「汚れがよく落ちるように」と洗剤を多めに入れています。何かデメリットってありますか?
洗濯の際、洗剤をつい多めに入れてしまう……という人もいるはず。実際のところ、何かデメリットはあるのでしょうか。
「All About」ガイドで、企業の製品開発のお手伝いやPR支援なども行うコヤマタカヒロが解説します。
(今回の質問)
「汚れがよく落ちるように」と洗剤を多めに入れています。何かデメリットってありますか?
(回答)
すすぎ残りにより、衣類へのダメージや肌トラブルが発生することが考えられます。また、泡立ち過ぎることで、洗濯機自体のトラブルにつながることも。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆量を増やしても汚れ落ちがよくなることはありません
最新の洗濯機は、洗濯物を入れた後に数回回転することで量を測定し、必要な洗剤の量を指定してくれます。あとは、指定された量の洗剤や柔軟剤などを入れてスタートするだけなので簡単です。
このときに注意したいのが、洗剤の量を増やしても、汚れ落ちはよくならないということ。むしろ、洗剤の量が多過ぎることですすぎ工程でしっかりと洗剤を流すことができず、衣類に残ってしまうというデメリットが考えられます。洗剤が残ったままの服を着ると、湿疹やかぶれなどの肌トラブルが発生する可能性も否定できませんし、色落ちや劣化など、衣類へのダメージも高くなります。泡立ち過ぎることで洗濯機自体にダメージが加わる可能性も否定できません。洗剤が残るのを防ぐためにすすぎの回数を増やすこともできますが、それでは電気代や水道代の上昇につながってしまいます。
一方で、逆に洗剤が少な過ぎると、汚れ落ちが不足したり、ニオイ残りやニオイの原因となる雑菌が繁殖しやすくなったりします。また、皮脂汚れが蓄積することで黄ばみが進行し、衣類の劣化を早めてしまいます。
何よりも大切なのは、洗濯機や洗剤のマニュアルをしっかり確認して、最適な量の洗剤を使うこと。衣類の汚れが激しい場合は、洗剤の量を増やすのではなく、洗濯コースをカスタマイズしたり予洗いをする方がよいです。
◆洗剤自動投入の洗濯機を使うのも手
近年、洗剤の「自動投入機能」を搭載する洗濯機が増えています。洗濯物の量を検知した後、自動的に最適な量の洗剤を入れてくれる機能のことです。このようなモデルを使用すれば、洗剤を入れ過ぎるといったことがありません。
洗剤タンクを定期的に掃除する手間はありますが、洗濯のとき、洗剤を入れるまで待つ必要がありません。洗濯物を入れてスタートボタンを押すだけで洗濯がスタートできるので便利です。洗剤をつい入れ過ぎてしまう……という人は、こういったモデルの使用を検討してもよいかもしれません。