観的なイメージがありました。この音はまるで、これまでとは違う新しい世界へ飛び込む感覚を表していたんです。
マインクラフトもアーカイブ保存
2025年にアメリカ議会図書館にアーカイブされた作品のなかには、Windows 95の起動音の他、『マインクラフト』のサウンドトラックや、エルトン・ジョンやエイミー・ワインハウスなどの曲もあります。
「これらアメリカの音は我々の幅広い歴史と文化です。全米録音登録簿は進化するアメリカのプレイリストです。我々アメリカ議会図書館は、様々なジャンルの象徴的な音楽、フィールドレコーディング、スポーツの歴史、さらには技術を使った日常生活の音も含め、保存に値する宝物のような音声を選定できることを光栄に思っています」とアメリカ議会図書館長のカーラ・ヘイデン氏は述べています。
Windows 95起動音
Windows 95 起動音 シャットダウン