炊飯器の内ぶた、毎回洗う必要はある? 怠ると何が起きるんでしょうか?【専門家が解説】
炊飯器に取り付けられた内ぶた。毎回は洗っていない、という人もいるかもしれませんが、実際のところどれくらいの頻度で洗うのが正しいのでしょうか。
「All About」ガイドで、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演する安蔵靖志が解説します。
(今回の質問)
炊飯器の内ぶたは毎回洗わないとダメですか? 怠ると何が起きるのでしょうか?
(回答)
カビや異臭の原因になってしまうので、できるだけ毎回洗うように心がけましょう。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆できるだけ毎回洗いましょう
炊飯器の内ぶたは、毎回洗うことを推奨します。洗わずに使い続けると、さまざまな問題が発生する可能性があるためです。
内ぶたを洗わないことによる問題点は以下の通りです。
▼雑菌・カビが繁殖する
炊飯時には米のでんぷん質が水に溶け出すので、粘液状の汁や、その汁が空気に触れて膜状になった「おねば」が生まれます。これらは内ぶたに付着して雑菌やカビの栄養源となり、繁殖しやすい環境を作ります。特に、夏場など高温多湿な時期は、繁殖スピードが上がってしまうので要注意です。
▼異臭が発生する
雑菌やカビが繁殖すると、不快な臭いが発生することも。炊いたご飯に臭いが移ってしまうこともあります。
▼ご飯の味が劣化する
内ぶたの汚れは、ご飯の風味を損なう原因になります。また、雑菌やカビが繁殖した内ぶたで炊いたご飯は、味が落ちるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
◆内ぶたの正しい洗い方は?
洗い方は簡単です。内ぶたを炊飯器から取り外し、柔らかいスポンジに食器用洗剤を付けて優しく洗いましょう。洗い終わったあとは、清潔な布で拭いて乾燥させます。取り外せる部品は、取扱説明書にしたがって分解して同様に洗いましょう。
洗うタイミングは、保温機能を切る際、まだ内ぶたが湿っている状態がおすすめ。内釜は乾いてからでも洗いやすい一方で、内ぶたは粘り気の強いおねばが付着しているため、湿っている状態の方が落ちやすいためです。
内ぶたを清潔に保つことは、おいしいご飯を炊く上で非常に重要です。炊飯器を長く使用するためにも、こまめな手入れを心がけましょう。