iOS 18.3.2 アップルが突然、アップデートをリリース 厄介なバグを修正
ここ数カ月、iPhone向けソフトウェアのアップデートは、大きな番号のリリース(iOS 18.2、iOS 18.3)と、その合間に行われる小規模なリリース(iOS 18.3.1など)が交互に配信されてきた。しかし、アップルは米国時間3月11日にiOS 18.3.2をリリースし、多くの人を驚かせている。
中間アップデートが近いという噂自体はあったが、予測していた人々は1週間後かそれ以降の公開だと考えていた。また、どのような内容なのかも不明だった。
■iOS 18.3.2に対応するiPhone
iOS 18シリーズ全体は、2018年に発売されたiPhone XS以降のすべてのiPhoneで動作する。つまり、iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、そしてそれ以降のiPhoneに加え、第2世代および第3世代のiPhone SE、最新のiPhone 16eまでが含まれる。
■アップデート方法
すでにiOS 18のサイクルもかなり進んでいるため、この手順はおなじみだ。iPhoneの「設定」アプリで「一般」を選択し、「ソフトウェア・アップデート」を開く。その後、「ダウンロードしてインストール」をタップしてアップデートを取得する。今回のアップデートは中程度のサイズで、筆者のiPhone 16 Pro Maxでは704.6MBだった。ダウンロードとインストールは数分で完了した。
■アップデートの内容
こうした小規模リリースでは、アップルのリリースノートが重要だ。ノートは簡潔で、「このアップデートには重要なバグ修正とセキュリティアップデートが含まれ、一部のストリーミングコンテンツを再生できなくなることがある問題に対応しています」とある。
セキュリティ関連の詳細はいつも通り後日公表されるため、今回はストリーミング問題が注目点だ。アップルは、この問題が特定のサービスや番組に限られるのかどうかは明らかにしていない。もしアップルTV+で配信中の『セヴェランス』のような大きな作品に影響が出ていたなら、すでに大きな話題になっていただろう。
それでも、アップルがわざわざリーリースノートで言及するほど重要な問題であったことは確かだ。
このアップデートは予想外だった。もし計画どおりに進むなら、次のリリースは4月に登場すると見られるiOS 18.4になるだろう。
「iOS 18.3.2」公開、今すぐアップデートを
Appleは4月に「iOS 18.4」をリリースする準備を進めているが、それに先立ち、今すぐ「iOS 18.3.2」をダウンロードするよう促している。Appleは米国時間3月11日にiOS 18.3.2をリリースし、ストリーミング再生に関するバグのほか、さらに重要な点として「極めて高度な攻撃」で実際に悪用された可能性のあるセキュリティ問題を修正した。
アップデートを適用するには、「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」の順に選択し、「今すぐインストール」をタップして画面の指示に従う。
Appleのリリースノートによると、iOS 18.3.2では「WebKit」のセキュリティ問題が修正されている。WebKitは「Safari」などで使われているレンダリングエンジンだ。この問題により、不正なウェブコンテンツがサンドボックスを迂回する可能性があるという。
Appleは、この問題がiOS 17.2より前のバージョンを使っている特定の個人を標的に利用された可能性があり、今回のアップデートは「補足的な修正」だとしている。iOS 17.2以降を使っていて、攻撃の標的ではないとしても、自分とデータを最大限保護するためにアップデートを今すぐ適用すべきだ。
Appleが主に機能改善を目的とするアップデートの合間にセキュリティ修正を提供するのはよくあることだが、約1カ月の間に2回のセキュリティ修正をリリースするのは珍しい。
同社は2月10日に「iOS 18.3.1」を公開し、そこでも標的型攻撃で実際に悪用されている可能性があるセキュリティ問題を修正した。
この2つのアップデートの主な違いは、iOS 18.3.1で修正された脆弱性は、誰かが物理的に「iPhone」にアクセスしてデータを盗めてしまう可能性があるという点だ。今回のアップデートで修正された脆弱性は遠隔でインターネット越しに悪用される可能性がある。iOS 18.3.2をダウンロードすれば、この脅威から身を守ることができる。
iOS 18.3.2公開 重要なバグ修正とセキュリティ更新
アップルは12日、iOS 18.3.2を公開した。アップデートには重要なバグ修正とセキュリティアップデートが含まれるほか、一部のストリーミングコンテンツが再生できない問題に対応した。
同様にiPadOS 18.3.2も公開。アップデート内容は共通で、重要なバグ修正とセキュリティアップデートが含まれる。
セキュリティアップデートは、ブラウザエンジンの「Webkit」の脆弱性に関するもの。iOS/iPadOSのほか、macOS Sequoia 15.3.2、visionOS 2.3.2でもこの問題に修正・対応している。