テスラ車放火は「テロ」 トランプ氏、重大性訴え
米政権で要職を担う電気自動車(EV)大手テスラのマスク最高経営責任者(CEO)への反発を背景に同社の車の放火が相次いでいる事件で、トランプ大統領は21日、放火した容疑者を「テロリストとみなす」と非難した。自身が一時起訴された議会襲撃事件では「こんなことは起きなかった」と述べ、放火の方が重大だと記者団に訴えた。
トランプ氏は2021年の議会襲撃事件で支持者を扇動したとして起訴されたが、24年の大統領選での勝利を受け、起訴は取り下げられた。事件を矮小化しようとする発言を繰り返している。
テスラを破壊した者はエルサルバドルの刑務所送り トランプ氏示唆
ドナルド・トランプ米大統領は21日、盟友で世界一の大富豪のイーロン・マスク氏が最高経営責任者(CEO)を務める電気自動車(EV)大手テスラの資産を破壊した場合、禁錮20年を科し、中米エルサルバドルの刑務所に送る考えを示唆した。
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に、「頭のおかしいテロリストがイーロン・マスク氏やテスラに対して行っている罪で禁錮20年を言い渡されるのが楽しみだ」「最近素晴らしい環境で有名になったエルサルバドルで服役させてもいいかもしれない!」と投稿した。エルサルバドルは犯罪者への処遇の厳しさで知られている。
マスク氏が選挙で選ばれていないにもかかわらず、政府効率化省(DOGE)を率いて連邦政府の歳出削減を容赦なく進めている問題をめぐっては世論が二分しているが、トランプ氏の今回の発言で、政権はマスク氏への支持表明をさらに強める形となった。
米国ではここ数週間、複数のテスラ販売店が破壊され、同社の株価は過去1か月で急落している。