蛍光灯の製造などが2027年末で「禁止」に LED照明への切り替え呼びかけ
“蛍光灯”の製造などが2027年末までに禁止となることを受け、メーカーでは『LED照明への切り替え』を呼びかけています。三条市のスーパーでも順次LED化を進めていますが、多額のコストに頭を悩ませています。
工場や学校などで使用されている“蛍光灯”。蛍光灯は、成分に水銀が含まれていることから、国際会議で2027年末までに製造や輸出入の禁止が決まっています。これを受けて、パナソニックでは2027年9月までに蛍光灯の製造を終了すると発表しました。
■パナソニック 施設・防災営業企画課 小西憂さん
「蛍光灯のランプが終了するに伴い、器具に関しては2017年に生産が終了している。ランプだけを交換するのではなくて、当社では“器具のまるごとの交換”を推奨している。」
パナソニックによりますと、蛍光灯とLEDは電流が異なるためランプを交換するだけでは発煙や火災のリスクがあり、器具をまるごと替えてほしいと呼びかけています。
■パナソニック 施設・防災営業企画課 小西憂さん
「照明器具は耐用年数があって10年を超えると故障のリスクが高まっていく。安易にランプを交換するだけではなくて、安全面でも器具を交換してほしい。」
三条市のスーパー『マルセン』でも、店内や冷蔵ケースのライトをはじめ、順次LED化を進めています。
店全体の約4割をLEDに交換したものの、依然として蛍光灯が多く使われています。こちらの冷蔵ケースは、ランプの交換に数百万円かかるといいます。LEDへの入れ替えで、設備投資にかかる多額のコストに頭を悩ませていました。
■マルセン 太田雅悠専務
「冷蔵庫1台の入れ替えで100万円ぐらいかかる。店全体で20~30台あるので、2000~3000万円が最低でかかる。」
一方、LEDに切り替えたことで年間200万円以上の節電にもつながっているといいます。
■マルセン 太田雅悠専務
「消費者に少しでも安くいいものを提供するため、(売値への)価格転嫁は厳しい。LEDは節電の効果があるので、そういった費用の対策になる。」
パナソニックによりますと、LEDに交換した場合、約4割の節電になり、蛍光灯よりも長持ちするメリットがあるといいます。
■パナソニック 施設・防災営業企画課 小西憂さん
「約4万時間ご使用頂けるということで、年月で約8年から10年ご利用頂ける。交換の回数が減るし、メンテナンスのコストも抑えらえる。」
蛍光灯からLEDへの交換 方法間違えると事故に…
蛍光灯をLEDランプに変える際に方法を間違えると事故につながることがあるとして、注意が呼び掛けられています。
蛍光灯の点灯管を外さずLEDランプに変えたことで、火が付きました。
NITE=製品評価技術基盤機構によりますと、ランプ交換による火災は10年間で8件起こりました。
照明器具とランプの組み合わせを間違えて電流が過剰に流れ込み発火したケースや、取付手順を間違えてランプの一部が溶けたケースなどがありました。
水銀のリスクを考慮して2027年末までに蛍光灯の製造が禁止されることを受け、LEDへの交換が進んでいます。
NITEは、器具に応じたLEDを買うことや手順に従った作業を呼び掛けています。